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Trademark Appeal Case

指定商品範囲の解釈

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号判定2001−60144(T2001−60144/J6)
審判種別記載はありません。
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件判定の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第840669号商標(以下「本件商標」という。)は、「グリップ」の文字を横書きしてなり、昭和41年11月22日登録出願、第25類「紙類、文房具類、但し三角定規、地球儀、計算尺、そろばん、およびその類似商品を除く」を指定商品として、同44年12月9日設定登録、その後3回に亘り商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

2 請求人の主張

請求人は、旧第25類における「鉛筆類」は本件商標の範囲に属する、との判定を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし同第7号証を提出した。

(1)判定請求の必要性

本件商標は、その出願中の昭和43年12月26日に提出した「意見書に代る手続補正書」によって、指定商品の記載を補正したが、最初の指定商品から削除したものは、引用商標との関係の旧旧第18類に属する「三角定規,地球儀,計算尺,そろばん、およびその類似商品」であって、旧旧第51類に属する「鉛筆類その他の文房具」については当然のことながら削除されていない。

にもかかわらず、本件商標に関する「商標出願・登録情報検索(詳細表示)」(甲第4号証)によると、〔類似群〕には25A01と25B02だけが表示され、「25B01」が表示されていないことは、明らかに誤りであるといわねばならない。

ちなみに、商標登録第2128386号(商公昭63−67403号)に係る登録商標の指定商品の表示は、本件商標の場合と全く同一の表示となっているにもかかわらず、「商標出願・登録情報検索(詳細表示)」(甲第5号証)によれば、〔類似群〕の表示には「25B01」が「25A01」と「25B02」とともに記載されている。

したがって、このような状況下にある本件商標は、「25B01」中の少なくとも「鉛筆類」を指定商品としているものであることを客観的に確認しておく必要があるから、本件商標の商標権者が本件判定を請求する利害関係は大きい。

(2)本件商標の指定商品の範囲について

本件商標に係る指定商品は、その出願時は旧第25類「文房具類,紙類」であったところ、拒絶理由通知において、旧旧第18類「コンパス」を指定商品とした商標登録第331998号に係る標章「Clipクリップ」と類似するとされたので、標章の類似性は疑問であったが、指定商品を引用商標のそれと抵触しない商品範囲に限定することによって登録を得ようと考え、「紙類および文房具」から、但し書により旧旧第18類に属する「三角定規,地球儀,計算尺,そろばんおよびその類似商品を除く」とする手続補正書を提出したのである。

引用商標の指定商品である旧旧第18類の「コンパス」は、三角定規,地球儀,計算尺,そろばん及びその類似商品として、旧旧第18類「教育用器械器具,算数器」の中概念に属するものであり、旧旧50類「紙類及他類二属サセル其ノ製品」や旧旧51類「文房具」とは非類似の商品と区分されていたから、旧第25類文房具類の中から旧旧第18類の前記商品だけを指定商品から削除した次第である。

したがって、ここで除外している「その類似商品」とは、引用商標の指定商品「コンパス」と類似する旧旧18類「五.教育用器械器具,算数器」に属する商品だけを指すものであって、それ以外の商品に及ぶものでは全くない。

以上の事実は、本件商標の1回目及び2回目の更新登録出願に添付した「登録商標の使用説明書」によって、客観的に立証することができる。即ち、1回目の昭和54年更新登録願第211382号(甲第6号証)では、商品「事務用クリップ」に商標を使用し、2回目の平成1年更新登録願第214375号(甲第7号証)では、商品「クリップファイル」に商標の使用をしている。これらの商品はいずれも旧旧51類「文房具」に属する商品であるが、指定商品の使用として更新登録が認められているのである。

とすれば、ボールペンをはじめとする「鉛筆類」ないし「筆記用具」は、依然として「文房具類」に属する商品として本件商標の指定商品に含まれることは明らかである。したがって、ボールペンその他の「鉛筆類」については、本件商標に係る商標権の効力が及ぶことは明らかである。

(3)むすび

以上の理由によって、本件商標は、旧第25類の文房具類中の「鉛筆類」を指定商品の範囲に含むものであるから、請求の趣旨のとおりの判定をお願いする。

3 当審の判断

本件商標は、旧商標法施行規則別表第25類「文房具類,紙類」を指定商品として、 昭和41年11月22日に登録出願されたものであるが、審査の結果、登録第331998号商標と類似するものとして、商標法第4条第1項第11号により拒絶すべき旨の拒絶理由通知が発せられた。これに対し出願人は、同43年12月26日付「意見書に代る手続補正書」により、指定商品を第25類「紙類および文房具類但し三角定規、地球儀、計算尺、そろばん、およびその類似商品を除く」に限定し、同44年12月9日に設定登録されたものである。

請求人は、昭和43年12月26日付「意見書に代る手続補正書」による補正は、旧旧第18類に属する商品「コンパス」を指定商品とする登録第331998号商標との抵触をさけるため補正したものであって、本件商標の指定商品は、旧旧第51類に属する文房具は除かれていない旨主張している。

しかしながら、本件商標の出願は、昭和41年11月22日に旧第25類の商品を指定して出願されたものであり、商品の類否についての判断は、登録時を基準時としてなされたものである。

そうとすれば、本件指定商品中の「三角定規、地球儀、計算尺、そろばん、およびその類似商品を除く。」との表示は、これら商品と類似の関係にある文房具類は削除されたとみるのが相当であるから、請求人の「コンパス」と類似する旧旧第18類に属する商品のみをさすものであって、それ以外の商品に及ぶものではないとの主張は採用することはできない。

したがって、本件商標の指定商品には、前記登録時において三角定規等と類似するものと判断される商品「鉛筆類」は含まれないものといわざるを得ない。

なお、請求人は、本件商標の更新において、文房具類に含まれる商品の使用によって更新登録が認められていたと主張しているが、この事実をもって、本件指定商品中に「鉛筆類」が含まれていないとの前記認定が左右されるものではない。

更に、請求人は、登録第2128386号商標の指定商品について言及しているが、該商品は、第25類「紙類、文房具類、但し、三角定規、地球儀、計算尺、算盤を除く」であり、本件商標の指定商品とは、その範囲を異にしており、同一のものとして論議するこはできない。

よって、結論のとおり判定する。

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