sokuhyo

Trademark Appeal Case

記述的商標の周知性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年審判第1402号
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第5類「中枢神経系用薬剤,アレルギー用薬剤,循環器官用薬剤,呼吸器官用薬剤,ビタミン剤,滋養強壮変質剤,細胞賦活用薬剤,しゅよう治療用薬剤,抗生物質製剤,生物学的製剤,生薬,動物用薬剤,カプセル」を指定商品として、平成8年9月17日に登録出願されたものである。

2 原審の拒絶の理由

原審において、「この商標登録出願に係る商標は、やや図案化したものの、容易にローマ字『D』を表したものと認識させる『D』と、その下部に、『fraction』の文字を書してなるところ、薬剤を取り扱う業界において、マイタケの子実体から抽出された多糖体タンパク体で、抗腫瘍作用を有する物質を『D−fraction』と表すことが知られている実情に照らせば、これをその指定商品中、前記多糖体タンパク体を有する腫瘍治療用薬剤等に使用するときは、単に商品の原材料を表示するにすぎない。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」として、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなるものであるところ、欧文字「D」を上から押し潰すように横長にし、該「D」の左部縦線と右部曲線中央部分を太くして、デフォルメして大きく表してなり、その下に、「D」の横幅に収まる範囲で「fraction」の文字を書してなるものである。

そして、本願商標の構成は、全体として看者の注意を惹く特異な構成よりなるものということができ、普通に用いられる方法ということはできない。

また、審判請求書に添付された第9号証及び第25号証によれば、請求人は、抗腫瘍作用を有する商品「マイタケの成分の抽出物を原材料とした栄養補助食品」の製造、販売をする米国法人であり、上記請求人の取扱いに係る商品「マイタケの成分の抽出物を原材料とした栄養補助食品」は、1995年に米国の医者向けに発売、1996年には一般向けに発売し、その後、米国の医療関係者の支持を得たこと、米食品医薬局により新薬申請用試験の認定を受けたことが認められ、該商品は、日本においても、遅くとも1998年(平成10年)3月には販売されたことが認められ、これらの商品に本願商標とその構成を同じくする商標が使用されていたことが認められる。

してみると、本願商標は、その構成の特異性からその需要者に強く印象付けられ、記憶されるばかりでなく、近時、いわゆる健康食品といわれる商品への関心が極めて強い今日のわが国の社会的実情よりすれば、抗腫瘍作用を有する請求人取扱いの商品「マイタケの成分の抽出物を原材料とした栄養補助食品」を表示するものとして、その需要者の間に広く認識されているものと推認することができる。

そして、本願商標は、その指定商品を「中枢神経系用薬剤,アレルギー用薬剤,循環器官用薬剤,呼吸器官用薬剤,ビタミン剤,滋養強壮変質剤,細胞賦活用薬剤,しゅよう治療用薬剤,抗生物質製剤,生物学的製剤,生薬,動物用薬剤,カプセル」とするものであるところ、これらの商品は、本願商標と同一の商標が使用されている、抗腫瘍作用を有する「マイタケの成分の抽出物を原材料とした栄養補助食品」とは、商品の用途等において密接な関係を有するものということができるから、本願商標をその指定商品について使用した場合においても、その需要者は、請求人の取扱いに係る商品であることを認識するものとみるのが相当である。

したがって、「D−フラクション」、「D−fraction」の語が、「マイタケから熱水抽出され、免疫活性化機能を有する物質の名称」を表すものとして、いわゆる健康食品の分野ないし医療関連の分野において、普通に使用されていたとしても、本願商標は、これをその指定商品のいずれについて使用しても、その構成の特異性及び周知性により、その需要者に、請求人の取扱いに係る商品であることを認識させるものであって、単に商品の原材料を表示したものとは理解させないものであり、かつ、商品の品質の誤認を生じさせるおそれもないものである。

以上のとおりであるから、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消を免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。