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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2000−16167(T2000−16167/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第1類「化学剤,抗酸化剤,防錆剤」を指定商品として、平成11年8月11日に登録出願されたものであるが、指定商品については、当審において平成14年7月8日付け手続補正書により、第1類「化学剤,抗酸化剤」、第2類「防錆剤」と補正されたものである。

2 原査定の引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第3353706号商標(以下「引用商標」という)は、「EMZ−K」の欧文字を横書きしてなり、平成7年11月13日登録出願、第1類「化学品」を指定商品として、平成9年10月24日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

(1)本願商標は、別掲のとおりの構成よりなるものであるのに対し、引用商標は、前記した文字よりなるものであるから、両商標は、外観上明らかに区別し得る差異を有するものである。

(2)本願商標は、「EM・Z」の文字と図形との組合せよりなるものであるところ、その構成中の図形部分は、特定の称呼、観念を生じないものと認められるから、本願商標に接する取引者、需要者は、称呼しやすい「EM・Z」の文字部分を捉えて、これより生ずる称呼のみをもって、商品の取引にあたる場合も決して少なくないものとみるのが相当である。

そして、本願商標中の「EM・Z」の部分は、「EM」と「Z」との間に中黒が存在するとしても、いずれの欧文字も黒塗り円図形内に白抜きで、同一の書体をもって、同一の大きさで書されているものであるから、これを「EM」と「Z」に分離し、「EM」の文字部分のみを抽出して称呼するものとは認め難いところである。

そうとすれば、本願商標は、その構成中の「EM・Z」の文字部分より「イーエムゼット」の称呼を生ずるものであって、観念においても、該文字部分はもとより、構成全体としても特定の観念を想起させないものといわなければならない。

これに対して、引用商標は、前記したとおり、「EMZ」の文字と「K」の文字とをハイフンを介して書してなるものであるところ、いずれの欧文字も、同一の書体で同一大きさで書され、外観上まとまりよく表されているものであるから、書された文字全体をもって、一つの造語を表したと理解されるものとみるのが相当である。

そうとすれば、引用商標は、その構成文字に相応して「イーエムゼット」の称呼を生ずるものであって、特定の観念を有しない造語よりなるものといわなければならない。

してみると、本願商標より生ずる「イーエムゼット」の称呼と引用商標より生ずる「イーエムゼットケイ」の称呼とは、「ケー」の音の有無の差異を有するものであるから、明瞭に聴別し得るものである。

また、両商標は、いずれも特定の観念を有しない商標であるから、観念においては比較することができない。

(3)したがって、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても非類似の商標というべきである。

(4)仮に、引用商標は、その構成中の「K」の文字部分が商品の記号等を表したと理解され、これを省略して「EMZ」の文字部分より生じる称呼のみをもって商品の取引に資される場合があるとしても、前記したとおり、本願商標と引用商標は、その外観において著しく相違するものであるから、両商標をそれぞれの指定商品について使用しても、商品の出所について誤認混同するおそれは少ないものとみるのが相当である。

(5)以上のとおりであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消を免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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