結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2001−31102(T2001−31102/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第2523310号商標(以下「本件商標」という。)は、「イマージュ」の片仮名文字と「IMAGE」の欧文字を二段に書してなり、平成2年12月10日に登録出願、第28類「酒類」を指定商品として、同5年4月28日に設定登録されたものである。
(1)請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由を以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出している。
本件商標は、その指定商品について、継続して3年以上日本国内において使用した事実がないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
(2)被請求人は本件取消審判に対し、答弁書において
a)阪神大震災による販売不能、
b)日本経済のバブル崩壊と景気低迷による使用用途拡大不可能、
c)株式会社エクル21の倒産、
d)株式会社エクル21の精算及び株式会社エクルへの移行期間中の使用不可能、
を理由に商標法第50条第3項但し書きにより取消しを免れると主張するが、以下の理由により本件商標の登録の取消しが免れないことは明らかである。
まず、被請求人は阪神大震災により計画中の商品製造販売が不可能となったと主張するが、阪神大震災は既に7年以上前である平成7年1月の出来事であり、これが商標の不使用の正当理由に当たるとは考えられない。
また、日本経済のバブル崩壊と景気低迷は商標の不使用の正当理由を構成しない。
さらに、株式会社エクル21は商標を全く使用しておらず、株式会社エクル21の倒産による株式会社エクルへの営業権の譲渡、精算及び移行で商標の不使用の正当理由が発生するとは考えられず、商品の立ち上げ計画も不明である。
以上述べたように、被請求人の主張は何れも証拠が示されておらず、しかも商標の不使用の正当理由を構成しないから、本件商標の登録の取消しは免れない。
被請求人は、「請求人の請求を棄却する。訴訟費用は請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由を概要次のように述べている。
(1)平成7年1月17日に起こった阪神大震災により計画中の商品製造販売が不可能となった。
(2)以来、製造販売の行程を立ち上げるべく努力を行ったが、本件商標を使用する機会を日本経済のバブル崩壊により失った上に長期化する景気低迷により急速に使用用途を拡大することが不可能となった。
(3)株式会社エクル21の事業業績も低迷し事業の再建に向け努力してきたが平成9年9月1日関連企業の倒産の余波を受け事業清算を行わざるを得ない状況に至り、本件商標権は平成13年6月1日に株式会社エクルへ営業権とともに譲渡されている。
(4)故にその精算及び移行期間中は本件商標の使用が出来なかった。現在、株式会社エクルとして本件商標の使用目途を検討中であるが、日本経済は未だ立ち直りの緒も見みえず各企業とも拙速に事業を展開する様な状況でないことは周知の事実であるから、更なる商品の立ち上げを検討中である。
以上の如く使用を不可能にする諸般の事情に鑑み、商標法第50条第3項の但し書きの定めにより取消しを免れるものと思料する。
(1)本件商標の使用の有無について
商標法第50条による商標登録の取消審判の請求があったときは、同条第2項の規定により、被請求人において、その請求に係る指定商品又は指定役務のいずれかについての登録商標の使用をしていることを証明し、又は使用をしていないことについて理由があることを明らかにしない限りその登録の取り消しを免れない。
ところが、被請求人は、「平成7年1月17日に起こった阪神大震災により計画中の商品製造販売が不可能となった。以来、商品製造販売の行程を立ち上げるべく努力を行ったが、本件商標を使用する機会を日本経済のバブル崩壊により失った上に長期化すると景気低迷により急速に使用用途を拡大することが不可能となり、株式会社エクル21の事業業績も低迷し、事業の再建に向け努力してきたが平成9年9月1日関連企業の倒産の余波を受け事業清算を行わざるを得ない状況に至り、本件商標権は平成13年6月1日に株式会社エクルへ営業権とともに譲渡されている。故にその精算及び移行期間中は本件商標の使用が出来なかった。現在、株式会社エクルとして本件商標の使用目途を検討中であるが、日本経済は未だ立ち直りの緒も見みえず各企業とも拙速に事業を展開する様な状況でないことは周知の事実であるから、更なる商品の立ち上げを検討中である。」旨答弁するに止まり、本件審判請求に係る商品のいずれかについて、本件商標を使用していることを何ら立証していない。
(2)不使用の正当理由の存否について
また、請求人は、前記事情に鑑み、商標法第50条第2項(被請求人は答弁書において「商標法第50条第
3
項」と記しているが主張の内容より「商標法第50条第
2
項」の誤記と判断した。)の但し書きの定めにより取消しを免れるものと主張している。
しかしながら、商標法第50条第2項但し書に規定の趣旨から、それらの理由は、天災地変等不可抗力事由その他法的規制等によりその責を商標権者または使用権者に課すことが酷であると認められる場合等をいうものと解すべきである。
しかして、被請求人の上記の本件商標を使用していない事由のうち、阪神大震災により計画中の商品製造販売が不可能となったとの主張については、阪神大震災は平成7年1月17日に起こった事であり、本件審判請求の予告登録(平成13年10月31日)前3年以内の期間までは3年9月以上という相当の期間が経過していること、及びこの間株式会社エクル21は商標を全く使用していないことを考慮すれば、これが商標の不使用に影響を及ぼし本件商標の不使用の正当理由に当たるとは考えられない。
また、日本経済のバブル崩壊と景気低迷、株式会社エクル21の倒産による株式会社エクルへの営業権の譲渡、精算及び移行で本件商標の使用が出来なかった点については、被請求人の経営上の事情によるものといわざるを得ず、これが法的規制等によりその責を商標権者または使用権者に課すことが酷であることとは認め難く、現在商品の立ち上げ計画中である点についても主張するのみで何らの証拠の提出もない。
そうすると、被請求人の上記の本件商標を使用していない事由の何れもは、商標法第50条第2項但し書に規定する「正当理由」に該当しないといわざるを得ない。
(3)したがって、本件商標は、その指定商品「酒類」について、継続して3年以上、日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかによって使用された事実の立証がなく、かつ、使用をしていないことについて正当な理由がないものである。
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第50条の規定に基づき、取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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