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Trademark Appeal Case

スーパークリーンの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2001−19708(T2001−19708/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「スーパークリーン」の片仮名文字を標準文字とし、願書記載の第21類に属する商品を指定商品として、平成12年8月22日に登録出願されたものである。

そして、指定商品については、原審において提出した同13年6月19日付手続補正書をもって「なべ類,コーヒー沸かし(電気式又は貴金属製のものを除く。),鉄瓶,やかん,食器類(貴金属製のものを除く。),魚ぐし,携帯用アイスボックス,米びつ,食品保存用ガラス瓶,水筒,魔法瓶,化粧用具(「電気式歯ブラシ」を除く。),デンタルフロス,おけ用ブラシ,金ブラシ,管用ブラシ,工業用はけ,船舶ブラシ,洋服ブラシ,靴ブラシ,靴べら,靴磨き布,軽便靴クリーナー,シューツリー,アイロン台,霧吹き,こて台,へら台,愛玩動物用食器,愛玩動物用ブラシ,犬のおしゃぶり,小鳥かご,小鳥用水盤,植木鉢,家庭園芸用の水耕式植物栽培器,じょうろ,家庭用燃え殻ふるい,石炭入れ,紙タオル取り出し用金属製箱,靴脱ぎ器,せっけん用ディスペンサー,貯金箱(金属製のものを除く。),ねずみ取り器,はえたたき,ろうそく消し及びろうそく立て(貴金属製のものを除く。)」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『とても清潔な』という意味合いを容易に想起させる『スーパークリーン』の文字を普通に用いられる方法で書してなるところ、昨今、本願指定商品の取引分野を含む広い分野において抗菌加工を施した商品が流通していることから、これを本願指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者は『清潔さを保つことのできる商品又は抗菌加工が施された商品』を認識するにすぎず、単に商品の品質を表示するにすぎないものであるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記したとおり「スーパークリーン」の文字を書してなるところ、その構成中前半の「スーパー」の文字部分は、「とても、超〜」等の意味を有し、各種の商品について、品質の優秀さ、性能の卓越していること等を誇示する表示として他の語に付して普通に採択使用されている語であり、また、同後半の「クリーン」の文字部分は、「清潔な、きれいな」、「清潔にする、きれいにする」等の意味で一般に親しまれている外来語であって、全体として「とても清潔な(きれいな)、とても清潔にする(きれいにする)」如き意味合いを容易に感得し得るものである。

ところで、原審説示の如く、清潔さをうたった多種多様な抗菌加工製品が一般に流通していることは、例えば以下の日刊新聞各記事によりその一端を窺い知ることができる。

(1)抗菌商品の発売相次ぐ−O157予防で高い関心(ひと・くらし・経済−月曜ネットワーク)(1997.07.07 静岡新聞)

......▼台所用品では標準装備 台所用品では、抗菌材を使った包丁、まな板、食器、ざる、ボウル、ブラシなどが続々と発売されている。抗菌包丁を昨年七月から発売している貝印(本社東京)は「昨年のO157の騒動から、台所用品で抗菌材は標準装備となった」と話している。......

(2)防菌・防カビ剤 清潔・衛生をうたい急成長(企画記事)(1996.03.01 化学工業日報)

清潔と衛生をうたった抗菌商品のここ数年の急成長には目をみはるものがある。なかでも日用家庭用品分野は台所・浴室用品をはじめ日用雑貨、文房具、おもちゃなど多岐に及んでいる。......今や抗菌という言葉は市民権を得るほどになり、抗菌商品も肌着や家電、電話機、かつら、便器など、生活の隅々にまで広がっている。......なかでも日用家庭用品市場における抗菌製品の進出ラッシュが続いている。まな板やしゃもじ、食器などの調理用器具や流しコーナー、水切りバット、洗い桶などの台所用品、手桶や洗面器、浴用椅子などの浴室用品をはじめ歯ブラシやヘアーブラシ、スリッパ、マット、手袋、スポンジ類などの日用雑貨、筆記用具やノート、消しゴムなどの文房具、そしてカバンや玩具、楽器類と、その製品は枚挙にいとまがなく、各メーカーも抗菌製品を商品ラインアップのひとつとして定着させている。

(3)除菌具ブームの現代。若者など中心に清潔志向、衣類や家電製品など今や3000億円市場に(1995.06.20 熊本日日新聞)

熊本市内のある百貨店の家庭用品売り場。弁当箱などのプラスチック容器製品の九割が、抗菌加工だという。包丁の柄の部分や水筒の栓、トイレシートなどにも抗菌や防臭加工品が多い。

(4)【情報ひろば】汚れを落としやすい魔法瓶 象印マホービン(1994.06.30 産経新聞)

象印マホービンは、容器の内部にフッ素樹脂を吹き付けて、汚れを落としやすくした魔法瓶「タフワイド〈フッ素コートタイプ〉」を7月10日から全国発売する。清潔さを保つため、注ぎ口を広くして洗いやすくしたほか、コップを抗菌加工している。

(6)[チョイス]電気ジャーポット カルキ抜きが主流に 内容器丸ごと洗える着脱式(1992.12.07 読売新聞)

......各メーカーはカルキ抜きとともに、容器の清潔さを維持しやすい工夫も凝らしている。

一つの対応が、ポット本体から内容器を取り出せる東芝やシャープのような方式だ。容器を簡単に、丸ごと洗えるのがセールスポイントになる。......また、シャープやタイガー、東芝は容器の内側をフッ素加工して、「水あかが付きにくく、汚れた場合でも簡単に汚れを落とせる」(東芝)ようにしている。シャープはさらに、注ぎ口に抗菌・防カビ加工を施している。「注ぎ口の黒ずみやぬめりを抑える」のが狙いという。......

このほか、「クリーン」或いは「きれいにする」の語(文字)が、本願指定商品中に含まれる「デンタルフロス」については、その効果、用途等を表すものとして普通に使用されていることが、以下の関連各社のインターネットホームページ情報により認められる。

(1)あなたの歯磨きバージョンアップ!(http://www2.health.ne.jp/topics_f/20000621.html)

●こんなに違う!クリーン効果......歯ブラシだけと、デンタルフロスを併用した場合では、う蝕(虫歯)・歯周病の原因となる歯垢除去率はこんなにも違う!......

(2)お口を清潔に保つには(http://www1.usen.ne.jp/~masa-ks3/sub19.brushing.htm)

...... 歯と歯の間をきれいにするにはデンタルフロスが効果的 ......

また、本願指定商品中に含まれる「洋服ブラシ,靴ブラシ」等の「ブラシ」は、埃やよごれを落とし、清潔に、きれいにするために用いられるものであることは明らかである。

以上によれば、清潔と衛生をうたった抗菌商品が急成長し、その商品は食器などの調理用器具や流しコーナー等の台所用品、手桶や洗面器等の浴室用品をはじめ歯ブラシ等の日用雑貨、文房具、玩具、楽器類と多岐に及び、また、抗菌や防カビ加工が施された水筒・魔法瓶等も発売されていることが認められる。同じく、本願指定商品中に含まれる「デンタルフロス」についても、その説明において、「クリーン」の文字が「きれいにする」との意味合いで使われていることが認められるものである。

そうとすれば、本願商標は、これをその指定商品中、「抗菌加工が施された食器類・水筒・魔法瓶・歯ブラシ」或いは「デンタルフロス,おけ用ブラシ,金ブラシ,管用ブラシ,工業用はけ,船舶ブラシ,洋服ブラシ,靴ブラシ,靴磨き布,軽便靴クリーナー,愛玩動物用ブラシ」等に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、前記事情よりして、該商品がとても清潔な商品であること、或いは汚れたものをきれいにするという性能において極めて優れている商品であること、すなわち商品の品質(機能・効果)を表示したものと理解するに止まり、自他商品の識別標識としての機能を果たすものとは認識し得ないものと判断するのが相当である。

してみれば、本願商標は商標法第3条第1項第3号の規定に該当するものといわざるを得ないから、これを理由に本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって取り消すことはできない。

なお、請求人は、本願と同じ商標が多く登録されていることを理由に本願商標の登録適格性を主張しているが、そもそも本願商標が、その指定商品との関係においては商品の品質を表すものであること前述のとおりであり、また、請求人の挙げた登録事例はその指定商品において本願とは事案を異にするもので、本願については前記認定を相当とするものであるから、それら事例をもって本願商標の登録の適否を判断する基準とするのは必ずしも適切でなく、その主張は採用することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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