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Trademark Appeal Case

キャッチフレーズの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2000−14549(T2000−14549/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

この出願に係る商標(以下「本願商標」という。)は、「できることから、始めます。」の文字を横書きしてなり、第16類に属する願書記載のとおりの商品を指定して、平成11年7月28日に登録出願、その後、指定商品については、平成12年3月28日付手続補正書により、「紙類,紙製包装用容器,家庭用食品包装フィルム,紙製水切りごみ袋,紙製ごみ収集用袋,プラスチック製水切りごみ袋,プラスチック製ごみ収集用袋,油取りシートを有する水切りプラスチック製シート,油取りシートを有する水切りプラスチック製袋,衛生手ふき,紙製タオル,紙製テーブルナプキン,紙製手ふき,紙製ハンカチ,型紙,裁縫用チャコ,紙製テーブルクロス,紙製ブラインド,紙製のぼり,紙製旗,紙製幼児用おしめ,荷札,印刷物,書画,写真,写真立て,かるた,歌がるた,トランプ,花札,文房具類(「昆虫採集用具」を除く。),昆虫採集用具,事務用又は家庭用ののり及び接着剤,青写真複写機,あて名印刷機,印字用インクリボン,こんにゃく版複写機,自動印紙はり付け機,事務用電動式ホッチキス,事務用封かん機,消印機,製図用具,タイプライター,チェックライター,謄写版,凸版複写機,文書細断機,郵便料金計器,印刷用インテル,活字,封ろう,マーキング用孔開型板,観賞魚用水槽及びその附属品」とする補正がされたものである。

2 原査定における拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、全体としてキャッチフレーズの一種であると認識されるに止まるもので、出願人がこれをその指定商品について使用しても、自他商品識別標識としての機能を果たさないものであり、これに接する需要者取引者が何人かの業務に係る商品であるのかを認識することのできないものと認める。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

企業は、その取扱商品や企業イメージに関して、需要者に親しみやすさや好感度、信頼感などの良い印象を抱いてもらうよう日常的に心掛けているところ、その一手段として、企業姿勢、理念、標語(キャッチフレーズ)などを採択し、それらを通じて商品の広告、宣伝や企業イメージの向上に努めているというのが実情である。

そして、これらの中には、端的な宣伝文句のほか、商品や企業のイメージアップを目的とした観念的、抽象的表現もしばしば採択されているところである。

このことは、例えば、以下の各種新聞記事情報、インターネット情報においても認められるものである。

(ア)「わたしたち地球家族 できることから始めます」をキャッチフレーズにしたつどいは、公募で集まった県内の女性二十五人が実行委員会を組織、企画運営した。(1994.12.05 西日本新聞朝刊24頁)

(イ)フリースのリサイクル事例を紹介したファーストリテイリングは、回収に当たっての法制の不整備を指摘。またニットの「大量生産・大量販売には社会的責任もある。できることから実行しよう」とフリースのリサイクルも始めた考え方を示した。(2002.01.30 繊研新聞5面)

(ウ)九〇年代初頭から多くの企業が環境問題の重要性に気づき、「地球規模で考え、地域レベルで活動(できることからやる)」とスローガンで各種の対策を打ち出したが、”できることからやる”部分に重点が置かれたきらいがある。(2002.01.01 日本食糧新聞)

(エ)白元の環境派宣言シリーズは、一般消費者が手軽に環境改善に取り組めるよう開発された環境対策用品。キャッチフレーズは、「できることから、始めます。」。(http://www.wise-jp.com/b200004/chemical.pdf)

(オ)新会社とはいえ、従業員はなく、資金は親戚が出資してくれた資本金のみという状態からのスタートでした。しかし、事業創造に燃える福永氏は「やれることからはじめる」ため、まずは「自社内の強み」を見出し、その「強みを最大限に活かすことができる事業は何か」と考えました。(http://www.mydome.or.jp/aid/kakusin12/kakusin12.htm)

(カ)サンエーオリジナルマイバッグ誕生 1.基本コンセプト「環境問題はお客様と一緒に、できることから始めます」 私たちサンエーは、今年の6月から食品トレーと牛乳パックの回収を始めました。(http://www.san-a.co.jp/topix/allnews/news99-11-9.htm)

そこで、本願商標をみるに、その構成は前記のとおり「できることから、始めます。」の文字よりなるところ、前記した事情よりすれば、これをその指定商品に使用した場合、これに接する需要者は、自他商品識別標識として認識するというよりは、むしろ、できることから始めますといった企業理念を端的に表現したものとして理解するに止まると認められるから、結局、需要者が何人の業務に係る商品であるかを認識することができない商標というのが相当である。

なお、請求人(出願人)が挙げた審決例は、本件とは事案を異にするので、同列に論ずることはできず、本件の参考とすることはできない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとした原査定は妥当なものであって、取り消す限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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