Trademark Appeal Case
ペンギン図形商標の類否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2002−90193(T2002−90193/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1.本件商標
本件登録第4532230号商標(以下「本件商標」という。)は、平成12年9月25日登録出願、別掲(1)に示すとおりの構成よりなり、第39類「貨物自動車による輸送,貨物のこん包,貨物の輸送の媒介及び取次ぎ,寄託を受けた物品の倉庫における保管,倉庫の提供」を指定役務として、同13年12月28日に設定登録されたものである。
2.登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)の業務に係る商品及び該商品に付随する役務には、別掲(2)に示すとおりの「蝶ネクタイを結んだペンギン」の外観を有する商標(以下「引用商標」という。)が付されている。
また、引用商標は申立人の商標として著名である(甲第2号証ないし甲第43号証)。
そして、本件商標も「蝶ネクタイを結んだペンギン」を図案化したものであるため、本件商標をその指定役務に使用するときは、申立人の業務に係る役務とその出所について混同を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は商標法第4条第1項第15号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号によりその登録は取り消されるべきである。
3.当審の判断
本件商標は、別掲(1)に示すとおり、正面を向いた漫画化されたペンギンと思しき図形を描いてなるところ、該図形は、黒塗りの半円形の大きな頭部の中央に白抜きの卵形の目とやや薄い黄色の扇形のくちばしを描き、目の中には、眼鏡様の図形を描き、赤の蝶ネクタイを結び、胸から下肢までは白抜きで描き、足の部分には黄色の靴を履かせ、さらに、頭上には斜めに青色と赤色に区分けされた山高帽をかぶり、左手に赤白のステッキを持ち、右手を上に挙げたポーズをもって描いてなるものである。
他方、引用商標は、別掲(2)に示すとおり、右横を向いた擬人化されたペンギンと思しき図形を描いてなるところ、該図形は、白抜きの半楕円形の小さめの頭部の右寄りに小さな黒点の目と右に細く突き出したくちばしを描き、黒の蝶ネクタイを結び、チョッキ(ベスト)を着せ、手と足を左右に広げ、胸から下肢まではややずんぐりとした形状で描いてなるものである。
してみれば、両商標は、共に「蝶ネクタイを結び図案化されたペンギンの図形」において共通点を有するとしても、頭部の大きさ、山高帽の有無、目の形、蝶ネクタイの色及びステッキの有無において顕著な差異を有するばかりでなく、両者は、全体として図案化の程度が明らかに異なるものである。
そうとすれば、両商標は、看者に与える印象はかなり相違し、それぞれ異なったものとして記憶されるとみるのが相当であるから、両者を時と処を異にして離隔的に観察する場合、外観において著しく異なるものである。
そして、申立人提出に係る甲各号証によれば、引用商標は、「ペンギンマーク」(甲第5号証の1、同2、甲第25号証及び甲第26号証)と称されている事実を認めることができるが、「蝶ネクタイを結んだペンギン」のように称されている事実は見当たらないから、これよりは「ペンギン」の称呼を生ずるものというのが相当である。
他方、本件商標は、特定の称呼、観念は生じないというのが相当であるから、両者は称呼、観念上比較できないものである。
また、引用商標が、申立人の業務に係る商品「ゴルフウェアを中心とするスポーツウェア」等に使用されて、取引者、需要者の間に広く認識されている事実は認め得るとしても、本件商標の指定役務と引用商標の使用商品とは、その業務の内容(その役務の提供者、提供手段、目的、提供に関連する物品又はその商品の生産者、販売者、取扱い系統、材料、用途等)において極めて関連性の薄い業種同士であり、かつ、上記のとおり、本件商標と引用商標は、外観において著しく異なり、称呼及び観念において相違する別異の商標であって、他に商標において混同を生ずるおそれのないものであるから、商標権者が本件商標をその指定役務に使用した場合、その役務が申立人又は申立人と関係のある者の業務に係るものであるかのように、その役務の出所について混同を生ずるおそれのないものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものでない。
なお、申立人はその主張を裏付けるために過去の審決例(甲第43号証及び同第44号証)を提出しているが、これらは、本件商標とは事案を異にするものであるから、この点に関する申立人の主張は採用し難い。
よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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