Trademark Appeal Case
商標同一と役務の非類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2002−90195(T2002−90195/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1.本件商標
本件登録第4532822号商標(以下「本件商標」という。)は、「JAA」の欧文字を標準文字で書してなり、平成12年4月12日に登録出願、別掲のとおりの第9類、第35類及び第42類の商品又は役務を指定商品及び指定役務として、同13年12月28日に設定登録されたものである。
2.登録異議の申立の理由
本件商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)である「株式会社ジェイ・エー・エー」の著名な略称「JAA」と同一の文字構成よりなるものであり、かつ、その他人の承諾を得ていないものであるから、商標法第4条第1項第8号に該当する。
また、「JAA」の文字を横書きしてなり、平成11年1月25日に登録出願され、第35類「競売の運営,中古自動車およびその他の商品の販売に関する情報の提供」及び第36類「中古自動車の評価,損害保険契約の締結の代理,損害保険に係る損害の査定」を指定役務として、同12年3月10日に設定登録された登録第4366766号商標(以下「引用商標」という。)及び甲第2号証の2に示す「JAA」の文字よりなる商標(以下「申立人使用商標」という。)は、申立人の業務「中古車卸売業」の役務を表示するものとして、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、中古車卸売業界及び中古車販売業界において周知となっているものである。
してみれば、引用商標及び申立人使用商標と同一の本件商標がその指定商品又は指定役務に使用されるときには、これに接する取引者、需要者は、あたかも申立人と関係のある者の業務に係る商品又は役務であるかの如くその出所について混同を生ずるおそれがあるので、本件商標は商標法第4条第1項第15号に該当する。
したがって、本件商標はその指定商品及び指定役務中の第9類「電気通信機械器具,電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・光ディスク・光磁気ディスク・コンパクトディスク・磁気テープ,その他の電子応用機械器具及びその部品」、第35類「電子計算機・タイプライター・テレックス又はこれらに準ずる事務用機器の操作,文書又は磁気テープのファイリング及び電子計算機によるファイル管理」、第42類「機械器具に関する試験又は研究,コンピュータソフトの作成に関する情報の提供,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,コンピュータデータベースへのアクセスタイムの賃貸,電子計算機端末の通信による情報検索の代行(派遣によるものを除く。),コンピュータによる情報処理,ローカルエリアネットワーク(LAN)のための電子計算機のプログラムの保守,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機端末を用いた通信によるコンピュータソフトウェアの提供,コンピュータにおけるサーバーの作成・設計,コンピュータにおけるサーバーの記憶装置(情報を記憶するハードディスク・光ディスク・光磁気ディスクなど)の記憶領域の貸与,コンピュータにおけるホームページ作成に関するコンサルティング,コンピュータにおけるホームページの作成及び保守,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)の貸与,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)の貸与に関する情報の提供」についての登録は取り消されるべきである。
3.当審の判断
本件商標は、「JAA」の欧文字を標準文字で書してなるものである。
申立人は、本件商標は申立人の著名商標であり、かつ、その著名な略称でもある「JAA」と同一の文字よりなるものである旨主張し、証拠方法として甲第1号証ないし甲第17号証(枝番含む)及び参考図1ないし4を提出した。
そこで、申立人提出に係る上記甲各号証を検討したところ、引用商標及び申立人使用商標は申立人の業務に係る役務「中古車卸売業」を表示する商標として、また、申立人の著名な略称として取引者、需要者の間に認識されている事実を認め得るものである。
しかしながら、本件商標は、その指定商品又は指定役務と申立人使用商標の使用役務である「中古車卸売業」とは、その商品の製造、販売と役務提供の事業者、商品と役務の用途、提供の手段、目的、需要者の範囲等を著しく異にする商品又は役務といえるものであって、他に商品又は役務について混同を生じさせるおそれはないというのが相当である。
さらに、申立人が申立人使用商標の役務の一つであると主張する「自動車関連情報処理及び情報提供サービス業」及び「コンピュータのハードウェア・ソフトウェアの販売及び賃貸並びに保守管理」は、申立人使用商標の使用役務である「中古車卸売業」の付随的な業務というべきものであり、申立人提出に係る証拠によっても、申立人使用商標がこれらの役務に使用されて著名であるという証左は見当たらないものである。
してみれば、本件商標は、他人の名称の著名な略称を含む商標とはいい得ないものであって、商標権者がこれをその指定商品又は指定役務に使用しても、その商品又は役務が申立人又は申立人と関係のある者の業務に係る商品又は役務であるかのように、その出所について混同を生じさせるおそれのないというべきである。
したがって、本件商標は、登録異議申立てに係る指定商品及び指定役務について、商標法第4条第1項第8号及び同第15号に違反して登録されたものではない。
よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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