Trademark Appeal Case
称呼の類否判断基準
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2002−90121(T2002−90121/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
登録第4524810号商標(以下「本件商標」という。)は、香港1999年11月23日出願に基づく優先権を主張して平成11年12月28日に登録出願、商標の構成を後掲のとおり、「烏髪濃」の文字と「HAVERON」の文字とを二段に横書きしてなり、指定商品を第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品として、平成13年11月22日に商標権の設定登録がされたものである。
2 登録異議申立の理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標の登録はその指定商品中「食事療法用の食品調整剤,毛髪用剤,その他の薬剤」については、取り消されるべきであると申し立てた。すなわち、商標の構成を「パブロン」の文字を縦書きしてなり、大正13年9月18日に登録出願、指定商品を第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品として、大正15年2月24日に商標権の設定登録がされた登録第177937号商標(以下「引用商標」という。)を引用して、引用商標よりは「パブロン」の称呼が生じ、一方、本件商標よりは「ハブロン」の称呼が生じるものであるから、本件商標は、引用商標と称呼において類似するものであり、指定商品についても抵触する。したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである旨の理由を述べた。
3 当審の判断
本件商標は、後掲のとおり「烏髪濃」及び「HAVERON」の文字よりなるものであり、それぞれの構成文字に相応して上段の漢字部分よりは「ウハツノウ」及び下段の欧文字部分よりは「ハベロン」の称呼を生ずるものであって、そして、欧文字部分を「HAVE」(持つ、持っている)と「RON」とに分離し看取するときは下段の欧文字部分より「ハブロン」の称呼をも生ずるものと認められる。
一方、引用商標は、「パブロン」の文字よりなり、その構成文字に相応して「パブロン」の称呼を生ずるものである。
そこで、申立人が称呼において類似すると述べるところの本件商標より生ずる「ハブロン」の称呼と引用商標より生ずる「パブロン」の称呼とを比較すると、両称呼は、第2音以降の音を同じくし、第1音において「ハ」と「パ」の音の相違を有するものである。
しかして、相違する「ハ」と「パ」の音は、母音が同じであるものの、「ハ」の音は、両声帯を接近させ、その間隙から出す無声摩擦音「h」と、母音「a」との結合した音節であり、「パ」の音は、両唇を合せて破裂させる無声子音「p」と、母音「a」との結合した音節であることからすると、前者は清音として軽い音感を生じさせるものであって、第2音よりは弱い音として発音されるのに対し、後者は半濁音である関係上、第2音と共に強い音として発音されるものであり、しかも、称呼における識別上重要な要素を占める第1音において相違することから、これら音の相違が両称呼全体の音調、音感に与える影響は大きく、これらをそれぞれ一連に称呼しても、彼此聞き誤るおそれはないものと判断するのが相当である。また、本件商標より生ずる「ウハツノウ」、「ハベロン」の称呼と引用商標より生ずる「パブロン」の称呼とは、判然と区別し得るものである。
そうとすれば、本件商標は、引用商標と称呼において類似する商標ではなく、それぞれの構成よりして、外観及び観念においても類似する商標ではないから、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものとすることはできない。
したがって、本件商標は、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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