Trademark Appeal Case
商標の周知性と類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年異議第91550号 |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4300098号商標(以下「本件商標」という。)は、平成9年5月12日に登録出願、「orca」の文字(標準文字による)を横書きしてなり、第9類「ウエットスーツ」及び第25類「トライアスロン競技用シングレット」を指定商品として、平成11年7月30日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同第10号、同第15号又は同第19号に違反して登録されたものであるから、取り消されるべきである。
3 当審において通知した取消理由の要旨
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標の登録出願前より我が国において、「orca」商標(以下「引用商標」という。)を商品「トライアスロン用のウエットスーツ」に使用し、取引者、需要者間に広く認識されていると認め得るものである。さらに、本件商標の指定商品、第9類「ウエットスーツ」及び第25類「トライアスロン競技用シングレット」と「トライアスロン用のウエットスーツ」とは、商品の用途・原材料、製造及び販売者又は需要者の範囲等を共通にする類似の商品と判断し得る。したがって、本件商標は商標法第4条第1項第10号に違反して登録されたものである。
4 商標権者の意見
引用商標は、本件商標の登録出願時には周知、著名でなかったものである。申立人の提出する証拠は、トライアスロン専門雑誌一誌の掲載例にすぎず、その他の関係雑誌・書物における掲載例、発行部数、商品の販売額及び販売数量等を示していないから、本件商標が一雑誌における掲載例をもって、取引者、需要者の間に広く認識されているものと認め得るとの判断には合理的根拠・理由は見当らない。
5 当審の判断
甲第1号証ないし甲第6号証によれば、申立人は、本件商標の登録出願前の1995年にニュージーランド国で開催された「トライアスロンワールドカップ」に関する公式プログラム(甲第1号証)及び1995年12月から1996年11月までにニュージーランド国で発行されたトライアスロン雑誌(甲第2号証ないし甲第6号証)誌上で、トライアスロン選手が引用商標を付した商品「トライアスロン用ウエットスーツ」を着用している状態を広告宣伝していたことが認められる。
また、甲第7号証ないし甲第13号証によれば、申立人は、本件商標の登録出願前の1996年5月から同年12月までにアメリカ、カナダ、ドイツの各国におけるトライアスロン雑誌誌上で、トライアスロン選手が引用商標を付した商品「トライアスロン用ウエットスーツ」を着用している状態を広告宣伝していたことが認められる。
さらに、甲第14号証ないし甲第16号証、甲第19号証ないし甲第21号証によれば、申立人は、本件商標の登録出願前の1996年4月ないし6月、1997年2月ないし4月に、我が国において、トライアスロンの情報雑誌「トライアスロン JAPAN」誌上で、トライアスロン選手が引用商標を付した商品「トライアスロン用ウエットスーツ」を着用している状態を広告宣伝していたことが認められる。
してみれば、申立人が商品「トライアスロン用ウエットスーツ」について、引用商標を使用した結果、本件商標の登録出願時及び登録査定時には、引用商標は、外国及び我が国において、トライアスロンに関連する商品の分野における取引者、需要者の間で広く認識されていたものと認めることができる。
そして、本件商標と引用商標とは、「orca」の綴り字を共通にしており、「オルカ」の称呼を同じくする類似の商標であることは明らかである。
また、本件商標の指定商品「ウエットスーツ」及び「トライアスロン競技用シングレット」と、引用商標が使用されている商品「トライアスロン用ウエットスーツ」とは、いずれも「運動具」の範疇に属するものであり、これらは流通経路、販売部門、用途、原材料、需要者を共通にする類似の商品というのが相当である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により、取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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