Trademark Appeal Case
コスメの識別力と称呼類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2001−90828(T2001−90828/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4495752号商標(以下「本件商標」という。)は、「コスメの卵」の文字を標準文字により横書きしてなり、平成12年9月1日に登録出願され、第3類「せっけん類、香料類、化粧品、歯磨き」を指定商品として、同13年8月3日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立人の引用登録商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第2192418号商標(以下「引用A商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、昭和62年5月26日に登録出願され、第4類「せつけん類、歯みがき、化粧品、香料類」を指定商品として平成1年11月28日に設定登録され、同11年12月21日に商標権存続期間の更新登録がされたものである。同登録第461127号商標(以下「引用B商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、昭和28年3月11日に登録出願され、第5類「シヤンプー」を指定商品として同30年2月28日設定登録され、同51年5月10日、同60年5月15日及び平成7年8月30日に商標権存続期間の更新登録がされたものである。同登録第3358684号商標(以下「引用C商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成6年12月5日に登録出願され、第3類「せっけん類、化粧品、つけづめ、つけまつ毛、歯磨き、つや出し剤、研磨紙、研磨布、研磨用砂、人造軽石、つや出し紙、つや出し布、靴クリーム、靴墨、塗料用剥離剤」を指定商品として同9年11月14日に設定登録されたものである。引用各商標はいずれも現に有効に存続しているものである。
3 登録異議の申立ての理由
本件商標は、その指定商品中「せっけん類、化粧品」について、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号により取り消されるべきである旨主張し、証拠方法として甲第1号証ないし甲第17号証(枝番号を含む。)を提出している。
(1)商標法第4条第1項第11号の該当性について
本件商標「コスメの卵」に接する需要者や取引者は、前部の「コスメ」については「化粧品」を意味する「cosmetic」の略語として普通に使用されていることから、後部の「卵」の部分について自他商品識別標識として印象ないし記憶に強く残すので、本件商標は、「タマゴ」の称呼と「玉子、卵」の観念が生ずる。
一方、引用各商標は、「タマゴ」の称呼と「玉子、卵」の観念が生ずる。
したがって、本件商標と引用各商標とは、「タマゴ」の称呼及び「玉子、卵」の観念を共通にする類似のものである。
また、指定商品も互いに抵触するものである。
(2)商標法第4条第1項第15号の該当性について
引用各商標は、申立人の商標として、広く一般に知られているから、これと類似する本件商標がその指定商品に使用された場合、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
4 取消理由の通知
当審は、平成14年6月11日、商標権者に対し、相当の期間を指定して意見書を提出する機会を与え、本件商標の登録は、商標法第43条の3第2項の規定に基づき、その指定商品中「せっけん類、化粧品」について、取り消すべきものと認める旨通知した。取消理由の要旨は次のとおりである。
本件商標は、上述したとおりの構成よりなるところ、その構成中の「コスメ」の文字部分は「化粧品」を意味する外来語である「コスメチック」の略称表記として一般に使用されており、少なくともその指定商品中の「化粧品」及び同商品と比較的取引者・需要者を共通にすることが多い「せっけん類」については自他商品の識別力を有しないとみるべきであるから、その構成中の自他商品の識別力 を有する部分は「卵」の文字部分にあり、同文字部分より「タマゴ(卵)」の称呼・観念を生ずるというのが相当である。
他方、引用各商標は、その構成上、「タマゴ」の称呼、「卵」又は「玉子」の観念を生ずるものと認められる。
そうすると、本件商標と引用各商標とは、「タマゴ」の称呼を共通にし、「卵」又は「玉子」観念において共通又は類似するものであるから、称呼及び観念上類似の商標であり、かつ、両者の指定商品についても「せっけん類、化粧品」において抵触するものである。
したがって、本件商標の登録は、その指定商品中「せっけん類、化粧品」について、商標法第4条第1項第11号の規定に違反してされたものである。
5 商標権者の意見
上述した取消理由の通知に対し、商標権者は意見書を提出していない。
6 当審の判断
本件商標の登録は、その指定商品中 「せっけん類、化粧品」について、上述した取消理由により、商標法第4条第1項第11号の規定に違反してされたと認められるから、同法第43条の3第2項の規定に基づき、取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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