Trademark Appeal Case
欧文字商標の類似性判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2002−90113(T2002−90113/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4522764号商標(以下「本件商標」という。)は、「ASTERISM」の欧文字を標準文字とし、平成12年11月14日に登録出願、第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成13年11月16日に商標権の設定登録がされたものである。
2 登録異議申立の理由(要点)
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、「ASTERIX」の欧文字を横書きしてなり、平成10年4月13日に登録出願、第9類、第25類及び第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成11年11月19日に商標権の設定登録がされた登録第4337348号商標(以下「引用商標」という。)を引用し、本件商標からは「アステリズム」、引用商標からは「アステリクス」の称呼が生ずるものであって、さらに外観において、本件商標と引用商標は共に欧文字で構成されており「ASTERI」の部分を共通とするから、両者は称呼及び外観において類似の商標であることを前提として、(1)引用商標は、申立人の商標として被服等に広く使われた結果、広く一般に知られており、本件商標はその申立人の商標と同一又は類似であり、同一又は類似する商品に使用するものであるから、商標法第4条第1項第10号に該当する。(2)本件商標は引用商標と類似する商標であって、その指定商品も類似するから、商標法第4条第1項第11号に該当する。(3)引用商標は、申立人の商標として、広く一般に知られており、これと類似する本件商標がその指定商品に使用された場合、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第15号該当する。したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきであるとしている。
3 当審の判断
(1)本件商標は、その構成前記のとおり、「ASTERISM」の欧文字を標準文字としてなるところ、その構成各文字は、欧文字8文字をそれぞれ同じ書体、同じ大きさで等間隔に表されていて、外観上まとまりよく一体的に看取させるばかりでなく、これより生じる「アステリズム」の称呼も一気一連に称呼されるものであるから、本件商標は、構成各文字を一体的に看取し、前記一連の称呼のみをもって取引に資される商標と認識し把握されるというのが自然である。
これに対して、引用商標は「ASTERIX」の欧文字を横書きしたものであるところ、その構成各文字は、欧文字7文字をそれぞれ同じ書体、同じ大きさで等間隔に表されていて、外観上まとまりよく一体的に看取されるものであり、これより生じる「アステリクス」の称呼をもって取引に資されるものといえる。
(2)そこで、両商標を比較検討するに、本件商標は、その構成文字に相応して「アステリズム」の一連の称呼のみを生じるものであること前記のとおりであり、一方、引用商標は、「アステリクス」の称呼を生じるものであって、両称呼は、冗長といい難い6音より構成され、その構成中の第5音及び第6音において「ズム」と「クス」という音の相違があり、これが末尾に位置するとはいえ、この2音の相違が全体の音調、音感に与える影響は大きいといわなければならず、それぞれを一連に称呼した場合、彼此相紛れるおそれはないものと判断するのが相当である。
また、外観の点についてみるに、元来、文字の組み合わせ(羅列)によって構成される商標にあっては、これに接する需要者、取引者をして、それより自然に生ずる称呼又は特定の意味を有する語の理解のもとに字形を看取することが取引上一般的といえるから、両商標のかかる構成においては、前記各一連の称呼のみを生じるものであって、これを加えてみれば、商標本来の機能(自他商品の識別機能)に照らし、語尾部分の「SM」と「X」との綴り字の相異を無視して、「ASTERI」の部分のみを独立して認識させるとみるべき格別の事情は見出せないものである。そうすると、両商標に接する需要者、取引者は、その各語末の文字の相違を十分に認識し取引に資するものというべきであって、本件商標と引用商標とは、外観上相紛れるおそれがあるということはできない。
他に両商標を類似する商標とすべき事由はないから、結局、本件商標と引用商標は、何ら紛れるおそれのない非類似の商標であって、互いに別個の商標とすべきものである。
(3)本件商標は前記のとおり、引用商標とは別個のものであり、申立人が提出した証拠を検討しても、本件商標をその指定商品に使用した場合、その商品が申立人又は申立人と関係のある者の業務に係るものでるかのように、両者間にその出所を混同させる要因は見出せないから、本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者が直ちに引用商標を想起し、申立人の業務に係るものであるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないというべきである。
(4)以上のとおりであり、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に違反して登録されたものではない。
したがって、本件商標は、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
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