Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2002−90114(T2002−90114/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4523459号商標(以下「本件商標」という。)は、「Caramello Piu?」(「Piu」の「u」の文字にはアクセント記号が付されている。以下同じ。)の文字を横書きしてなり、平成12年12月20日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成13年11月22日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用に係る、別掲に示したとおりの構成よりなり、平成7年6月16日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成9年11月28日に設定登録された登録第3363200号商標(以下「引用商標」という。)と「カラメロ」の称呼において類似し、その指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似する。また、引用商標は、関連業界の取引者間においては周知されるに至っており、本件商標は、商品の出所の混同を生ずるおそれがある。したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)本件商標は、前記のとおり「Caramello Piu?」の文字よりなるところ、「Caramello」と「Piu?」の両文字は、疑問符を除き、大文字で表された第1文字以外を小文字をもって、大文字、小文字ともそれぞれ同じ大きさ、同じ書体で表されていて、視覚上、いずれか一方のみが特に印象に残るものとはいい得ないものである。しかも、全体より生ずると認められる「カラメロピウ」の称呼もさほど冗長なものではなく、一連に称呼し得るものであって、他に例えば「Caramello」の文字部分をもって取引に資されると認め得る格別の事由も見出せないから、「Caramello Piu?」の文字は、構成全体をもって一体不可分のものと認識し把握されるものと判断するのが相当である。
してみれば、本件商標は、全体の構成文字に相応して「カラメロピウ」の称呼のみを生ずるものといわなければならない。
これに対し、引用商標は、別掲に示したとおり「CARAMELO」の文字と図形とよりなるところ、その構成よりして「CARAMELO」の文字部分のみでも独立して自他商品の識別標識としての機能を果たすものといえるから、該構成文字に相応して「カラメロ」の称呼を生ずるものと認められる。
そうとすれば、本件商標は、引用商標と、「カラメロピウ」と「カラメロ」の称呼間において構成音数、音構成に明確な差異を有するものであるから、称呼において類似する商標ではないと判断するのが相当であり、他に称呼において類似する商標とすべき事由はない。
また、それぞれの構成よりして、両商標は、外観及び観念においても類似する商標とは認められない。
(2)申立人の提出に係る証拠によれば、(ア)平成9年2月3日付の「繊研新聞」(甲第3号証)の「スペイン・ファッション・エキシビシヨン’97〜’98秋冬コレクション」に関する広告に、出展者企業の一として申立人が掲載された。(イ)平成9年7月7日付の「繊研新聞」(甲第4号証の1ないし3)の「スペイン・ファッションエキシビション’98春夏コレクション」に関する広告に、「CARAMELO、カラメロ」商品が掲載され、また、「マドリードの目抜きどおり サラマンカ地区のタウンガイド」に申立人の店舗の写真がその場所を示す地図と併せて紹介された。(ウ)平成9年2月1日付スペイン情報誌「OCS NEWS132号」(甲第5号証)に、申立人は広告を掲載した。(エ)2000年4月13日付の申立人の「INVOICE」(甲第6号証)に、「MEN’S SHIRT JACKET」、「MEN’S SPORT TROUSERS」などの商品名と推認できる文字が記載され、宛先が日本の大阪の者である旨記載されていた、ことがそれぞれ認められる。
上記事実によれば、申立人の業務に係る衣料品が日本に輸入され販売されたであろうと推認することができる。しかしながら、商品の宣伝、広告の実績にしても、数回新聞に広告を掲載した事実が認められるにとどまり、他に宣伝、広告の実績を示すものはない。また、どの程度の商品がどの地域でいつから販売されたのかなど、販売の実績を示すものはない。
そうとすれば、申立人の提出に係る証拠では、本件商標の登録出願の時に、引用商標が、取引者、需要者の間に広く認識されていた証左として充分なものとは到底認められない。
また、前述のとおり、本件商標は、引用商標と類似する商標でないばかりでなく、それぞれの構成よりして誤認、混同の生ずる事由の見出し得ない別異の商標というべきであるから、本件商標をその指定商品に使用した場合、取引者、需要者がこれから直ちに引用商標を連想、想起するものとは判断することができない。
してみれば、本件商標は、申立人又は申立人と関係のある者の業務に係る商品であるかのように、その出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
(3)以上のとおりであり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものではない。
したがって、本件商標は、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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