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Trademark Appeal Case

説明図形と幾何図形の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年審判第11060号
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第5類「薬剤,歯科用材料,医療用腕環,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,人工受精用精液,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,乳児用粉乳,乳糖,はえ取り紙,ばんそうこう,包帯,包帯液,失禁用おしめ,防虫紙,胸当てパッド,おりものシート,創傷被覆材」を指定商品として、平成10年1月22日に登録出願されたものである。

2 原査定の理由

原査定は、「この商標登録出願に係る商標は、体の壷の位置を表した人体の図と装飾的な色彩を描いてなるものであるところ、これをその指定商品中、例えば消炎剤,鎮痛剤等の体の壷と関連する商品について使用しても、使用箇所等を表し全体として識別機能を発揮するものとはいい難いから、需要者が何人の業務に係る商品であるかを認識することができない商標と認める。

したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する」として、本願商標を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲のとおり、横長長方形内に緑色を下に青色を上に縞状に結合された図形(以下「横長長方形の図形」という。)と横長長方形の図形の左端に、後ろ向きで顔を右に向け右足をやや曲げて赤い丸印で体の壺の位置を表した人体の図形(以下「人体の図形」という。)の膝から下の部分が重なるように配した組み合わせよりなるものであるところ、近時、日本人の社会生活は、日常の仕事量の増加や職場環境や生活環境を取り巻く社会的状況の変化において、骨粗鬆症・外傷等の病変による腰筋の疲労や姿勢不良による筋肉痛の増加が健康への障害となっていることは、一般の需要者の間にもよく知られているところである。

そして、このような健康を取り巻く社会的状況において、腰痛、筋肉痛等の疲労を回復するためのシップ薬といわれる各種の消炎剤、鎮痛剤等が多数市場に出回っていることも周知の事実である。このような商品は家庭においても手軽に使用できるものではあるが、その貼付する箇所により効能が左右されることもまた周知の事実である。そのため、この種商品を取り扱う業界においては、当該商品の特徴、取り扱い方法、使用の方法等を理解し易くするため、または誤った使われ方がされないように、商品の使用説明書或いは商品の包装等に図によって説明する方法が普通に行われている実情があるものと認め得るところである。

そうとすれば、本願商標中の人体の図形は、体の壷の位置を表した人体の図形の一形態を表現したものと容易に理解し、認識し得るものであるから、これに接する取引者、需要者は前記したところにより、該商品は、貼付して使用するものであり、かつ貼付する場所(箇所)を表したものと理解するにすぎないものと認められ、該人体の図形が後ろ向きで顔を右に向け右足をやや曲げているとしても、格別に特異なものとはいえない表現で表してなるものであるから、商品の用途、使用の方法、品質を解説的な図形をもって表現したものと理解するに止まり、自他商品の識別標識としての機能を果たすものとは認識し得ないものとみるのが相当である。

これに対し、本願商標構成中の横長長方形の図形部分は、青色の部分と緑色の部分とが、視覚上も全体としてまとまりよく調和し表されているところから、全体として独創的な図案を描写したものというべきであり、一種の幾何図形として印象されるものといえるものであって、人体の図形に付随して装飾的な色彩を描いてなる背景図とはいい難いもので、むしろ横長長方形の図形部分全体の構成の特異性をもって認識されるというのが相当である。

してみると、本願商標は、その構成中の横長長方形の図形部分が自他商品の識別標識としての機能を果たす部分であるということができる。

したがって、本願商標は、これをその指定商品のいずれについて使用しても、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものというべきであり、需要者が何人の業務に係る商品であるかを認識することができない商標であるということはできない。かつ、商品の品質の誤認を生じさせるおそれもないものであるから、本願商標は、商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、その出願を拒絶をすべきものとすることはできない。

その他、本願を拒絶すべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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