Trademark Appeal Case
写真画の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−2537(T2000−2537/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「写真画」の文字を横書きしてなり、第16類「写真,書画,印刷物」を指定商品として、平成11年3月9日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、指定商品との関係において、『絵画を写真に撮ったもの』の意を認識させる『写真画』の文字を普通に用いられる方法で書してなるものであるから、これを本願指定商品に使用しても、単に商品の品質(内容))を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定して、その出願を拒絶したものである。
3 当審における職権証拠調べ結果の通知
当審において、本件審判事件につき、職権に基づく証拠調べをした結果、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かに関する下記の証拠物件を発見したので、商標法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に通知したものである。
記
1.書籍関係
(1)「岩波 近代日本の美術4 写真画論 写真と絵画の結婚」(1996年4月10日発行 木下直之著 株式会社岩波書店)の48頁〜には「写真画」 の言葉が使用されていて、写真画についての記述がある。
2.インターネット情報関係
(1)鹿砦社(兵庫県西宮市甲子園7番地6番1号)(http://www.rokusaisha.com/)には、鹿砦社の本「やすらぎの世界〜to the world prace〜」(中嶋瑞雲=著・画)には、「自然のなかに美がある、やすらぎがある。”やすらぎの源”である水と緑を、写真画(photopicture)として集めました。感性で見て、”やすらぎ”を見出してください。」と記載がある。
3.新聞記事関係
(1)1999年7月13日付け 読売新聞 東京朝刊(32頁)「[メールかわら版]スロベニアの写真画 きょうまで展示中」の見出しが記載されている。
(2)1999年12月7日付け 読売新聞 東京夕刊(5頁)「デジカメで年賀状 簡単で鮮明、人気急上昇 低価格も普及後押し」の見出しのもと「・・・・ほんの2年まえのデジタルカメラが、35万ー80万画素程度しかなく、フィルムを使う従来の写真画質に比べて見劣りが大きかったことを振り返れば、長足の進歩だ。・・・・」と記載されている。
(3)2000年6月7日付け 読売新聞 東京朝刊(35頁)「自然テーマの写真画展 栃尾出身の筒場さん、郷里の山など91点=新潟」の見出しのもと、「栃尾市美術館の開館五周年記念展の第二弾となる、同市の写真家、筒場大山(たいざん)さん(43)の作品を集めた「筒場大山展ー写真画への布石ー」(読売新聞社など後援)が六日、同市上の原町の同美術館で始まった。・・・・現在は、写真を合成する技法を使った左右対称の作品などがあり、写真に絵画的雰囲気を加えた『写真画』に力を入れている。・・・・」と記載されている。
(4)2001年3月26日付け 毎日新聞 東京夕刊(6頁)「[美術]野田哲也展、カジ・ギャスディン展ーー東京」の見出しのもと「・・・・なるほど木版とシルクスクリーンをたくみに併用して、写真画像に絵画的表情や構成を導くテクニックは無類である。・・・・」と記載されている。
(5)2001年8月1日付け 日刊工業新聞・流通サービス(19頁)「飛島建設、自社技術をネットで外販ー写真画像から3次元測量」の見出しのもと、「・・・・精密写真測量システム「ティーフォトス」を活用して複数枚のデジタル写真画像から対象物の3次元測量行うネットビジネスを開始する。・・・・」と記載されている。
(6)1994年11月22日付け日刊工業新聞・流通サービス(7頁)「レナウン、トータルニッティングシステム導入。商品企画サンプルをビジュアル化」の見出しのもと、「・・・・これまで展示会において、すべての見本を制作してきたが、同システムの導入により、色、サイズなどのバリエーションはモデル着用のCG写真画で提案する。・・・・展示会を前に写真画を小売店に提案し、バイヤーの意見を収集して企画変更でき、より売れ筋を追求することで、商品在庫の低減を目指す。・・・・」と記載されている。
4 請求人(出願人)は、前記3の「証拠調べ通知書」に対して、何ら意見を述べていない。
5 当審の判断
本願商標は、「写真画」の文字を横書きしてなるものである。
そして、「写真画」の語については、平成14年6月5日付け証拠調べ通知書により通知したとおり、「写真を基に絵画的表現を施した作品」を表す語として使用されている事実が認められる。
そうすると、本願商標を、その指定商品に使用した場合、需要者は、その商品が「写真を基に絵画的表現を施した作品」であることを表示している文字とのみ理解するとみるのが相当であるから、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標といわなければならない。
したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当するとした原査定は、妥当であって取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
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