Trademark Appeal Case
商標の一部による品質誤認
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−5352(T2000−5352/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「Zi CHESS」の文字を標準文字で表してなり、第28類「遊戯用器具,囲碁用具,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,マージャン用具,ビリヤード用具,おもちゃ,人形,愛玩動物用おもちゃ,運動用具,スキーワックス,釣り具」を指定商品として、平成10年10月9日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、商品の品番・記号として一般に使用・採択される『Zi』の文字と西洋将棋(チェス)の意味を表す『CHESS』の文字とを連結して、『Zi CHESS』と普通に用いられる方法で書してなるものであるから、これを本願指定商品中、『チェス用具』に使用しても、該商品の品番・記号を表すものであるから、単に商品の品質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質(質)の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、「Zi CHESS」の文字を書してなるところ、「Zi」及び「CHESS」の文字(語)からなることは、一文字分のスペースを介してなることから外観上明らかなものである。
しかして、構成前半の「Zi」の文字は、アルファベットの大文字「Z」と小文字「i」よりなるところ、本願指定商品との関係では、大文字と小文字との組み合わせによるものが、原審説示のような、商品の規格等を表すための記号又は符号として使用されている事実は発見できなかった。そして、「Zi」の文字がある場合には、記号又は符号としてではなく「ズィー」と称呼させ、使用されているものが見受けられることから、単に商品の品番・記号を表すものであるとすることは出来ないとみるのが相当である。
また、構成後半の「CHESS」の文字(語)については、「チェス(西洋将棋)。チェスをする。」を意味し、「広辞苑第五版」(岩波書店発行)においても「チェス(Chess)」の項で「西洋将棋。白・黒16個ずつの駒すなわちキング(王)・クイーン(女王)各1、ビショップ(僧正)・ナイト(騎士)・ルーク(城)各2、ポーン(卒)8を、縦横8列の六四枡ますから成る市松(いちまつ)模様の盤上に並べ、相手の王を詰めた方が勝ち。将棋に似るが、取った駒は使えない。」と解説されているように、その称呼「チェス」がそのまま外来語として多くの国語辞典、外来語辞典等にも掲載され、広く一般に親しまれているものと認められる。
そして、本願商標「Zi CHESS」は、「Zi」と「CHESS」の文字間に一文字分のスペースを有することにより、視覚的にも二つの語からなるものと把握されること、全体で特定の名称や特定の熟語として特に親しまれていると認められるものでもないことから、「Zi」及び「CHESS」の文字(語)がそれぞれ独立して看取されるものとみるのが相当である。
そうとすれば、本願商標は、その構成中に「チェス(西洋将棋)」の意味で親しまれている「CHESS」の文字を顕著に有しているものであり、その指定商品中には、「CHESS」の文字が指し示す「チェス用具」以外に囲碁用具,将棋用具等のように、チェス用具同様、駒を縦横のますの盤上に並べ、相手の王を詰めるゲーム用具も指定されていることから、本願商標「Zi CHESS」をチェスと似かよった遊技方法で行われ、チェス用具と類する形状の用具、例えば囲碁用具,将棋用具等に使用する場合には、これに接する取引者、需要者は、構成中の「CHESS」の文字(語)部分を捉え、あたかもチェス用具であるかのごとく商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるといわなければならない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当しないものではあるが、同法第4条第1項第16号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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