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Trademark Appeal Case

用途と形状の結合の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2000−5495(T2000−5495/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ハエとりポット」の文字を標準文字で表してなり、第5類「薬剤,歯科用材料,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,耳帯,眼帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,医療用腕環,失禁用おしめ,はえ取り紙,防虫紙」、第21類「はえの捕獲器」を指定商品として、平成11年4月26日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要旨

原査定は、「本願商標は、『ハエとりポット』の文字を標準文字で書してなるところ、構成中、『ハエとり』の文字部分は、『蝿取り用』等の意味合いで指定商品の効能、使用の用途を指称する部分として、また、『ポット』の文字部分は,英語の“pot”に通じ、『壷状の,瓶の,容器,ポット』等、指定商品の『形状,容器』を表す文字部分であり、一般的に『壷状商品』といった意味合いで、指定商品の形状・容器の領域で、使用されているものである。そうとすれば、本願商標全体としては、『蝿取り用のポット形商品』『蝿取り壷』程の意味合いを容易に把握し認識されるに止まるものであって、上記文字に照応する商品に使用しても、単に、その商品の品質、用途、効能を表すものとして認識され、自他商品を区別する標識としての機能を果たすことができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、「ハエとりポット」の文字からなるところ、岩波書店発行「広辞苑第5版」を徴するに、その構成中の「ハエとり」の文字は、「はえ‐とり【蠅取】」の項をみると「蠅を取ること。また、それに使う道具。」として、「ポット」の文字は「ポット【pot】」の項によれば「壺。瓶。湯わかし。」を意味する語として、いずれもよく知られているものであり、同時に、「はえとり‐〇〇」の如く掲載されている語、例えば「はえとり‐がみ【蠅取紙】」の項では「とまった蠅がはりつくように、粘着性のある薬品を塗った紙。」と説明されているように、商品の目的を表す「はえとり【蠅取】」の文字が前半に位置し、材質等の商品の性質・状態を表す「紙」の文字を後半に配して、全体で商品を表す語として活用されていることからすれば、「ハエとりポット」の文字全体としても、「蝿を取るための壺、瓶又は壷状の商品」として容易に理解させるというのが相当である。

そして、以上のことは、例えば「ハエ取り」の文字をキーとして株式会社ジー・サーチの提供に係る「G―Searchの新聞情報データベース」を検索してみるに、「『ビバ阪神』/68 渦巻の巻 その2止 /(2000.11.26 毎日新聞 地方版/兵庫 24頁)」の見出しのもと「『案内人紹介』・・・・明治から大正にかけては『ハエ取りビン』というのもあった。ガラス製の透明なビンの内側に水を張り、ハエの好きな魚汁などを入れて誘い込み、ハエを水死させる仕組み。なぜかハエ対策は『水責め』が目立つ。」という記載があることからも、本願商標の構成が、商品の用途等を端的に表した一類型であることが、十分に裏付けられるところである。

そうとすれば、「ハエとりポット」の文字よりなる本願商標を、その指定商品中、例えば、「壷形状のはえの捕獲器、及び、それ用の殺虫剤、防虫剤」に使用したときは、これに接する取引者、需要者は、その商品の用途、形状等を表示する語として理解するに止まり、自他商品識別標識としては認識しないものと認められる。

なお、請求人は、過去の登録例を挙げて、本願商標も登録されるべきである旨主張しているが、具体的事案の判断においては、過去の判断に拘束されることなく検討されるべきものであり、本願商標については上記のとおりであるから、請求人の主張は採用することができない。

してみれば、本願商標は、「ハエとりポット」の文字を普通に書してなるものであるから、指定商品中の上記商品に使用しても、単に商品の用途、形状等を表示するにすぎないものであり、かつ、これを上記以外の薬剤に使用した場合には、商品の用途、品質について誤認を生ずるおそれがあるといわなければならない。

したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことができない。

よって、結論のとおり審決する。

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