Trademark Appeal Case
エコクリーンエアの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−18640(T2000−18640/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「エコクリーンエア」の文字(標準文字)よりなり、第7類「圧縮機より排出される圧縮空気中の水蒸気、油分、不純物を除去するためのフィルター」を指定商品として、平成11年8月19日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『エコクリーンエア』の文字を普通に用いられる方法で表示してなり、前半の『エコ』の文字は、『エコロジー』(生態学)の略語として、また、今日ではもっと広い意味で『環境保護運動』を指す語として使用されているもので、例えば『環境保護を考えて開発した雑貨や道具など。』を『エコグッズ』、『ガソリンや軽油の代わりに電気や天然ガス、メタノールで走る自動車の燃料供給所。』を『エコ・ステーション』、『自然環境を乱さないで自然保護を意識した観光。』を『エコツーリズム』、『経済効率だけでなく地球環境を守るような商品も開発していこうという産業。』を『エコ・ビジネス』、『地球環境に優しい、工業技術および材料。』を『エコマテリアル』などのように『エコ』の文字が使用されていることが認めらる。(『現代用語の基礎知識2000』957頁・1424頁、『情報・知識imidas2000』1306頁)また、後半の『クリーンエア』の文字は、『きれいな空気』といった意味合いを表したものと理解され、この商標登録出願に係る商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、該商品が『地球環境に配慮した、空気を清浄・浄化するための商品』であることを表したものと理解するに止まり、単に商品の品質を表示したものと認識するにすぎないものと認める。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を出願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)本願商標は、前記構成のとおり「エコクリーンエア」と表してなるところ、構成中の「エコ」の文字は、「生態学、環境保護、自然保護運動」等を意味する「エコロジー(ecology)」(広辞苑掲載)の省略形として、例えば、「エコ商品」、「エコマーク」、「エコカー」の如く「地球環境を汚さない」、「環境に優しい」等の意味合いで、他の語に冠して日常一般に使用されている語といえるものであり、また、同じく「クリーン」の文字は、「清潔な、汚れのない、きれいにする、取り除く」等の意味を、「エア」の文字は「空気」等の意味をそれぞれ有する外来語として、これらはよく知られているものである。
(2)ところで、指定商品にかかる「圧縮空気」は、近年、精密機械クリーンルームのエアーシャワー、食品加工の窒素ガス冷却用エアー及び医療等に利用され、圧縮空気が細菌やカビなどに汚染されることへの対策、予防、また排気された空気による工場内や地球環境の汚染への配慮から、圧縮空気を除菌・滅菌するための抗菌型や除菌型のフィルターも開発されている実情が窺われる。
(3)してみれば、本願商標は全体として「環境に優しい清潔な空気」の意味合いを容易に理解させ、その指定商品である「圧縮機より排出される圧縮空気中の水蒸気、油分、不純物を除去するためのフィルター」に使用するときには、これに接する取引者、需要者をして、上記意味合いの係るフィルターであること、すなわち「環境に優しい清潔な空気にするためのフィルター」を把握・認識させるに止まるというのが相当であり、単に、商品の品質を端的に表示したものであって、自他商品識別の機能を有しないものといわざるを得ないから、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとの理由をもって、本願を拒絶した原査定は妥当であり、これを取り消すべき限りではない。
(4)なお、請求人は、「エコ」の文字と他の文字との結合商標が一連の造語と認識され、登録例を挙げて本願商標の登録適格性を主張しているが、それらの事例は商標の具体的構成において本願商標とは事案を異にするものであり、かつ、本件については前記認定を相当とするものであるから、それら事例をもって本願商標の登録の適否についての判断基準とするのは必ずしも適切でなく、その主張は採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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