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Trademark Appeal Case

POLOの著名性と混同

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第19861号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「WASHINGTON POLO CLUB」の文字を横書きしてなり、第25類に属する願書記載の商品を指定商品として平成9年6月6日に登録出願されたものである。

そして、願書記載の指定商品については、当審における同12年2月9日付けの手続補正書により、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト」と補正されたものである。

2 当審における拒絶の理由

当審において、新たに拒絶理由通知書をもって、請求人(出願人)に対し、期間を指定して意見を述べる機会を与えて示した本願商標の拒絶理由は、要旨次のとおりである。

「本願商標は、『WASHINGTON POLO CLUB』の文字を横書きしてなるところ、その構成中の一部に、下記の事実により、米国ニューヨーク生まれの著名なデザイナーである『ラルフ・ローレン』(注、同人の関連企業『ザ ポロ/ローレン カンパニー リミテッド パートナーシップ』 )が、1970年代より現在まで眼鏡、紳士服、シャツ等の商品に長年に亘って使用してきた結果、本願商標の登録出願時に、我が国で、当該文字よりなる商標は、上記デザイナーである『ラルフ・ローレン』(『ザ ポロ/ローレン カンパニー リミテッド パートナーシップ』)の業務に係る商品を表わす商標として、取引者・需要者の間に広く認識されていた『POLO』の文字を有してなるものであるから、これを請求人(出願人)が、その指定商品について使用した場合には、上記『ラルフ・ローレン』に係る商品又は同人と何らかの関係のある企業の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について誤認・混同を生じさせるおそれがある。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものと認められる。

1.(株)講談社 昭和53年7月20日発行『男の一流品大図鑑』及びサンケイマーケティング 昭和58年9月28日発行『舶来ブランド事典 ’84 ザ・ブランド』によれば、以下の事実が認められる。アメリカ合衆国在住のデザイナーであるラルフ・ローレンは、1967年ネクタイメーカーのボー・ボランメル社にデザイナーとして入社、幅広ネクタイをデザインし、圧倒的に若者に支持され、世界に広まった。翌1968年独立、社名を『ポロ・ファッションズ』とし、ネクタイ、スーツ、シャツ、セーター、靴、カバン等のデザインをはじめ、トータルな展開を図ってきた。1971年には婦人服のデザインにも進出、服飾業界の名誉ある『コティ賞』を1970年と1973年の2回受賞するとともに、数々の賞を受賞。1974年の映画『華麗なるギャツビー』で主演したロバート・レッドフォードの衣装デザインを担当したことからアメリカを代表するデザイナーとしての地位を確立した。わが国においても、そのころからラルフ・ローレンの名前は、服飾業界等において広く知られるようになり、そのデザインに係る商品には『Polo』の文字とともに『by Ralph Lauren』の文字及び馬に乗ったポロ競技のプレイヤーの図形の各商標が用いられ、これらの商標は『POLO』『Polo』『ポロ』と略称されている。

2.(株)洋品界 昭和55年4月発行『海外ファッションブランド総覧 1980年版』における『ポロ/Polo』の項、ボイス情報(株) 昭和59年9月発行『ライセンス・ビジネスの多角的戦略 ’85』の『ポロ・バイ・ラルフローレン』の項及び同63年10月29日付けの日経流通新聞には、わが国においては、ポロ・ファッションズとの契約に基づき、西武百貨店が昭和51年にポロ・ファッションズから使用許諾を受け、同52年からラルフ・ローレンのデザインに係る紳士服、紳士靴等、同53年から婦人服の輸入、製造、販売を開始した旨記述されている。

3.ラルフ・ローレンに係る紳士服、紳士用品については、『dansen男子専科』(株式会社スタイル社 1971年7月発行)、前出『男の一流品大図鑑』、『世界の一流品大図鑑 ’79年版』(株式会社講談社 昭和54年5月発行)、別冊チャネラー『ファッションブランド年鑑 ’80』(株式会社チャネラー 同54年9月発行)、『男の一流品大図鑑 ’81年版』(株式会社講談社 同55年11月発行)、『世界の一流品大図鑑 ’80年版』(株式会社講談社 同55年6月発行)、『MEN’S CLUB 1980.12』(婦人画報社 同55年12月発行)、『世界の一流品大図鑑 ’81年版』(株式会社 講談社 同56年6月発行)、前出『舶来ブランド事典’84ザ・ブランド』、『流行ブランド図鑑』(株式会社 講談社 同60年5月発行)において、眼鏡については、『世界の一流品大図鑑 ’80年版』、『ファッションブランド年鑑 ’80』、『男の一流品大図鑑 ’81年版』において、『POLO』、『ポロ』、『Polo』、『ポロ(アメリカ)』及び『ポロ/ラルフローレン(アメリカ)』等の商標の下に紹介されている。

4.ラルフ・ローレンの『POLO』、『ポロ』、『Polo』の商標について、上記事実とほぼ同様の事実を認定した東京高等裁判所の判決(平成2年(行ケ)183号、平成3年7月11日判決言渡、判例時報1401号)及び東京地方裁判所の判決(平成8年特(わ)1519号、平成9年3月24日言渡、判例時報1619号)があるほか、東京高等裁判所平成11年(行ケ)第250号、同第251号、同第252号、同第267号、同第290号(以上平成11年12月16日言渡)、同第268号、同289号(以上11年12月21日言渡)等の一連の判決がある。

5.引用商標を模倣した偽ブランド商品が市場に出回り刑事摘発を受けた旨が、例えば、平成元年5月19日付け朝日新聞夕刊、同4年9月23日付け読売新聞(東京版)朝刊、同5年10月13日付け読売新聞(大阪版)朝刊、同11年6月8日付け朝日新聞夕刊等において報道されている。」

3 請求人(出願人)の対応

請求人は、上記拒絶理由の通知に対して、所定の期間を経過するも、何ら意見を述べていない。

4 当審の判断

本願商標についてした上記2の拒絶理由は妥当なものであって、本願商標を、その指定商品に使用した場合、これに接する需要者は、上記『ラルフ・ローレン』に係る商品又は同人と何らかの関係のある企業の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について誤認・混同を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。

そして、上記2の拒絶理由に対して、相当の期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、請求人(出願人)からは何らの意見、応答するところもない。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当し、登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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