Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年審判第1115号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「AIRIS 21」の文字を横書きしてなり、第9類「超音波応用測深器,超音波応用測傷器,超音波応用探知器」を指定商品として、平成8年9月10日に登録出願されたものである。
2 当審において通知した拒絶の理由
平成14年4月10日付け拒絶理由通知書をもって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録第2722933号商標(以下、「引用A商標」という。)は、「IRIS」の欧文字を横書きしてなり、昭和59年8月21日登録出願、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)、電気材料」を指定商品として、平成9年9月5日に設定登録されたものである。
同じく、登録第4122294号商標(以下、「引用B商標」という。)は、「IRIS」の欧文字を横書きしてなり、平成4年5月15日登録出願、第9類「配電用又は制御用の機械器具,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,回転変流機,調相機,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気式ワックス磨き機,電気掃除機,電気ブザー」を指定商品として、平成10年3月6日に設定登録されたものである。
同じく、登録第4140044号商標(以下、「引用C商標」という。)は、「CANON IRIS」の欧文字を横書きしてなり、平成6年1月8日登録出願、第9類「配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,加工ガラス(建築用のものを除く。),電気通信機械器具,電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク及び磁気テープ,その他の電子応用機械器具及びその部品,ロケット,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気式ワックス磨き機,電気掃除機,電気ブザー,消防艇,消防車,自動車用シガーライター,磁心,抵抗線,電極,計算尺」を指定商品として、平成10年4月24日に設定登録されたものである。
同じく、登録第4142505号商標(以下、「引用D商標」という。)は、「アイリス」の片仮名文字を横書きしてなり、平成4年6月25日登録出願、第9類「配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,救命用具,電気通信機械器具,電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク及び磁気テープ、その他の電子応用機械器具及びその部品,ロケット,遊園地用機械器具,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気式ワックス磨き機,電気掃除機,電気ブザー,乗物の故障の警告用の三角標識,発光式又は機械式の道路標識,鉄道用信号機,火災報知器,盗難警報器,消火器,消火栓,消火ホース用ノズル,消防艇,消防車,自動車用シガーライター,保安用ヘルメット,磁心,抵抗線,電極,ガソリンステーション用装置,自動販売機,駐車場用硬貨作動式ゲート,金銭登録機,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,電気計算機,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,計算尺,潜水用機械器具,アーク溶接機,金属溶断機,電気溶接装置,検卵器,電動式扉自動開閉装置」を指定商品として、平成10年5月1日に設定登録されたものである。
同じく、登録第4334928号商標(以下、「引用E商標」という。)は、「アイリス」の片仮名文字と「IRIS」の欧文字を上下二段に横書きしてなり、平成7年9月29日登録出願、第9類「配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気通信機械器具,電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク及び磁気テープ,その他の電子応用機械器具及びその部品,ロケット,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気式ワックス磨き機,電気掃除機,電気ブザー,消防艇,消防車,自動車用シガーライター,磁心,抵抗線,電極」を指定商品として、平成11年11月12日に設定登録されたものである。(以下これらを一括して、「引用各商標」という。)
3 当審の判断
本願商標と引用各商標との類否について判断するに、本願商標は、前記したとおりの構成よりなるものであるところ、その構成中の「21」の数字は、この種業界において、商品の品番、型式等を表すために普通に使用され自他商品の識別標識としての機能を果たさないものであること、そして、「AIRIS」と「21」との間が一文字程度のスペースがあり、「AIRIS」の文字部分と「21」の数字とは視覚上分離されやすいことからすると、本願商標に接する取引者、需要者は、その構成中顕著に印象づけられる「AIRIS」の文字に着目し、該文字部分より生ずる称呼のみをもって取引にあたる場合も決して少なくないものといわなければならない。
そうとすれば、本願商標からは、「AIRIS」の文字部分に相応して「アイリス」の称呼をも生じ、特定の意味合いを有しない造語よりなるものといわざるを得ない。
他方、引用A商標、引用B商標、引用D商標及び引用E商標は、前記したとおり「IRIS」「アイリス」「アイリス/IRIS」の文字を表してなるところ、我が国において、該語は、一般にアヤメ科の植物「アイリス」を指称する語として親しまれているものであるから、これよりは「アイリス」(アヤメ科の植物)の称呼、観念を生ずるものとみるのが相当である。
また引用C商標は、前記したとおり「CANON IRIS」の欧文字を表してなるところ、構成中前半部の「CANON」の文字部分は、キャノン株式会社の著名な商号の略称と認められ、かつ、代表的な出所標識として商品等に使用されているものであるから、該商標に接する取引者、需要者は、後半部分の「IRIS」の文字部分が商品毎の商標であると理解し、該「IRIS」の文字部分を捉え、これより生ずる「アイリス」の称呼をもって取引に当たる場合も決して少なくないものというのが相当である。
そうとすれば、引用C商標よりは、「キャノンアイリス」の一連の称呼以外に、その構成中の「IRIS」の文字部分より、単に「アイリス」(アヤメ科の植物)の称呼、観念をも生ずるものといわなければならない。
してみると、本願商標と引用各商標とは、「アイリス」の称呼を共通にする商標であるから、その外観において相違し、観念において比較することができないとしても、これらをそれぞれの指定商品について使用した場合には、その出所について誤認混同を生ずるおそれのある類似の商標というべきであり、また、本願商標の指定商品は、引用各商標の指定商品と同一又は類似するものであるから、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することはできない。
なお、請求人は、引用各商標より後願である登録第4234158号商標、国際登録第747509号商標、同第750516号商標が登録されているから、本願商標も登録されるべきである旨主張している。
しかしながら、商標の類否の判断は、当該出願に係る商標と他人の登録商標(引用商標)との対比においてのみ決定されるべきものであり、たとえ、他人の登録商標が他の登録商標との関係において登録を無効とされるべき瑕疵を有していたとしても、類否判断は各商標につき個別的になすべき性質のものであり、そのことによって類否の判断を異にするに至るべきものではないから、請求人の主張は採用することができない。
なお、前記国際登録第747509号商標、同第750516号商標においては、拒絶査定がなされていることを申し添える。
よって、結論のとおり審決する。
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