結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 無効2001−35553(T2001−35553/J3) |
|---|---|
| 審判種別 | 無効 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第4457602号商標(以下「本件商標」という。)は、平成12年2月28日に登録出願され、別掲のとおりの構成よりなり、第5類「薬剤」及び第32類「清涼飲料、果実飲料」を指定商品として、同13年3月9日に設定登録されたものである。
請求人は、「本件商標の商品の区分第32類の全指定商品の登録を無効とする、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求める。」と申し立て、その理由を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第9号証(枝番号を含む。)を提出した。
本件商標は、第32類の商品について商標法第4条第1項第11号に該当するものである。
(1)引用商標について
引用登録第4430648号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成10年4月6日に登録出願、第29類「加工野菜及び加工果実、冷凍果実、冷凍野菜、お茶漬けのり、ふりかけ」及び第32類「清涼飲料、果実飲料、飲料用野菜ジュース、乳清飲料」を指定商品として、同12年11月2日に設定登録されたものである。
(2)無効の原因
請求人所有に係る引用商標は、本件商標の先出願に係るものであって、両商標は類似しており、指定商品は同一である。
(ア)商標の類似について
本件商標は、「液キャベコーワミ二」が示すとおり漢字一文字と片仮名文字を結合してなるものである。しかして、本件商標の前記外観態様において、「液」及び「ミニ」はいずれも単に本件商品の性状を表すことからから、自他商品識別力を発揮することなく捨象される。次いで、「コーワ」の文字は、「キャべ」の文字に比べて約半分の大きさであることから分断されて看取され、「キャべ」が要部として取り出される。ならば、簡易迅速を旨とする商取引において、単に「キャべ」の外観及び称呼が生じること明かである。
他方、引用商標は、欧文字「Cabefiber」を上段に配し、片仮名文字「キャベファイバー」を下段にそれぞれ併書してなりものである。しかして、引用商標の前記外観態様において、「ファイバー」及び「Fiber」は、食物繊維の意味を容易に直感させるものであり、該語は単に商品の原材料もしくは品質を表すに過ぎないことから、本件商品との関係において自他商品識別力を発揮することなく容易に捨象される。この証左として、商標「ファイバ」(商願平3−93219号)及び商標「Wファイバー/ダブルファイバー」(商願平11−35986号)につき「財団法人日本特許情報機構」が提供の検索サービス「パトリス」による検索回答書を甲第5号証として提出する。左記検索回答書に掲載の前記商標の審査経過で、拒絶査定の条文コードを甲第6号証で確認すれば、前記いずれの商標も、自他商品識別力無しと判断され商標法第3条に該当することを理由に拒絶査定が確定している。これら証拠が示すとおり、「ファイバー」及び「Fiber」の自他商品識別力無きことは明かである。もっとも、甲第5号証及び甲第6号証以外にも、当該「ファイバー」及び「Fiber」が、指定商品との関係において、「食物繊維」等の意味を容易に直感せしめる証拠は枚挙に暇はない。
よって、引用商標から「キャべ」の称呼が生ずることは明らかである。してみれば、本件商標と引用商標は、共に「キャべ」の称呼を共通に生ずること明らかであるから、その称呼において類似する商標である。
(イ)商品の類似について
本件商標と引用商標の指定商品は、前記経過にも示したとおり、「清涼飲料,果実飲料」につき同一である。
(ウ)本件商標と引用商標とが類似する証左
本件商標と引用商標とが類似する証拠として、「液キャベコーワミニ」と「キャベ」の文字よりなる商標等が審査において類似するとされた例を甲第7号証ないし甲第9号証として提出する。
上述のとおり、本件商標は、先出願に係る引用商標と類似するものであり、また、その指定商品「清涼飲料、果実飲料」も同一のものである。したがって、本件商標登録のうち商品区分第32類の全指定商品は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、商標法第46条第1項第1号により無効とされるべきものである。
被請求人は、「本件審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とするとの審決を求める。」と答弁し、その理由を平成14年3月8日付けで請求人の引用する登録第4430648号商標に対し無効審判請求をしたので、当該無効審判につき審決が確定するまで本件の審理を待って欲しい旨述べ、証拠方法として乙第1号証を提出した。
本件商標は、その構成前記したとおり「液」の漢字と「キャベコーワミニ」の片仮名文字を横書きしてなるところ、「液キャベ」の文字と「ミニ」の文字間に配された「コーワ」の文字が他より小さく書されているとしても、横一体に書されてなり、これより生ずる「エキキャベコーワミニ」の称呼もそれ程冗長なものとはいえず、淀みなく一連に称呼し得るものであるから、構成中の「液」は物が液体であること、また、「ミニ」が小型の物を表し、それ自体では自他商品識別力がないか弱いものであるとしても、かかる構成においては全体として一連の造語を表したものとみるべきであって、構成全体より「エキキャベコーワミニ」の一連の称呼を生じ、特定の意味合いを有しない造語というのが相当である。
他方、引用商標は、その構成前記したとおり「−Cabefiber−」の欧文字と「キャベファイバー」の片仮名文字を上下に横書きしてなり、まとまりよく表してなり、これより生ずる「キャベファイバー」の称呼もそれ程冗長なものとはいえず、淀みなく一連に称呼し得るものであるから、構成中の「fiber」、「ファイバー」の文字が食品の分野で「食物繊維」を意味するものであるとしても、かかる構成においては全体として一連の造語を表したものとみるべきであり、構成全体より「キャベファイバー」の一連の称呼を生じ、特定の意味合いを有しない造語というのが相当である。
そうとすると、本件商標より生ずる称呼「エキキャベコーワミニ」と引用商標より生ずる称呼「キャベファイバー」とは、称呼中の「キャベ」の音にのみ共通するところがあるとしても、他の構成音「エキ」及び「コーワミニ」と「ファイバー」の差異を有し、全体としての称呼においては明確に聴別できるものである。
また、本件商標と引用商標とは、外観においては構成文字の相違により容易に見分けられるものであり、観念においてはいずれも造語と認められるものであるから比較することができない。
したがって、本件商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれについても相紛れるおそれのない非類似の商標と認められるから、本件商標の指定商品中第32類の商品が、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるとして、同法第46条第1項第1号により、その登録を無効とすることはできない。
なお、本件商標と引用商標とは商標において類似しないこと上記のとおりであるから、引用商標に係る被請求人の無効審判事件(2002−35085)の確定を待つことなく審理した。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。