1 本願商標
本願商標は、「ATMER」の欧文字(標準文字による)を横書きしてなり、願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成9年5月22日に登録出願、その後、指定商品については、原審における同11年9月7日付け手続補正書をもって、第1類「たんぱく質及び酵素,湿潤剤,柔軟剤(洗濯用のものを除く),織布助剤,浸透剤,脱脂剤(家庭用のものを除く),乳化剤,分散剤,その他の界面活性剤,化学剤,その他の化学品,のり及び接着剤(事務用又は家庭用のものを除く),高級脂肪酸,非鉄金属,肥料,写真材料」と減縮補正されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願商標の拒絶の理由に引用した登録第1411515号商標(以下「引用A商標」という。)は、「アドマー」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和48年6月20日に登録出願、第34類「接着剤用及び塗料用に適した粉状並びに粒状のポリオレフイン樹脂、ゴム、皮革、パルプ、その他の基礎材料で他の類に属しないもの」を指定商品として、同55年3月28日に設定登録、その後、平成2年2月19日及び同12年4月11日に商標権存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。同じく、登録第4024733号商標(以下「引用B商標」という。)は、「ADMA」の欧文字を横書きしてなり、平成2年6月16日に登録出願、第1類「化学品」を指定商品として、同9年7月11日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標は、上記のとおり、「ATMER」の文字よりなるところ、その構成文字に照応して「アトマー」の称呼を生ずるものである。
先ず、本願商標と引用A商標とについては、本願について、上記のとおりの補正があった結果、同一又は類似する商品は、すべて削除されたと認められるものである。
次に、本願商標と引用B商標とについてみるに、引用B商標は、上記のとおり、「ADMA」の文字よりなるところ、その構成文字に照応して「アドマ」の称呼を生ずるものである
そこで、本願商標から生ずる「アトマー」の称呼と引用B商標から生ずる「アドマ」の称呼を比較するに、4音又は3音という簡潔な音構成にして、第2音目に「ト」の音と「ド」の音の差異と、語尾において長音の有無の差異を有するものであって、それらの差異が称呼全体に与える影響は大きく、両称呼をそれぞれ一連に称呼した場合であっても、十分に聴別し得るものというべきである。
さらに、本願商標と引用B商標とは、外観においては、明らかな差異を有するものであり、また、観念においては、両商標共に格別の観念の生じない造語と認められ、比較すべくもない。
してみると、本願商標と引用B商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれの点よりみても、相紛れるおそれのない、非類似の商標といわなければならない。
したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶した原査定は、妥当なものでなく、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。