Trademark Appeal Case
称呼類似:語尾音の差異
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2001−1419(T2001−1419/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「DELPHIN」の欧文字を標準文字とし、商標法第10条第1項の規定に基づき、平成11年5月6日登録出願された平成11年38798号に係る商標登録出願を分割し、第7類「家庭用電気掃除機」を指定商品として、平成12年5月30日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとしてその拒絶の理由に引用した登録第4403734号商標(以下「引用商標」という。)は、平成7年9月21日登録出願、「DELPHI」の欧文字を横書きした構成よりなり、第11類「自動車の前照灯用防眩装置,電球類及び照明用器具,あんどん,ちょうちん,ガスランプ,石油ランプ,ほや,工業用炉,原子炉,火鉢類,ガス湯沸かし器,加熱器,調理台,流し台,冷凍機械器具,アイスボックス,氷冷蔵庫,飼料乾燥装置,牛乳殺菌機,乾燥装置,換熱器,蒸煮装置,蒸発装置,蒸留装置,熱交換器,暖冷房装置,家庭用電熱用品類,浴槽類,家庭用浄水器,水道蛇口用座金,水道蛇口用ワッシャー,水道用栓,タンク用水位制御弁,パイプライン用栓,水質汚濁防止装置,家庭用汚水浄化槽,家庭用し尿処理槽,業務用ごみ焼却炉,家庭用ごみ焼却炉,洗浄機能付き便座,洗面所用消毒剤ディスペンサー,便器,和式便器用椅子,あんか,かいろ,かいろ灰,湯たんぽ,化学物質を充てんした保温保冷具,浄水装置,美容院用・理髪店用機械器具(いすを除く。),業務用調理機械器具,太陽熱利用温水器」を指定商品として、平成12年7月28日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
(1)本願商標は、前記1のとおり「DELPHIN」の文字よりなるものであるから、該文字に相応して「デルフィン」の称呼を生ずるものと認められ(この点は、請求人も意見書において認めているものである。)、特定の観念を生じ得ない造語を表してなるものというのが相当である。
(2)引用商標は、前記2のとおり「DELPHI」の文字よりなるものであるところ、該文字がギリシャの古都を意味を有し、「デルファイ」あるいは「デルフォイ」と称呼される場合があるとしても、「DELPHI」の欧文字からなる商標(語)の発音が親しまれていない場合には、指定商品の取引者、需要者における知識によって馴染まれた発音方法であるローマ字又は英語に倣い発音されるものとするのが自然である。
してみれば、引用商標に接する取引者、需要者は、これを英語風に称呼する場合、ローマ字読みにして称呼する場合、あるいは、これらを組み合わせて称呼する場合があると考えられるところ、わが国において、例えば「dolphin」を「ドルフィン」と発音したり表記したりするように、本願商標中の「PHI」の文字部分についても「フィ」と称呼する場合もあるというのが相当である。
そうであるとすれば、引用商標は、その構成文字全体をもって「デルフィ」の称呼も自然に生ずるものといわなければならない。
(3)そこで、本願商標より生ずる「デルフィン」の称呼と引用商標より生ずる「デルフィ」の称呼とを比較するに、両称呼は、称呼上最も重要な部分である語頭部分を含めて「デルフィ」の3音を共通にし、異なるところは、僅かに語尾において、「ン」の音の有無に差異を有するにすぎないものであり、該語尾音は明瞭に聴取し難い鼻音であることも相俟って、その差異が称呼全体に及ぼす影響は決して大きいということはできないから、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、全体の語調・語感が近似したものとなり、彼此聴き誤るおそれがあるものである。
(4)してみれば、本願商標と引用商標とは、外観上の差異を有し、観念については、本願商標は、特定の観念を生じない造語と認められることから、引用商標と比較することはできないが、称呼において互いに紛れ易く、その出所について混同を生じさせるおそれのある互いに類似の商標といわなければならない。また、引用商標の指定商品は、本願商標の指定商品と同一又は類似の商品を含むものと認められる。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、この理由をもって本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すべき限りでない。
なお、請求人は、引用商標より生ずる称呼は「デルファイ」であるとして、これを前提に、本願商標と引用商標は称呼上非類似であると主張しているが、前記したとおり、引用商標より「デルフィ」の称呼をも生ずるとみるのが相当であるから、請求人の主張は採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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