Trademark Appeal Case
外観の類否と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2002−90244(T2002−90244/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4536131号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成12年9月7日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同14年1月18日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)引用商標
異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録第4006500号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成7年8月23日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同9年5月30日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
(2)商標法第4条第1項第11号の該当性について
本件商標と引用商標とは、その構成中に大きく記載された「T」の文字を含むものであり、両者の「T」の文字は寸分違わず一致している。両商標の相違は、「T」の文字の縦の部分の左右に配置されるものが長方形か正方形の点で相違するにすぎない。
両商標は、大きく記載された「T」の文字に注目されて、共に「T図形」からなる商標と認識・記憶され、他の構成は単なる付記的なものにすぎないとして商標を捉える際には捨象される。
したがって、時と所を異にして、離隔観察される場合には、多分に観念的な観察となるものであるから、付記的な部分は捨象され、「T図形」からなる商標と認識・記憶され、両商標は、外観上類似したものとなり、また、「T図形」なる観念をもって認識・記憶されるものである。
したがって、本件商標は、外観及び観念において引用商標に類似し、両者の指定商品も抵触するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当し、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、別掲のとおり、欧文字のTの縦線部分を肉太にし、横線部分の両端をやゝ下方に垂らした態様でTの文字を表し、Tの縦線の中央部分後方に、Tの文字より一回り小さい黒塗り状の正方形を配した構成よりなるものである。
これに対して、引用商標は、別掲のとおり、欧文字のTの縦線部分を肉太にし、横線部分の両端をやゝ下方に垂らした態様でTの文字を表し、その垂らした両端の下方に小さな黒塗りの正方形を配した構成よりなるものである。
しかして、両商標は、いずれも、やゝ図案化されたTの欧文字を構成要素に有しているが、この程度の図案化にすぎないTの文字自体は、自他商品の識別力を有しないか、あるいは極めて乏しいものというべきであり、あくまでも、Tの文字と正方形との組合せ全体に特徴があるものと判断され、識別力を認められたものといわなければならない。
そうとすると、上記したとおり、本件商標は、Tの欧文字と正方形を重ね合わせた構成からなるものであり、一方、引用商標は、Tの横線の両端の下方に小さな正方形を天秤状にバランスよく配した構成からなるものであるから、両商標は、Tの欧文字と正方形との組み合わせ方において、著しい差異を有している。そして、この差異は、Tの文字と正方形の組合せという簡潔な構成よりなる両商標の外観に与える影響は大きく、図形全体から受ける視覚的印象も大きく異なるものであるから、これを時と処を異にして離隔的に観察するも、外観において相紛れるおそれはないものといわなければならない。
また、両商標は、特定の称呼、観念を生ずることはないものとみるのが相当であるから、称呼、観念について比較すべくもない。
してみれば、両商標のTの文字部分に重点をおいて、「T図形」なる観念及び「T図形」の外観において類似するものとする申立人の主張は採用できない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたと認められないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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