Trademark Appeal Case
著名人名と商標の類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2002−90171(T2002−90171/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4528822号商標(以下「本件商標」という。)は、「PELA」の欧文字を標準文字として、平成11年7月7日に登録出願され、第3類、第9類、第16類、第18類、第24類、第25類及び第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成13年12月14日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由(要旨)
(1)本件商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する著名な、サッカーの神様の異名をとる「PELE」に類似するものであり、その出願に関し申立人又は同人の承諾を得たものでない。
(2)本件商標は、平成8年9月30日に登録出願され、別掲のとおりの構成よりなり、第28類「運動用具」を指定商品として、平成10年8月14日に設定登録された登録第4176657号商標(以下「引用商標」という。)と外観、称呼において類似する商標であり、また、本件商標の指定商品中、第25類「運動用特殊衣服,運動用特殊靴(「乗馬靴」を除く。)」及び第28類「運動用具」と引用商標の指定商品は同一又は類似のものである。
(3)申立人が引用するサッカーの神様の異名をとる「ペレ/PELE」の名称は、本件商標の出願前には日本の需要者間に周知されていたものであり、本件商標はこの著名な「PELE」に類似する商標であるから、本件商標をその指定商品に使用した場合、その商品が「ペレ/PELE」から承諾を得ているような、又は同人と業務上何らかの関連があるかの如く、その商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
(4)したがって、本件商標は、その指定商品中の第25類「運動用特殊衣服,運動用特殊靴(「乗馬靴」を除く。)」及び第28類「運動用具」について、商標法第4条第1項第8号、同第11号及び同第15号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、前記したとおり「PELA」の文字よりなるところ、該文字は、わが国において親しまれた語であるとは認め難いところから、本件商標に接する取引者、需要者は、その綴り文字より「ペラ」と称呼する特定の意味を有しない造語を表したと理解するとみるのが相当である。
してみると、仮に、申立人の主張する「ペレ/PELE」(通称)が過去に活躍したブラジルのサッカー選手として広く知られていたとしても、本件商標は、その欧文字の綴りを異にし、かつ、これより生ずる「ペラ」の称呼からはブラジルのサッカー選手を想起するものとはいい得ないものであるから、他人の氏名の著名な略称を含む商標に該当するものとは認められない。
また、本件商標は、上記のとおり、その構成文字から「ペラ」の称呼を生ずるものであって、造語よりなるものと認められる。
これに対し、引用商標は、別掲のとおりの構成よりなるところ、その構成中、語尾の「E」の文字にアクサン記号(アクサン−テギュ)が付されているが「PELE」の欧文字に相応して「ペレ」の称呼を生ずるものとみるのが自然であり、これより「ブラジルのサッカー選手」の観念を生ずるものである。
そして、本件商標より生ずる「ペラ」の称呼と引用商標より生ずる「ペレ」の称呼を比較すると、両称呼は、共に極めて短い2音よりなり、2音目において力が入り明確に発音され、聴取される「ラ」と「レ」の差異を有するものであるから、それぞれを一連に称呼した場合においても語感、語調が明らかに相違し、相紛れるおそれはないものというべきである。
また、本件商標と引用商標は、その外観においても共に比較的短い4文字よりなるうち末尾の文字において「A」と「E」の文字の差に加えて、上記したアクサン記号の有無の差異があり、両商標は外観上、十分に区別し得るものと認められる。
さらに、両商標は、観念において類似とすべき点は見当たらない。
してみれば、本件商標と引用商標は、その外観、称呼及び観念のいずれからみても非類似の商標であるといわざるを得ない。
そうすると、申立人の提出した証拠によって、「ペレ/PELE」(通称)が1960年及び1970年代に活躍したブラジルのサッカー選手としてわが国の取引者・需要者の間に広く認識されていたことが認められるとしても、本件商標は、前記したとおり、引用商標及び「PELE」とは商標において別異のものであるから、本件商標を指定商品中、第25類「運動用特殊衣服,運動用特殊靴(「乗馬靴」を除く。)」及び第28類「運動用具」について使用しても、その商品がサッカー選手であった「ペレ/PELE」氏と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないといわなければならない。
したがって、本件商標は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第8号、同第11号及び同第15号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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