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結論

敗訴(請求棄却)

商標「ビール」:「RED LABEL」の識別力(第4条第1項第11号・第4条第1項第10号|審判異議2002−90164(T2002−90164/J7))

審判番号
異議2002−90164(T2002−90164/J7)
審判種別
異議

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「ビール」
争点(論点)
「RED LABEL」の識別力
適用条文
第4条第1項第11号・第4条第1項第10号
指定商品・役務の区分
第32類
最終結論
登録維持(敗訴(請求棄却))

この審決(審判異議2002−90164(T2002−90164/J7)・異議)は、本件商標「ビール」について、商標法第4条第1項第11号・第4条第1項第10号への該当性が争われた事例です。主な争点は「「RED LABEL」の識別力」です。指定商品・役務は第32類に属します。特許庁は「登録第4527986号商標の商標登録を維持する」と判断しました(登録維持)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第4527986号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4527986号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成13年2月15日に登録出願され、後掲(1)のとおりの構成よりなり、第32類「ビール」を指定商品として、同13年12月7日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由(要旨)

(1)登録異議申立人(以下、「申立人」という。)の引用する登録第394545号商標(以下、「引用A商標」という。)は、「RED LABEL」の欧文字を横書きしてなり、昭和24年12月17日に登録出願、第39類「ウヰスキー」を指定商品として、同25年12月6日に設定登録されたものであり、同じく、登録第625493号商標(以下、「引用B商標」という。)は、後掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和37年4月10日に登録出願、第28類「スコッチウイスキー」を指定商品として、同38年9月26日に設定登録されたものである。

(2)そして、本件商標と引用両商標とは、商標において類似し、その指定商品も同一又は類似のものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(3)また、引用両商標は、申立人である「ギネス ユナイテッドディスティラーズ アンドビントナーズ ビーブイ」(以下、「ギネス社」という。)が、商品「スコッチウイスキー」に1908年から今日に至るまで使用している著名商標である(甲第4号証ないし同第28号証)。

1820年に英国で創業されたジョン・ウォーカー社はそもそも酒の小売業者であったが、1860年代から酒のブレンド事業に乗り出し、1880年から自社製のスコッチ「ウォーカーズ・キルマーノック・ウイスキー」(国内用)、「オールド・ハイランド」(輸出用)の販売を始めた。これらが、「ジョニー・ウォーカー」に変わったのが1908年のことであり、このときに「レッドラベル」、「ブラックラベル」の2銘柄が誕生した(甲第4号証ないし同第19号証)。中でも「レッドラベル」は、スコッチウイスキーのトップセリンググランドとして知られ、全世界で年間約8280万本(750ml)以上が販売されている(2000年度)。このうち、日本国内では、年間約143万本(750ml)以上が販売され、年間約1億4000万円以上の広告宣伝費が費やされている(甲第20号証)。

以上より、引用両商標は、本件商標の出願時である平成13年12月7日には、日本を含めた世界各国において、申立人のスコッチウイスキーを表示するものとして著名になっていたものである。

したがって、本件商標は、申立人の使用に係る著名商標に類似し、その指定商品と同一又は類似する商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第10号に該当する。

(4)以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第10号にに違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきものである。

3 当審の判断

本件商標は、後掲のとおり、地色を赤色とし、その中に図形と「RED LABEL」、「FROM BUDWEISER」の各欧文字を配してなるものであるところ、その構成中の「RED LABEL」の文字は、「RED」が色彩「赤色」を意味し、「LABEL」が「商標、レッテル、張り札」を意味する親しまれた英語であって、該構成にあっては、商品の品質、等級を表すものというを相当とする。

しかして、引用A商標が存するとしても、「RED LABEL」の文字は、一般的に商品の等級、品質を表す目的で使用され得るものであることは、例えば、申立人が提出した甲第28号証の「JOHNNIE WALKER Red Label」の項の「Black Labelに比べて安価であるが、味もそれ相応の・・・・・」の記載に照らしても明らかである。

してみれば、該「RED LABEL」の文字部分は、商品の等級、品質を表すにすぎないものであって、自他商品識別標識としての機能を果たし得ないものであるから、本件商標の構成中の「RED LABEL」の文字を捕らえ、これより、「レッドラベル」の称呼を生ずるとしたうえで、引用両商標と称呼上類似するものとする申立人の主張は、採用の限りでない。

そして、本件商標と引用両商標とは、外観及び観念において、類似するとすべき点は、見出し得ない。

してみれば、本件商標と引用両商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれよりみても、非類似の商標であるから、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

また、引用A商標のみにおいての周知性は認められず、引用B商標が、永年にわたり商品「スコッチウイスキー」について盛大に使用し、申立人の業務に係るものであると広く知られるに至ったものであることを認め得るとしても、本件商標と引用B商標とは、前記のとおり、何ら相紛れるおそれのない非類似の商標であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当しない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び第11号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する。

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