Trademark Appeal Case
PSVの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2002−90373(T2002−90373/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4552692号商標(以下「本件商標」という。)は、「PSV」の文字(標準文字による商標)を横書きしてなり、平成13年3月1日に登録出願、第10類「医療用機械器具」を指定商品として、同14年3月15日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、「PSV」の文字を普通に用いられる方法で表示したにすぎないから、これをその指定商品中の「翼付針・翼状針」に使用しても、その商品の一般的な名称を表すものにすぎない。
また、上記商品以外の商品について使用した場合は、商品の品質の誤認を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第1号及び同法第4条第1項第16号に該当するから、商漂法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)登録異議申立人(以下「申立人」という。)の提出に係る、
(ア)甲第2号証(2000年3月10日に株式会社矢野経済研究所京都支社が発行した「医療用ディスポーザブル製品 2000年版」)の81頁における「§4 翼状針・翼付静注針」という表題下には、「・・・ニプロの『セーフタッチPSV』が・・・」という記載があり、
(イ)また、甲第3号証(1991(平成3)年12月18日に財団法人医療機器センターが発行した「医療機器総覧 1991年版」)の630頁における「翼付針***」という小見出しの下には、「川澄化学工業(株) カワスミPSVセット」「(株)コーガアイソトープ ニプロPSVセットGA」という記載があり、
(ウ)同号証の631頁における「翼付針」という小見出しの下には、「(株)ニッショー ニプロPSVセット・・・ニプロPSVセットGA」、「ニプロ医工(株) ニプロPSVセット」、「(財)日本アイソトープ協会 ニプロPSVセットGA 」、「ラジエ工業(株) ニプロPSVセットGA」という記載があり、
(エ)さらに、甲第4号証(ハナコメディカル株式会社のインターネットのホームページ)の2頁目における同社の沿革欄には、「昭和50年8月 輸液用器具の針PSVの製造開始」という記載があり、
(オ)なおさらに、甲第5号証(2000年4月25日に株式会社ティエムシーが発行した「medie メディエ I部 治療用器材 下巻 第17版」の1777頁における「BB 動静脈留置用カテーテル」という表題下に存する「BB1 翼状針」という小見出しの下の[PSVセット]という項には、「(1)ニプロ(2)ニッショー(3)翼付静注針・・・(5)PVC ST」という記載があり、また、同頁の[セーフタッチPSV]という項には、「(1)ニプロ(2)ニッショー(3)翼付静脈針,針刺事故防止機能付・・・(5)PVC ST」という記載があり、
(カ)そして、甲第6号証(1988年6月に株式会社ニプロが作製した「ニプロ製品案内」)の14頁における「輸液セット・PSVセット(1CP)」という表題下に存する「翼付針一本化による使い易さを実現しました。」という小見出しの下の「特徴 使い易さ」という項には、「PSV接続チューブは、・・・」という記載があり、また、同頁の「規格表」という項には、「規格PSV」という記載がされている。
(2)以上よりすれば、「翼付針」「翼状針」「翼付静注針」「翼付静脈針」「輸液用器具の針」に関連して「PSV」の文字が一応表記されている事実を認めることができる。
そして、申立人は、前記甲第2号証の81頁における「§4 翼状針・翼付静注射針」の項に「翼状針は当初新生児用に頭皮から薬剤を注入するため(Pediatric Scalp Vein)使用され、その後、大人用(手の甲の静脈点滴や高齢者)にも用いられた・・・」との記載があるとも述べている。
しかし、甲第3号証の630頁の最下部には、「翼付針」に「Winged needles」という注が付されていること、さらに、甲第2号証ないし甲第6号証をみても、商品「翼付針」「翼状針」「翼付静注針」「翼付静脈針」「輸液用器具の針」について「PSV」の文字表記が間違いなくこれら商品の略称を示しているものとまでは断定し難く、また、この「PSV」の文字表記を使用しているのは、せいぜい申立人と他の数社にすぎないから、「PSV」がこれら商品の普通名称(又は略称)を表示するものと認めるに足りない。
また、本件商標をその指定商品中「翼付針・翼状針」以外の商品に使用しても、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるとすべき事実も認められない。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第1号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものということはできない。
よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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