結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 平成11年審判第10175号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、「HESKA」の欧文字を横書きしてなり、第5類「動物用アレルギー用薬剤,動物用薬用シャンプー,動物用ワクチン類,動物用診断用薬剤,その他の動物用薬剤,動物用蚤取り・蚤よけ用首輪,動物用歯科用インプラント,その他の動物用歯科用材料」を指定商品として、パリ条約に基づくアメリカ合衆国を最初の出願(1995年12月19日)とする優先権の主張を伴うものとして、平成8年3月25日に登録出願されたものであるが、指定商品については、平成9年2月4日付け手続補正書をもって「動物用アレルギー用薬剤,動物用薬用シャンプー,動物用ワクチン類,動物用診断用薬剤,その他の動物用薬剤,動物用蚤取り・蚤よけ用首輪,動物用歯科用材料」と補正された後、さらに、平成14年11月22日付け手続補正書をもって「動物用アレルギー用薬剤,皮膚病の予防・治療に用いられる動物用薬用シャンプー,動物用ワクチン類,動物用診断用薬剤,首輪の形状をした動物用蚤駆虫剤,その他の動物用薬剤,動物用歯科用材料」と補正されたものである。
原査定において本願の拒絶の理由に引用した登録第1881435号商標(以下「引用商標」という。)は、「エスカ」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和59年5月19日登録出願、第1類「化学品、薬剤、その他本類に属する商品」を指定商品として、同61年8月28日に設定登録され、その後、平成8年12月24日に商標権存続期間の更新登録がなされているものである。
(1)外観について
前記したとおり、本願商標は、「HESKA」の欧文字を横書きしてなるのに対して、引用商標は、「エスカ」の片仮名文字を横書きしてなるものであるから、両商標は、外観上明らかな差異を有するものである。
(2)観念について
本願商標を構成する「HESKA」の欧文字は、特定の語義を有しない造語と認められ、また、引用商標を構成する「エスカ」の片仮名文字も特定の語義を有しない造語と認められる。
してみると、両商標は、観念において比較することができないものであり、観念上類似する要素は見出し得ない。
(3)称呼について
本願商標は、「HESKA」の欧文字を書してなるものであるから、該文字に相応して、「ヘスカ」の称呼を生ずるものである。
一方、引用商標は、「エスカ」の片仮名文字を書してなるものであるから、該文字に相応して、「エスカ」の称呼を生ずるものである。
そこで、本願商標より生ずる「ヘスカ」の称呼と引用商標より生ずる「エスカ」の称呼を対比すると、両称呼は、いずれも3音より構成され、第1音目において「ヘ」と「エ」の音の差異を有するものであって、他の「スカ」の音を共通にするものである。
そして、差異音中の「ヘ」の音は、無声子音「h」と母音「e」との結合よりなるものであるところ、「h」は気音とも呼ばれ、本来は単なる「いき」であり、特に語頭に位置する場合には、明瞭には発音されず、母音「e」が強く聴取される傾向にあるといえる。
してみると、差異音「ヘ」と「エ」は、それ自体近似した音として発音され、聴取されるものであり、それぞれの称呼を一連に称呼した場合には、その語調、語感が近似したものといわざるを得ない。
(4)本願商標の使用状況について
請求人が提出した第2号証(請求人の2001年年次報告書)によれば、請求人は、獣医科用の医薬品及び医療用診断装置等の開発、製造、販売を行っていることが認められる。
また、動物用医薬品メーカーとしての請求人に関するニュースがわが国においてもインターネット上で紹介されていることが認められる。
例えば、「ペット経営」(http://www.yaseisha.com/homepage/PK/world/2000/kaigai111.html)には、「ヘスカ、バレンティスのバイオ技術使用権を獲得 動薬メーカーのヘスカ・コーポレーション(コロラド州)は10月23日、バイオ薬品メーカー、バレンティスの特許遺伝子技術の使用権を獲得したことを明らかにした。犬のがん治療薬の開発に利用する。」と、また、「ニュース(2001.12.04〜2002.02.18の記事)」(http://www.equinst.go.jp/JP/news/news2.html)には、「最近、米国のHeska社は、ケンタッキー大学(アメリカ)とサスカチュウワン大学(カナダ)との共同で、馬のインフルエンザ用生ワクチンの開発に成功した。」と掲載されている。
さらに、本願の指定商品である「動物用アレルギー用薬剤、動物用ワクチン、動物用診断用薬剤」等は、専ら獣医師により処方されるものであり、また、例えば、「皮膚病の予防・治療に用いられる動物用薬用シャンプー」についても、平成9年2月4日付け及び同9年4月16日付け意見書によれば、油性脂漏を伴う細菌性の膿皮症や掻痒性皮膚炎等に薬効を有する成分が使用され、獣医師により処方されるものであるということができる。
上記事情よりすると、請求人の取扱いに係る商品は、専ら獣医師によって処方される薬剤であり、かつ、本願商標は、請求人の取扱いに係る商品を表示するためのものとして、その主たる需要者である獣医師等の間ではある程度知られていたと認め得るところである。
(5)誤認混同のおそれの有無
本願商標と引用商標とは、前記(1)ないし(3)で認定したとおり、その称呼において近似するものの、外観において明らかに相違するものであり、観念上も類似する要素は見出せない。
そして、前記(4)で認定したとおり、本願商標は、その指定商品の分野において需要者にある程度知られているものであることを総合勘案すると、本願商標と引用商標とをそれぞれの指定商品について使用しても、商品の出所について誤認混同を生ずるおそれは極めて低いというのが相当である。
(6)むすび
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶をすべきものとすることはできない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
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