sokuhyo

Trademark Appeal Case

図形部分の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2000−2189(T2000−2189/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲に示すとおりの構成よりなり、第29類「豚肉,肉製品,カレー・シチュー又はスープのもと」を指定商品とし、平成10年12月8日に登録出願されたものである。その後、指定商品については、平成11年10月27日付手続補正書により「豚肉,豚肉を用いた肉製品,豚肉入りのカレー・シチュー又はスープのもと」と補正している。

2 原査定の理由

本願商標は、衛生管理の行き届いた豚舎などで育てた無菌であることを認識させる「清浄飼育豚」「(SPF豚)」の文字及び豚の図形を表し、木の葉の図形を付記的に付してなるから、これを本願指定商品中前記豚の肉及び前記豚肉を用いた商品に使用するときは、単に商品の品質、原材料を表示しているにすぎない。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。

3 当審の判断

本願商標は、別掲に示すとおり、「清浄飼育豚」(「飼」から「豚」までの文字にかけて弓状の下線を含む。)の文字、その右側に黒く塗り潰した植物の葉と思しき図に豚と思しき輪郭を施してなる図形、そしてその図形の下段に「(SPF豚)」(括弧を含む。)の文字を配した構成からなるものであるところ、括弧書きで表されている「SPF豚」の文字は、無菌豚又は清浄豚ともいわれ、豚の発育を阻害する特定の病原菌等をもたない健康な豚を意味する語であり、「SPF豚/清浄豚/無菌豚」は、無菌状態で生まれた子豚を十分な衛生管理による飼育や餌により生産された清浄な無菌の豚であることがよく知られていることからして、「清浄飼育豚」の文字部分については、清浄な無菌状態で十分な衛生管理により飼育された豚であることの意を容易に理解されるものと認められる。

しかして、食品業界においては、飽食の時代となり、美味しいだけではなく、より安全で安心して食せる食品が求められている状況の中で、普通の豚よりも安全なものであることを表す無菌豚、清浄豚又はSPF豚等と表示して販売されている実情がある。

してみると、本願商標中「(SPF豚)」及び「清浄飼育豚」の文字部分は、「SPF豚(無菌豚又は清浄豚)」であること、また「無菌又は清浄な状態で飼育された豚」であることをそれぞれ具体的に商品の品質として表しているものと理解され、また、「清浄飼育豚」の文字部分と一体的に表されている弓状の下線部分は、一般的に、それ自体極めて簡単でかつありふれて用いられる表示方法であって、「清浄飼育豚」の文字部分をデザイン的に強調する等の意図をもった付記的なものとみられることから、「(SPF豚)」及び「清浄飼育豚」(弓状の下線を含む。)の部分は、それ自体自他商品を識別する標識として機能し得ないものといわざるを得ない。

しかしながら、黒く塗り潰した植物の葉と思しき図に豚と思しき輪郭を施してなる図形部分は、植物の葉と思しき特異な図形に輪郭図形を組み合わせた一体的な構成となっているもので、その図形部分は、特に商品の品質、原材料等を具体的に表しているものとは理解され得ない構成上特異なものと認められることから、図形部分が他の部分と比較して小さく表されているとしても、自他商品を識別する標識として機能し得る部分とみることができる。

してみると、本願商標は、指定商品の品質、原材料のみを表しているものということはできないものであって、本願商標を補正後のいずれの指定商品に使用しても、商品の品質の誤認を生じさせるおそれはないものと認められる。

したがって、本願商標は、原査定の理由をもって、本願を拒絶することはできない。

その他、本願を拒絶すべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。