結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2001−30254(T2001−30254/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第748123号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲に表示のとおりの構成よりなり、第17類「被服、布製身回品、寝具類」を指定商品として、昭和42年7月24日に登録され、昭和53年9月1日、同62年10月19日更に平成9年8月19日の三回に亘り商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
請求人は、「本件商標の指定商品中「被服」についての登録はこれを取り消す。審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求めると申し立て、その理由を以下のように述べた。
本件商標は、被請求人、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが、本件商標を継続して3年以上日本国内においてその指定商品中「被服」に使用した事実がない。
したがって、本件商標は商標法第50条第1項の要件を充足し本件商標の登録は、取消されるべきである。
被請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を概要次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第9証を提出し、本件商標の使用に係る証拠の提出を求める当審による平成14年4月18日付け審尋に対して、回答書及び乙第10号証を提出している。
(1)請求人は、本件商標が、その指定商品中 「被服」について、継続して過去3年以上日本国内において使用されていないから、商標法第50条第1項の規定により取消されるべきであると主張しているが、かかる請求人の主張は事実に反し失当である。
(2)被請求人である「倉田治生」は、被請求人が代表者である大阪市中央区内本町二丁目2番14−1008号に本店を有する「株式会社エールインターナショナル」に対し、指定商品中「被服」について通常使用権を許諾しており(乙第1号証)、通常使用権者「株式会社エールインターナショナル」は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標と社会通念上同一と認められる商標をその指定商品「被服」主として「紳士服」に使用しているものである。
なお、「株式会社エールインターナショナル」は、被請求人である「倉田治生」により、主に「紳士服」を製造・加工・販売をする会社として、平成元年4月4日に設立された会社であり(乙第2号証)、本件商標を使用した商品「被服」についても設立以来「倉田治生」より商標の通常使用権の許諾を受け商品の製造・販売を開始し、その後現在に至るまで継続して直営店での販売及び小売店等への販売を行っているものである。
(3)そこで、本件商標のその商品における使用態様の一例を示すと、乙第3号証の写真にある商品は「紳士用ジャケット」、乙第4号証の写真にある商品は「紳士用ズボン」で、これらは本件商標の指定商品中の「被服」に属する商品であり、商品の下げ札及びその裏地の織ネームに、多少デザイン化してはいるが本件商標と社会通念上同一と認められる「A&F」の文字よりなる商標が使用されている(乙第5号証)。
さらに、大阪市中央区本町橋8番9号に所在する「株式会社エールインターナショナル」の直営店では、本件商標を使用した商品「紳士服」を取り扱っていることを示すため、店のショーウィンドウに「A&F」の文字を表示している(乙第6号証)。
(4)また、通常使用権者である「株式会社エールインターナショナル」は、本件商標を使用した商品「紳士服」を上記直営店での販売の他に小売店等にも販売している。
これらの取引先への納品の事実を証するものとして、その一例を挙げると、大阪市中央区南久宝寺町三丁目3番11号に所在する「株式会社萬栄」に対し、平成10年(1998年)7月17日、同年7月29日、同年8月10日に本件商標を使用した商品「紳士用ジャケット」を、また平成10年(1998年)7月24日には「紳士用ズボン」を、それぞれ「株式会社萬栄」の発注により「株式会社エールインターナショナル」から納品している。また、大阪府箕面市船場東1丁目11番11号に所在する「株式会社ニューム」に対しても、平成11年(1999年)5月12日に本件商標を使用した商品「紳士用ジャケット」を、「株式会社ニューム」の発注により「株式会社エールインターナショナル」から納品している。
そのことは、乙第7号証ないし第9号証の証明書に添付の納品書(控)に示すとおりである。
(5)以上のとおり、本件商標の通常使用権者である「株式会社エールインターナショナル」が、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、本件審判の取消請求にかかる指定商品に属する「被服」について使用していることは明らかである。
(6)本件商標の通常使用権者である「株式会社エールインターナショナル」は、指定商品中「紳士用ジャケット、ズボン」の製造について、その一部を他の紳士服製造業者に委託している。その一つである大阪市中央区大手通2−4−1ディア大手前6A号に所在の「有限会社イムズ」から2000年(平成12年)3月21日に「A&F ジャケット」、「A&F スラックス」が納品された際の納品書を乙第10号証として提出する。乙第10号証の納品書には、品名欄に「A&F ジャケット」、「A&F スラックス」と明記されており、添付の別紙1及び別紙2は、商品の企画書及び加工指図書である。これらによっても、本件商標「A&F」を商品「紳士用ジャケット」について使用していることは明確に把握できる。
被請求人の提出した乙各号証、平成14年4月18日付けで当審における本件商標の使用に係る証拠の提出を求める審尋に対する回答書及び乙第10号証をみるに以下の事実が認められる。
(1)乙第1号証は、「株式会社エールインターナショナル」による本件商標の通常使用権に関する証明書であり、「株式会社エールインターナショナル」は被請求人倉田治生から本件指定商品中「被服」について通常使用権の許諾を受け、現在も継続使用している。
(2)乙第2号証は、通常使用権者「株式会社エールインターナショナル」の登記簿謄本であり、被請求人倉田治生は、「株式会社エールインターナショナル」の代表取締役の地位にあること及び衣料用繊維製品及び衣料用皮革製品の製造加工販売が「株式会社エールインターナショナル」の業務目的のひとつであること。
(3)乙第3号証は、平成13年5月11日、大阪府高槻市南平台五丁目28番7号に居住する坪田圭司が撮影した写真であり、商品「紳士用ジャケット」の下げ札及びその裏地の織ネームにデザイン化された「A&F」が表示されていること。
(4)乙第4号証は、同じく坪田圭司が撮影した写真であり、商品「紳士用ズボン」の下げ札及びその裏地の織ネームにデザイン化された「A&F」が表示されていること。
(5)乙第5号証は、前記(3)及び(4)の下げ札及びその裏地の織ネームであり、デザイン化された「A&F」が表示されていること。
(6)乙第10号証は、「株式会社エールインターナショナル」が「紳士用ジャケット、ズボン」の製造についてその一部を他の紳士服製造業者である大阪市中央区大手通2−4−1ディア大手前6A号に所在の「em’s INC.」に委託し、製品が納品された際の納品書及び商品の企画書及び本生産指図書であり、該納品書には2000年(平成12年)3月21日の日付け、品名欄に「A&F ジャケット」、「A&F スラックス」の表示があること、また、該企画書には「スタイルno.6635」、「ブランドA&F」の表示があり、その本生産指図書では、前記スタイルnoと同じ番号を記した「NO.6635 アレンジ型」の表示及び裏ポケット部分にネーム及び「A&F」の指示がなされていること。
以上の事実を総合すれば、「株式会社エールインターナショナル」は被請求人倉田治生により設立された衣料用繊維製品及び衣料用皮革製品の製造加工販売を主な業務とする法人であり、被請求人から本件指定商品中「被服」について本件商標の通常使用権の許諾を受け、「紳士用ジャケット」、「紳士用スラックス」の裏地の織ネーム、商品タグに本件商標と社会通念上同一と認められる別掲に表示の商標(以下「使用商標」という。)を使用していると認められる。しかして、その使用時期については(6)のとおり、2000年(平成12年)3月21日において「株式会社エールインターナショナル」は裏地の織ネームに使用商標を表示した「紳士用ジャケット」の製造を「em’s INC.」に委託し、完成品の納品を受けていることからすれば、少なくとも2000年(平成12年)3月21日には通常使用権者が本件商標と社会通念上同一と認められる使用商標を商品「紳士用ジャケット」について使用していたものと認められる。
してみれば、本件商標は、本件審判請求の予告登録日前3年以内に継続して日本国内において通常使用権者により請求に係る指定商品中の「紳士用ジャケット」について使用されていたものと認めることができる。
したがって、本件商標は、商標法第50条の規定により、その指定商品中「被服」についての登録を取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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