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結論

勝訴(請求認容)

第3条第1項第3号「地名称呼の識別力」の商標審決・判断理由(審判番号:平成11年審判第15641号|拒絶査定取消・登録)

審判番号
平成11年審判第15641号
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
地名称呼の識別力
適用条文
第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判平成11年審判第15641号・不服)は、本件商標について、商標法第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「地名称呼の識別力」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「はぐろやま」の平仮名文字を横書きしてなり、第42類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成9年1月23日に登録出願されたものであるが、指定役務については、平成10年10月21日付手続補正書により「宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,飲食物の提供,美容,理容,入浴施設の提供,写真の撮影,オフセット印刷,グラビア印刷,スクリーン印刷,石版印刷,凸版印刷,気象情報の提供,求人情報の提供,結婚又は交際を希望する者への異性の紹介,婚礼(結婚披露を含む。)のための施設の提供,葬儀の執行,墓地又は納骨堂の提供,一般廃棄物の収集,産業廃棄物の収集,庭園又は花壇の手入れ,庭園樹の植樹,肥料の散布,雑草の防除,有害動物の防除(農業,園芸又は林業に関するものに限る。),建築物の設計,測量,地質の調査,デザインの考案,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,医薬品・化粧品又は食品の試験・検査又は研究,電気に関する試験又は研究,著作権の利用に関する契約の代理又は媒介,通訳,翻訳,施設の警備,身辺の警備,個人の身元又は行動に関する調査,あん摩・マッサージ及び指圧,医業,栄養の指導,家畜の診療,きゅう,健康診断,歯科医業,柔道整復,調剤,はり,保育所における乳幼児の保育,老人の養護,編機の貸与,衣服の貸与,計測器の貸与,コンバインの貸与,祭壇の貸与,自動販売機の貸与,消化器の貸与,超音波診断装置の貸与,展示施設の貸与,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)の貸与,布団の貸与,ミシンの貸与,ルームクーラーの貸与」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶理由

原査定は、本願商標を、以下の(1)及び(2)に示す理由により拒絶したものである。

(1)本願は、その指定役務が政令で定める商品及び役務区分の第42類に属さない役務を包含しているから、商標法第6条第1項に該当する。

(2)本願商標は、山形県庄内平野の信仰の山として知られる羽黒山に通ずる「はぐろやま」の文字を普通に用いられる方法で書してなるものであるから、その指定役務中、「宿泊施設の提供、宿泊施設の提供の媒介又は取り次ぎ、飲食物の提供、建築又は都市計画に関する研究、公害の防止に関する試験又は研究、土木に関する試験又は研究、農業・畜産又は水産に関する試験・検査又は研究、植木の貸与」に使用しても、単に役務の質を表示する標章のみからなる商標にすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものである。

3 当審の判断

(1)本願は、前記のとおり、本願商標の指定役務が補正された結果、商標法第6条第1項の要件を具備するに至ったものとなった。

(2)本願商標は、上記のとおり「はぐろやま」の平仮名文字よりなるものであるところ、該文字は原審説示の信仰の山で、出羽三山の一つである「羽黒山」の呼称として、一部の文献にそのように記載されているが、一般的に「羽黒山」は各辞典類(広辞苑、大国語辞典、大辞林、コンサイス日本山名辞典、日本歴史地名大系第6巻山形県の地名等々)によれば、「はぐろさん」と呼称されているものである。また「羽黒山」は日本各地(福島、栃木、新潟、茨城、三重県等)に同一の名称で存在し、登山、観光のスポットであり、さらに、角界における「羽黒山」のしこ名を有する力士が、かつて5人存在し、とりわけ、第36代の名横綱である「羽黒山(政次)」を表すことも、相撲ファンならずとも一般人にもある程度は知られているものである。

以上のことからすれば、本願商標に接する取引者、需要者は、殊更に、信仰の山の出羽三山の一つの「羽黒山」のみを特定し得るというべきでなく、、それ自体が漠然とした山の名称ないし力士名を表す印象をもつものであって、地理的名称として指定役務の質を表しているものとは理解し難いものである。

そして、本件商標の「はぐろやま」の文字が指定役務の質を表示するものとして、普通に使用されている事実は発見できなかった。

そうすると、本願商標は、これをその指定役務に使用しても、十分自他役務の識別標識として機能を有するものといわざるを得ない。

したがって、本願を商標法第6条第1項及び同法第3条第1項第3号に該当するとして拒絶した原査定は、妥当でなく、取り消すべきものである。

その他、本願を拒絶すべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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