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Trademark Appeal Case

称呼類似と末尾音の弱さ

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第10508号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「VORTEC」の欧文字を書してなり、第12類「船舶並びにその部品及び附属品,航空機並びにその部品及び附属品,鉄道車両並びにその部品及び附属品,自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品,乳母車,人力車,そり,手押し車,荷車,馬車,リヤカー,車いす,荷役用索道,カーダンパー,カープッシャー,カープラー,牽引車,陸上の乗物用の動力機械器具,陸上の乗物用の機械要素,陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機,タイヤ又はチューブの修繕用ゴムはり付け片,乗物用盗難警報器,落下傘」を指定商品として平成6年8月12日に登録出願されたものである。

2 当審の拒絶の理由

平成13年4月13日付け拒絶理由通知をもって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、引用した登録第2608018号商標(以下「引用商標」という。)は、「Bortex」の欧文字を横書してなり、平成3年2月13日登録出願、第12類「輸送機械器具、その他本類に属する商品」を指定商品として、同5年12月24日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

本願商標は、「VORTEC」の欧文字を書してなるものであるから、その構成文字に相応して「ボルテック」の称呼を生ずる造語を表してなるものと認められる。

引用商標は、「Bortex」の欧文字を書してなるものであるから、その構成文字に相応して「ボルテックス」の称呼を生ずる造語を表してなるものと認められる。

そこで、本願商標より生ずる「ボルテック」の称呼と、引用商標より生ずる「ボルテックス」の称呼を比較すると、両称呼は共に「ボルテック」の称呼を共通にし、その差異は、末尾音における「ス」の有無にすぎないものである。

そして、該差異音の「ス」の音は、無声摩擦音であって、通常弱い発音となるものであり、しかも比較的軽く発音されがちな語尾にあるため一層弱い音となり、明確に聴取され難いものであるから、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、語調、語感が極めて近似したものとなり、彼此聞き誤るおそれがあるものと判断するのが相当である。

してみると、本願商標と引用商標とは、外観において相違し、観念については、それぞれ造語と認められるから、比較することができないものであるとしても称呼において類似する全体として相紛れるおそれのある商標であり、かつ、本願商標と引用商標の指定商品とは同一または類似するものである。

したがって、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することはできない。

なお、請求人は、審判請求書の請求の理由において、原審の引用商標の移転について譲渡交渉中であり、本件の審理の猶予を述べているので、審判長は、該譲渡交渉のその後の経過の報告を求めるため、審尋を発したところ、請求人は何らの応答もしていないし、また、前記当審における拒絶の理由に対しても、依然として譲渡交渉中であることを理由に審理の猶予を求めているところである。

しかしながら、該譲渡交渉を行う旨の主張は、既に原審における拒絶理由に対する上申書(提出日平成8年7月3日他)でなされており、その後請求人は同主張を繰り返すのみで、同交渉を行っていることを示す書面等を何ら提出していない。そして、ほかに本件審理の進行を猶予すべき合理的事情は認められないから、前記該譲渡交渉の結果を待たずに審理を行うこととした。

よって、結論のとおり審決する。

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