Trademark Appeal Case
ガーデニングロックの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2001−1620(T2001−1620/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「ガーデニングロック」の文字を標準文字を用いて横書きしてなり、第19類「建築用又は構築用の非金属鉱物,陶磁製建築専用材料・れんが及び耐火物,リノリューム製建築専用材料,プラスチック製建築専用材料,合成建築専用材料,アスファルト及びアスファルト製の建築用又は構築用の専用材料,ゴム製の建築用又は構築用の専用材料,しっくい,石灰製の建築用又は構築用の専用材料,石こう製の建築用又は構築用の専用材料,繊維製の落石防止網,建造物組立てセット(金属製のものを除く。),セメント及びその製品,木材,石材,建築用ガラス,建具(金属製のものを除く。),鉱物性基礎材料,タール類及びピッチ類,可搬式家庭用温室(金属製のものを除く。),人工魚礁(金属製のものを除く。),セメント製品製造用型枠(金属製のものを除く。),吹付け塗装用ブース(金属製のものを除く。),養鶏用かご(金属製のものを除く。),区画表示帯,土砂崩壊防止用植生板,窓口風防通話板,航路標識(金属製又は発光式のものを除く。),道路標識(金属製又は発光式のものを除く。),貯蔵槽類(金属製又はプラスチック製のものを除く。),ビット及びボラード(金属製のものを除く。),石製彫刻,コンクリート製彫刻,大理石製彫刻,石製郵便受け,灯ろう,飛び込み台(金属製のものを除く。),墓標及び墓碑用銘板(金属製のものを除く。),自転車用駐輪器具(金属製のものを除く。)」を指定商品として、平成11年6月30日に登録出願されたものである。
2 原審の拒絶の理由の要旨
原審は、「本願商標は、園芸・庭づくり用の石を直感させる「ガーデニングロック」の文字を書してなるものであるから、これを本願指定商品中の前記意味合いの商品、例えば「石材」に使用するときは、単に商品の品質を表示するにすぎない。
したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨を認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、上記1のとおりの文字よりなるものであるが、全体として特定の意味合いを有する既存の語とは認められないところ、その構成中の「ガーデニング」の文字は、「園芸。造園。特に、自然の風景をそのまま生かしたイギリス風の庭作りをいう。」(広辞苑第5版((株)岩波書店)「ガーデニング」の項)の意を表す外来語であって、近時、「ガーデニング」がブームとなっており、NHKの番組にも「ガーデニング講座」が登場するなど、我が国でも親しまれている語であり、また、例えば「ガーデニングエプロン」や「ガーデニングスコップ」、「ガーデニンググッズ」の如く、他の語(商品名)に付して、「園芸用の(商品)」といった、商品の用途を表す品質表示として使用されているものである。
他方、「ロック」の文字は、「岩。岩石。」又は「鍵をかけること。」等の意味合いを表す従前より親しまれている外来語であるが、指定商品中の「石材」との関係からすれば、商品の普通名称であり、また、「ガーデニング」の語との関係よりみれば、庭園の形態の一に「ロックガーデン(石庭)」と呼ばれる「岩石と砂を主体にし、低木・苔などを配した庭。」(広辞苑第5版((株)岩波書店)「ロックガーデン」の項)があることから、「岩、岩石」の意として理解されるのが自然であって、これら2語を結合したものと理解されるものである。
してみれば、本願商標「ガーデニングロック」からは、全体として「園芸用の岩石」の意味合いを容易に看取されるとみるのが相当であるから、本願商標を、その指定商品中の「石材」について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、その商品が園芸用のものであるといった、商品の品質(内容・用途)を表示したものとして理解するに止まり、自他商品の識別標識とは認識し得ないものというべきであり、かつ、上記「園芸用の岩石」以外の内容・用途の商品について使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。
したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号および同法第4条第1項第16号に該当するものといわざるを得ないから、これを理由に本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。
なお、請求人は、本願商標中の「ロック」の語は、多義的であり、「石材」を扱う業界では「ストーン」の語を用いるのが通例であって、該文字が品質表示として使用されておらず、かつ、本願商標と同一の文字からなる登録商標が他に存在している等の理由を述べるとともに、登録例(甲第1号証ないし同第8号証)を挙げて本願商標の登録適格性を主張しているが、「ロック」の語が意味する「岩」と「ストーン」の語が意味する「石」のそれぞれの観念は、「岩」が「石の大きいもの。特に、加工せず表面がごつごつしているもの。」(広辞苑第5版((株)岩波書店)「岩」の項)として、区別して使われているものであることよりすれば、石材全てが「ストーン」の語を用いて取り引きされるとはいえないというのが相当であって、本願商標は、商品の品質を表すものであることは前記認定のとおりであり、また、過去の登録事例は、その商標の具体的構成及びその指定商品において本願商標とは事案を異にするもので、それら事例をもって現在における本願商標の登録の適否を判断する基準とするのは必ずしも適切でないから、その主張は採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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