Trademark Appeal Case
金融役務における「Personal」の記述性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−6061(T2000−6061/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「Personal」の文字(標準文字)を書してなり、第36類「預金の受入れ(債券の発行により代える場合を含む。)及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,内国為替取引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券の貸付け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替,金融先物取引の受託,金銭・有価証券・金銭債権・動産・土地若しくはその定著物または地上権若しくは土地の賃借権の信託の引き受け,債券の募集の受託,外国為替取引,信用状に関する業務,割賦購入あっせん,前払式証票の発行,ガス料金又は電気料金の徴収の代行,有価証券の売買,有価証券指数等先物取引,有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引,有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引の媒介・取次ぎまたは代理,有価証券市場における有価証券の売買取引・有価証券指数等先物取引及び有価証券オプション取引の委託の媒介・取次ぎまたは代理,外国有価証券市場における有価証券の売買取引及び外国市場証券先物取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券の引受け,有価証券の売出し,有価証券の募集又は売出しの取扱い,株式市況に関する情報の提供,商品市場における先物取引の受託,建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介,建物又は土地の情報の提供,企業の信用に関する調査,慈善のための募金」を指定役務として、平成10年10月30日に登録出願されたものである。
2 原査定における拒絶の理由
原査定は、「本願商標は『個人用のもの、個人向けのもの』を意味する英語『Personal』の文字を普通に書してなるものであるから、これをその指定役務中、上記意味合いの役務に使用しても、単に役務の質を表示するにすぎないものである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記以外の役務に使用するときは役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、「Personal」の文字を書してなるところ、「personal」の語は「個人の、自分の、個人に関する」の意味を有する英語として一般に良く知られている。
ところで、金融業務を行う業界においては、近年の金融の規制緩和等により、個人の貯蓄・税金・保険等の個人資産の運用に関し、個人のニーズに適合したサービスが数多く提供されているのが実情である。
そして、個人に提供するサービスを表示する語として、例えば、「個人金融(personal finance)」、「パーソナルトレード(Personal trade)」、「パーソナルコーナー」等にみられるように「Personal」の語又はこれと同等の「パーソナル」の語が使用されている。
そのことは、(1)金融に関して、「個人金融(personal finance)とは個人(ないしは家計)にとっての、資産運用、消費者・住宅ローン借り入れ、保険購入などの金融問題を扱う分野」(imidas2001第67頁「個人金融」の項)との説明がされていること。(2)金融業界において、個人客のニーズを重視したサービスの提供を紹介するものとして、(ア)「金融維新 第2部 動き出す1200兆円・・・同行の個人客すべてを対象に、預金やローンなどの手続から資産運用の相談まで受け付ける。専門家が相談に応じる個室が並ぶ『プライベートコーナー』と間仕切りで隣の客がみえない『パーソナルコーナー』を設けた。」(1998.3.3付 毎日新聞「個人客のニーズ重視へ」より)、(イ)「マネートピックス・証券もマネー相談 総合金融めざす・・・銀行、保険、さらに証券会社が『総合化』を競うことによって、個人投資家の選択の幅が広がりそうだ。」(1988.6.14付 読売新聞)との紹介記事が見受けられること。(3)個人用の保険商品を紹介するインターネット・ホームページ情報によれば、「個人生活上の様々なリスクをトータルにサポートする、総合保障商品・・・お客様のニーズにあった保障タイプが設計できます。」(http://www.tokiomarine.co.jp/j0402/html/1.html) とする紹介があること。(4)個人用の金融商品を紹介するインターネット・ホームページ情報によれば、「個人客がインターネットを用いた取引を行うこと『パーソナルトレード(Personal trade)』」(http://www.tmps.co.jp/personal/index.html)との紹介があることからも裏付けられるところである。
そうとすれば、本願商標をその指定役務中「預金の受入れ、有価証券の引受け、土地の売買の代理又は媒介」等に使用した場合、これに接する取引者・需要者は、上記のような事情よりすれば、単に個人向け、個人対象の役務であることを示す文字、すなわち、役務の質(内容)を表示したものと理解するに止まり、自他役務の識別標識としての商標とは認識し得ないとみるのが相当である。
したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当するとした原査定は、妥当であって取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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