Trademark Appeal Case
シルクプロテインMIX識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−7548(T2000−7548/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「シルクプロテインミックス」「SILK PROTEIN MIX」及び「シルクプロテインMIX」の文字を三段に書してなり、第2類、第24類及び第25類に属する願書記載の商品を指定商品として、平成11年1月11日に登録出願されたものである。
そして、願書記載の指定商品については、平成11年10月25日付けの手続補正書により、第2類「塗料,染料,顔料,印刷インキ(「謄写版用インキ」を除く。),謄写版用インキ,絵の具,塗装用・装飾用・印刷用又は美術用の非鉄金属はく及び粉,塗装用・装飾用・印刷用又は美術用の貴金属はく及び粉,防錆グリース,カナダバルサム,壁紙剥離剤,コパール,サンダラック,シェラック,松根油,ダンマール,媒染剤,マスチック,松脂,木材保存剤」、第24類「絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなる織物(畳べり地を除く。),絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなる畳べり地,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなるメリヤス生地,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなるフェルト及び不織布,オイルクロス,ゴム引防水布,ビニルクロス,ラバークロス,レザークロス,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなるろ過布,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなる布製身の回り品,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなる織物製テーブルナプキン,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなるふきん,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなるかや,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなる敷布,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなる布団,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなる布団カバー,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなる布団側,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなるまくらカバー,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなる毛布,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなる織物製いすカバー,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなる織物製壁掛け,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなる織物製ブラインド,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなるカーテン,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなるテーブル掛け,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなるどん帳,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなるシャワーカーテン,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなる織物製トイレットシートカバー,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなる遺体覆い,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなる経かたびら,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなる黒白幕,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなる紅白幕,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなる布製ラベル,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなるビリヤードクロス,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなるのぼり及び旗(紙製のものを除く。)」及び第25類「絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなる洋服,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなるコート,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなるセーター類,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなるワイシャツ類,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなる寝巻き類,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなる下着,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなる水泳着,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなる水泳帽,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなる和服,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなるエプロン,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなるえり巻き,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなる靴下,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなるゲートル,毛皮製ストール,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなるショール,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなるスカーフ,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなる足袋,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなる足袋カバー,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなる手袋,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなる布製幼児用おしめ,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなるネクタイ,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなるネッカチーフ,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなるバンダナ,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなる保温用サポーター,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなるマフラー,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなる耳覆い,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなるずきん,すげがさ,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなるナイトキャップ,ヘルメット,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなる帽子,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなるガーター,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなる靴下止め,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなるズボンつり,バンド,ベルト,靴類(「靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具」を除く。),靴合わせくぎ,靴くぎ,靴の引き手,靴びょう,靴保護金具,げた,草履類,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなる仮装用衣服,絹製又は絹から抽出したタンパク質を含有する繊維からなる運動用特殊衣服,運動用特殊靴(「乗馬靴」を除く。),乗馬靴」と補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、絹のたんぱく質から抽出し、肌に優しく保湿性を高め、強い膜を形成する働きを持つ成分を『シルクプロティン』と称し、塗料、織物、被服、化粧品等を扱う業界においては、該成分を配合した商品、即ち『シルクプロティン加工』を施した商品を生産、販売していることからすれば、『シルクプロテインミックス』『SILK PROTEIN MIX』『シルクプロティンMIX』の文字よりなる本願商標に接する取引者、需要者は、これより『シルクプロティンを配合した商品』の意味合いを容易に理解、認識するものであるから、これをその指定商品中『シルクプロティンを配合した商品』に使用しても単に商品の品質(内容)を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、「シルクプロテインミックス」「SILK PROTEIN MIX」及び「シルクプロテインMIX」の各文字(語)からなるところ、岩波書店発行「広辞苑第5版」を徴するに、その構成中の「シルク(SILK)」の文字は「シルク【silk】」の項ををみると「生糸。絹糸。絹布。」として、「プロテイン(PROTEIN)」の文字は「プロテイン【protein】」の項によれば「蛋白質。」、そして「ミックス(MIX)」の文字は「ミックス【mix】」の項によれば「1、まぜること。混合。ミックス。2、所定の材料をまぜたもの。」を意味する語として、いずれもよく知られているものである。
また、株式会社集英社発行「情報・知識imidas2002」においてファッション・素材加工について記載されている項をみるに、「シルクプロテイン【silk protein】」の見出しのもと、「シルク(絹)から抽出したたんぱく質をポリエステルや綿などに染み込ませる加工。絹のような風合いを付加し、吸湿性に優れ、肌にやさしく、ヒーリング効果もある。ブラジャーやショーツなど下着に多く使われているほか、男性用のワイシャツ、女性用のブラウス、ストッキングなどにも広がっている。」と解説されていることからすれば、「シルクプロテインミックス」「SILK PROTEIN MIX」及び「シルクプロテインMIX」の各文字(語)からなる本願商標を、補正後の本願指定商品に使用する場合には、「加工を施すための絹(シルク)の蛋白質である『シルクプロテイン』が配合或いは混ぜ合わされた商品」であるという、商品の品質等を表したものとして容易に理解させるというのが相当である。
そして、例えば「シルクプロテイン」を一語の文字キーとして株式会社ジー・サーチの提供に係る「G―Searchの新聞情報データベース」を検索してみるに、「GSIクレオス 秋冬ミセスインナーは機能素材の複合やアニマル柄(2002.04.17 繊研新聞 9面)」の見出しのもと、「GSIクレオス(本社東京)のミセス向けインナー今秋冬物=写真=は、発熱機能素材に別の機能素材をミックスした多機能商品やアニマル柄の商品を販売する。多機能では発熱素材「サーモギア」と、(1)吸湿保温と抗菌・消臭効果のある「A・H・F」(2)抗菌防臭とシルクプロテイン成分配合でなめらかな肌触りの「ナイミック」(3)アクリル繊維に遠赤外線放射セラミックスを練り込んだ「セラムAソフト」などを組み合わせる。首回りや袖口、裾にレースをあしらった七分袖Tシャツや五分丈パンツなど。」という記載。
「〈カタログ〉 ミズノ『フィットウェルクラブ』(2002.02.04 繊研新聞11面)」の見出しのもと、「ミズノはゴルフ向けソックス「フィットウェルクラブ」をリニューアルした。:足首、つま先、かかと、土踏まずと部分的にテンションを変えた特殊編み構造により、ずれ落ちにくくした。従来品よりパイル面積を広げ、足底だけでなくサイドを優しく包むことで、足が疲れにくく、サポート力に優れている。また、シルクプロテイン成分配合で素肌に優しく、滑らかな肌触りにした。さらに従来の抗菌防臭に加え、吸水性も持たせた。」という記載。
「第一紡績 来春夏向けに3新素材、涼感・防蚊や吸汗速乾(2001.06.13 繊研新聞 4面)」の見出しのもと、「第一紡績は二〇〇二年春夏向けに新涼感加工の『クールプリーズ』、防蚊加工の『カヤリヒノキα』、さわやか、吸水速乾の『シャワービュー』など三つの新素材を発売した。クールプリーズは水分と反応すると吸熱作用を起こすキシリトールとエリスリトールを加え、涼感を出すとともに肌に優しく、快適性のある天然成分のシルクプロテインとスクワランを配合した綿一〇〇%素材。温度三五度、湿度二〇%の条件下で〇・五CCの水を与えた場合で生地温度は五分後二九度以下になり、三十分後は二八度になる。洗濯十回でも性能は一度程度しか変わらない。」という記載。
「3シーズン目の快適シャツ 目玉は防汚加工、でも注目度いま一つ(2001.01.11 繊研新聞 3面)」の見出しのもと、「富士紡績は、接触冷感シャツが注目を集める中で涼感クール加工『キシリフレッシュ』を投入する。この素材は、キシリトールをはじめ、シルクプロテイン、スクワランを配合し、繊維に結合することで清涼感が得られるほか、スキンケア機能もある。また、防汚加工「スーパーSR」や加齢臭消臭の「デオフレスカ」などで、注目されている機能にも対応している。」という記載。
「アオキインター シルクプロテイン加工シャツを発売(1998.11.02 繊研新聞 17面)」の見出しのもと、「アオキインターナショナルは、フレックスジャパンと共同で開発したシルクプロテイン加工のドレスシャツを秋から販売する。価格は五千五百円、販売予定は一万六千枚。新商品は絹に含まれるたんぱく質の一種『フィブロイン』を生地に配合したシャツで、すべすべした肌ざわり、高い吸汗・速乾性などの特徴がある。また特殊活性化鉱水を用いて、シルクプロテインをコーティングしている。この加工技術にはヒーリング効果があると言われており、検証が進められている。」という記載が見受けられること。
同時に、インターネットのホームページを利用して、情報等を一般に公開している各企業のページをみるに、「ワシオ株式会社(兵庫県加古川市志方町高畑741-1所在)」が開設するホームページ(http://www.mochihada.co.jp/silk.html)において「弊社シルクプロテイン加工」と題した記事中に「弊社シルクプロテイン加工の説明:左図のようにシルクプロテイン、スクアラン、ウンデシレン酸モノグリセリドをミックスさせたものを生地に加工します。」の記載。
「株式会社ボンマックス(東京都中央区東日本橋3丁目5番8号)」が開設するホームページ(http://www.bonmax.co.jp/material/page02.html)において、「ユニフォーム」を紹介するコーナーにおいて「シルクプロテイン加工・シルクウェーブ:ポリエステルの扱いやすさと天然シルクの着心地のよさを併せ持つ快適素材です。 <特長> ●シルクプロテイン配合●すぐれた吸汗・速乾性●静電気を帯びにくく、まとわりつきも解消●吸放湿性●制電性●油汚れなどが落ちやすいSR性」との記載。
「ミズノ株式会社(大阪市住之江区南港北1-12-35所在)」が開設するホームページ(http://www.mizuno.co.jp/catalog/golf/wear/socks/)において、「ソックス」を紹介する記事中に、「(3)シルクプロテイン成分配合で風合いがよく、なめらかな肌触りです。さらに従来の抗菌防臭に加え、吸水性も優れています。」と記載。
「日本流通産業株式会社(大阪市中央区本町三丁目1番15号所在)」が「くらしモア」と題して開設するホームページ(http://www.kurashi-more.com/what/wears3a.html)において、「ソックス」を紹介する記事中「婦人パジャマ」の紹介で「天然成分シルクプロテイン配合。敏感な肌にもやさしい、保湿性に優れたパジャマです。」と記載。
「東海旅客鉄道株式会社」が運営するホームページ「タワーズスタイル・ドットコム」において「東急ハンズ名古屋店」が紹介する商品情報(http://www.towers-style.com/guest/healing/store_gs/20020515.html)のページ中に「アイスタッチタオル」と題して「爽快感・吸熱効果にすぐれたキシリトール・シルクプロテインなどの天然成分を練り混んだ糸を使用しているため、濡れた手や身体で触ると、他のタオルより涼感温度でマイナス2・3度低くなります。」の記載が見受けられる。
さらに、独立行政法人 農業生物資源研究所(〒305-8602 茨城県つくば市観音台2-1-2 )が開設するホームページの記者発表のページ(http://ss.nises.affrc.go.jp/pub/library/silkprot.htm)において、「シルクプロテイン塗装の時計外装への利用」の見出しのもと、請求人(出願人)に関しても「1.シルクプロテインの微粉末化および塗料化量産技術(出光石油化学(株)) ●出光石油化学(株)では、すでに牛革を原料とする天然コラーゲンの微粉化技術を確立し、このコラーゲンパウダーを配合した塗料の販売を推進している。 ●今回、これらの技術を応用し絹糸を原料として平均粒子径5ミクロンmのシルクパウダーを安定的に生産する量産化技術を確立した。 ●さらに、このシルクパウダーを使用し、腕時計用のコーティング材を目的としたウレタン系ソフト塗料シルクペイント『マティロ・シルキー(商品名)』を開発した。」と紹介する記事も一般に公開されているものである。
これらの記事情報、インターネット掲載状況があることからも、たとえ「シルクプロテインミックス」「SILK PROTEIN MIX」及び「シルクプロテインMIX」の文字(語)が、既成の単語として辞書等に掲載されていなくとも、商品の品質等を端的に表した一類型であることが、十分に裏付けられるところである。
そうとすれば、「シルクプロテインミックス」「SILK PROTEIN MIX」及び「シルクプロテインMIX」の文字(語)よりなる本願商標を、その指定商品中、例えば、「絹の蛋白質成分を含有させた素材よりなる商品」に使用したときは、これに接する取引者、需要者は、その商品の素材、品質等を表示する語として理解するに止まり、自他商品識別標識としては認識しないものと認められるものであり、かつ、これを上記以外の商品(塗料等)に使用した場合には、商品の成分、品質について誤認を生ずるおそれがあるといわなければならない。
なお、請求人は、過去の登録例を挙げて、本願商標も登録されるべきである旨主張しているが、それぞれ文字(語)構成を異にするものであるとともに、具体的事案の判断においては、過去の判断に拘束されることなく検討されるべきものであり、本願商標については上記のとおりであるから、請求人の主張は採用することができない。
したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
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