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Trademark Appeal Case

地名と「育ち」の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2002−8058(T2002−8058/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「月山育ち」の文字を横書きしてなり、第31類「あわ,きび,ごま,そば,とうもろこし,ひえ,麦,籾米,もろこし,うるしの実,コプラ,麦芽,ホップ,未加工のコルク,やしの葉,食用魚介類(生きているものに限る。),海藻類,獣類・魚類(食用のものを除く。)・鳥類及び昆虫類(生きているものに限る。),蚕種,種繭,種卵,飼料,釣り用餌,果実,野菜(「茶の葉」を除く。),茶の葉,糖料作物,種子類,木,草,芝,ドライフラワー,苗,苗木,花,牧草,盆栽,生花の花輪,飼料用たんぱく」を指定商品として平成11年5月12日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶理由

原査定は、「この商標登録出願に係る商標は、『山形県中央部の月山で生育・生産したもの』であることを表示するにすぎないものと認められる『月山育ち』の文字を普通に書してなるにすぎないから、これを本願指定商品中あわ、きび、ごま、ホップ等に使用しても、単に商品の産地を表示するにすぎないものと認められる。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記のとおり「月山育ち」の文字を書してなるものであるところ、その構成中前半の「月山」の文字(語)は、「山形県中央部にある盾状火山。標高1984メートル。頂上に月山神社の社殿がある。湯殿山・羽黒山と共に出羽三山の一つ」(広辞苑第5版)を指称する語であり、構成中後半の「育ち」の文字(語)は、「そだつこと。成長。成育。そだちがら。そだちかた。(名詞に付けて)その場所・環境で育つこと。」(広辞苑第5版)の意味を有する語である。そして、「育ち」の語が、「苗の育ちがいい」等の用例があるとしても、元来人間とか動物等に用いられるのが通例である。

しかして、本願商標は「月山育ち」の文字を同一の書体、同一の大きさ、同間隔に書されており、これからは、月山付近で育った人あるいは動物等の意味合いが看取されるものであって、これが直ちに本願指定商品の産地を表示するものとはいい難いばかりでなく、本願の指定商品を取り扱う業界において、本願商標が、商品の産地を表示するものとして取引上普通に使用されている事実も見出せないものである。

してみると、本願商標は、これをその指定商品のいずれについて使用しても、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり、また、商品の品質について誤認を生じさせるおそれもないものと判断するのが相当である。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取り消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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