sokuhyo

Trademark Appeal Case

Dior商標の類否判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2002−90168(T2002−90168/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4531064号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第4531064号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成13年3月1日登録出願、第18類「かばん類,袋物」を指定商品として、同13年12月21日に設定登録されたものである。

第2 登録異議の申立ての理由(要旨)

1 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する商標

(ア)昭和38年8月26日登録出願、別掲(2)のとおりの構成よりなり、第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同40年2月15日に設定登録された登録第667468号商標(以下「引用商標1」という。)

(イ)昭和38年8月26日登録出願、別掲(2)のとおりの構成よりなり、第22類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同40年3月5日に設定登録された登録第669412号商標(以下「引用商標2」という。)

(ウ)昭和39年3月13日登録出願、「Dior」の欧文字と「ディオール」の片仮名文字を2段に横書きしてなり、第20類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同40年10月25日に設定登録された登録第688094号商標(以下「引用商標3」という。)

(エ)昭和39年3月13日登録出願、「Dior」の欧文字と「ディオール」の片仮名文字を2段に横書きしてなり、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同44年11月18日に設定登録された登録第838094号商標(以下「引用商標4」という。)

(オ)昭和39年3月13日登録出願、「Dior」の欧文字と「ディオール」の片仮名文字を2段に横書きしてなり、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同45年5月30日に設定登録された登録第858578号商標(以下「引用商標5」という。)

(カ)昭和44年3月17日登録出願、「DIOR」の欧文字を横書きしてなり、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同48年7月30日に設定登録された登録第1023590号商標(以下「引用商標6」という。)

(キ)昭和51年7月5日登録出願、「Dior」の欧文字と「ディオール」の片仮名文字を2段に横書きしてなり、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和55年4月30日に設定登録された登録第1415962号商標(以下「引用商標7」という。)

(ク)昭和58年5月16日登録出願、別掲(3)のとおりの構成よりなり、第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同60年6月25日に設定登録された登録第1781675号商標(以下「引用商標8」という。)

(ケ)昭和58年5月16日登録出願、別掲(3)のとおりの構成よりなり、第22類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同60年7月29日に設定登録された登録第1792356号商標(以下「引用商標9」という。)

(コ)昭和58年5月16日登録出願、別掲(3)のとおりの構成よりなり、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同62年8月19日に設定登録された登録第1975593号商標(以下「引用商標10」という。)

(サ)昭和60年7月10日登録出願、「Dior」の欧文字と「ディオール」の片仮名文字を2段に横書きしてなり、第19類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同62年11月20日に設定登録された登録第1996398号商標(以下「引用商標11」という。)

(シ)昭和62年11月10日登録出願、別掲(4)のとおりの構成よりなり、第16類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成2年4月23日に設定登録された登録第2226049号商標(以下「引用商標12」という。)

(ス)昭和62年11月10日登録出願(優先権主張、1987年5月14日、フランス共和国)、別掲(4)のとおりの構成よりなり、第22類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成5年8月31日に設定登録された登録第2564774号商標(以下「引用商標13」という。)

(セ)平成4年12月16日登録出願、別掲(5)のとおりの構成よりなり、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同8年3月29日に設定登録された登録第3138009号商標(以下「引用商標14」という。)

(ソ)平成6年6月10日登録出願され、「Dior」の欧文字を横書きしてなり、第14類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同9年6月20日に設定登録された登録第4013843号商標(以下「引用商標15」という。)

(タ)平成6年6月10日登録出願、「Dior」の欧文字を横書きしてなり、第18類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同9年6月20日に設定登録された登録第4013844号商標(以下「引用商標16」という。)

(チ)平成6年6月10日登録出願、「Dior」の欧文字を横書きしてなり、第26類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同9年7月4日に設定登録された登録第4022600号商標(以下「引用商標17」という。)

(ツ)平成12年9月18日登録出願、「Dior」の欧文字を横書きしてなり、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同13年7月19日に設定登録された登録第4492095号商標(以下「引用商標18」という。)

(以下、上記各商標を一括していうときは、「引用各商標」という。)

2 商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、引用商標1、引用商標8、引用商標15及び引用商標16(以下、これらを「引用商標」という。)と外観において類似する商標であり、また、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品は同一又は類似のものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、その登録は取り消されるべきである。

3 商標法第4条第1項第10号及び同第15号について

引用各商標は、申立人の業務に係る商品「婦人服、バッグ、シューズ」等に使用する商標として世界的に著名な商標であるところ、本件商標は、引用各商標と類似する商標であって、引用各商標の指定商品と関連性の高い指定商品「かばん類、袋物」について使用するものであるから、本件商標がその指定商品に使用された場合、その商品の出所について混同を生ずるおそれがある。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同第15号に違反してなされたものであるから、その登録は取り消されるべきである。

4 商標法第4条第1項第7号について

本件商標は、申立人の使用に係る商標として著名性を獲得している引用各商標「Dior」と類似し、この著名な引用各商標に化体した信用・評判・名声にフリーライドするものであるから、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標である。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に違反してなされたものであるから、その登録は取り消されるべきである。

5 商標法第4条第1項第19号について

本件商標は、申立人の著名な引用各商標と類似するものであり、不正の目的をもって使用するものというべきである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に違反してなされたものであるから、その登録は取り消されるべきである。

第3 当審の判断

1 本件商標は、別掲(1)に示すとおりであるところ、その構成中の「Homme」の欧文字が「人、人間、男子」等を意味するフランス語として比較的知られている語であることを考慮すると、同書、同大にまとまりよく一連に表された本件商標は、その構成文字全体を仏語風の読みにして「ドールオム」の称呼を生ずる造語よりなるものと判断するが相当である。

これに対し、引用商標は、前記したとおりであるところ、それぞれの構成文字に相応して「ディオール」の称呼を生ずるものである。

しかして、本件商標より生ずる「ドールオム」の称呼と引用商標より生ずる「ディオール」の両称呼は、音構成、構成音数において顕著な差異を有するものであるから、称呼上、相紛れるおそれのないものである。

外観については、両商標は、それぞれ前記のとおりであるから、全体としては明らかに異なるものであり、また、本件商標の前半部「D’or」と引用各商標の構成に係る「Dior」とを比較しても、本件商標は、語頭の「D」の欧文字左上部にアポストロフィ風の「’」の記号が付されているのに対し、引用各商標は、語頭の「D」の文字に続く第2文字目がいずれも「i」若しくは「I」の欧文字を表したものであると明らかであるから、両者は外観においては十分に区別し得る差異を有するものである。

さらに、観念においては本件商標は造語と認められるから、引用商標とは比較できないものである。

してみれば、本件商標と引用商標は、外観、称呼及び観念のいずれからみても非類似の商標といわなければならない。

2 申立人より提出された甲第40号証ないし甲第59号証及び甲第68号証ないし甲第75号証によれば、商標「Christian Dior」(クリスチャン・ディオール)が申立人の業務に係る商品「婦人服、バッグ、シューズ」等を表示するものとして、取引者、需要者の間に広く認識されていたものと認めることができ、同様のことが引用各商標の構成に係る商標「Dior/ディオール」について認められるとしても、本件商標は、上記認定のとおりであって、引用各商標とは、外観、称呼、観念のいずれよりみても類似しない別異の商標といえるものであるから、本件商標より引用各商標を想起させることはなく、その他、両商標間に誤認混同を生ずる事由は認められない。

してみれば、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、その商品が申立人の業務に係る商品であるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものである。

3 本件商標は、前記のとおりであって、その構成自体が矯激、卑猥、差別的な文字又は図形からなるものでなく、また、本件商標を指定商品について使用することが、社会公共の利益、一般道徳観念に反するものでもないし、かつ、国際信義に反するものとも認められない。

さらに、本件商標は、申立人がその業務に係る商品について使用する引用各商標の出所表示機能を希釈化させたり又はその名声を毀損させるなど不正の目的をもって出願されたものとは認められない。

4 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号、同第15号、同第7号及び同第19号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。