Trademark Appeal Case
称呼の類似性(BとP)
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2000−90594(T2000−90594/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4364718号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成10年9月25日登録出願、第16類「印刷物,文房具類」を指定商品として、同12年3月3日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由(要旨)
(1)本件商標は、「UPS」の欧文字を横書きしてなり、昭和60年4月13日登録出願、第26類「印刷物、その他本類に属する商品」を指定商品として、同62年8月19日に設定登録された登録第1981045号商標及び別掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和60年4月13日登録出願、第26類「印刷物、その他本類に属する商品」を指定商品として、同63年6月24日に設定登録された登録第2053763号商標(上記2件の登録商標をまとめて、以下「引用商標」という。)と称呼において類似する商標であり、また、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品は同一又は類似の商品である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)引用商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の業務に係る役務「運輸サービス業」の商標として世界的に著名なものであり、また、申立人の略称としても著名なものであるから、これと類似する本件商標をその指定商品に使用された場合には、申立人の関連企業に係る商品と出所について混同を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
ア.本件商標と引用商標は、それぞれ前記のとおりの構成よりなるものでから、外観上顕著な差異を有するものである。
イ.本件商標は、その構成中の文字部分に相応して「ユービーエス」の称呼を生ずるものである。
これに対して、引用商標は、その構成文字の相応して「ユーピーエス」の称呼を生ずるものである。
そして、本件商標より生ずる「ユービーエス」の称呼と引用商標より生ずる「ユーピーエス」の称呼は、中間部において「ビー」と「ピー」の音の差異を有するものであるところ、「ビー」の音は、低く濁って発音されるのに対し、「ピー」の音は、高く澄んで発音されるものであるから、該差異音は、音感、音質において異なるばかりでなく、アルファベットを羅列した商標にあっては、一音一音区切って比較的明瞭に発音する場合が多いといえるから、それぞれの称呼を全体として称呼した場合においても、称呼上相紛れるおそれはないとみるのが相当である。
ウ.本件商標と引用商標とは、いずれも特定の観念を持たない造語と認められるから、比較することができない。
エ.以上ア.ないしウ.のとおりであるから、本件商標と引用商標は、外観、称呼及び観念のいずれからみても非類似の商標であるといわざるを得ない。
(2)商標法第4条第1項第15号について
申立人より提出された証拠によれば、引用商標が申立人の業務に係る役務「運輸サービス業」を表示するものとしては、この種業界において相当程度知られていることが認められるとしても、引用商標が本件商標の指定商品(印刷物、文房具類)の需要者間に広く認識されていたものとは認めることはできない。
してみれば、本件商標は、欧文字「UBS」の左側に3つの鍵を重ね合わせた如き創作的な図形を組み合わせてなる構成態様であって、引用商標とは商標において非類似のものであるのに加え、引用商標が使用され周知性を獲得している「運輸サービス業」の分野とは、用途、目的、事業者等において著しく異なる商品「印刷物、文房具類」について使用するものであるから、本件商標をその指定商品について使用しても、申立人の使用に係る引用商標を想起・連想させることはないといわなければならない。
そうとすると、商標権者が本件商標をその指定商品に使用した場合、その商品が申立人の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものとは認められない。
(3)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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