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Trademark Appeal Case

MICRO TECの識別力と類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成9年異議第90605号
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4031198号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4031198号商標(以下「本件商標」という。)は、「MICRO TEC」の文字を横書きしてなり、平成2年5月10日に登録出願され、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成9年7月18日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

(1)本件商標は、政府等以外の者が開設する博覧会であって特許庁長官が指定するものの賞と同一又は類似の標章を有する商標であり、また、その博覧会の名称そのものが「商品の品質を保証するような文字又は図形」に該当するものであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第9号及び同第16号に該当する。

(2)日本国内及び外国において、「マイクロテック」「ミクロテック」「MICROTEK」「MICROTEC」「MICROTECH」を含む名称の法人が多数存在しており、多数の者がハウスマーク及び商標として現に使用している商標を特定の者に独占使用させるのは現に使用する者の人格権保護のため認めるべきでないから、本件商標は、同法第4条第1項第8号に該当する。

(3)日本マイクロテック株式会社、日本マイクロテックリサーチ株式会社、マイクロテック株式会社等が使用する商標「マイクロテック」は、我が国内の需要者の間において周知である。したがって、商標権者が本件商標を使用するときは、他人の業務に係る商品若しくは役務を表示するものとして広く認識されている商標と同一又は類似の商標を同一又は類似の商品に使用するものであるから、本件商標は、同法第4条第1項第10号に該当する。

また、「MICROTEK」は、上記各社のハウスマークであり、それぞれ社標等として多くの商品に使用され、識別力ないし出所表示力が強く、周知となった商標であるから、商標権者が本件商標を使用するときは、指定商品中「電子応用機械器具」において出所の混同を生じるおそれが強く、本件商標は、同法第4条第1項第15号に該当する。

さらに、本件商標は、これら周知な商標と同一又は類似であって、これら周知な企業のブランドにフリーライドせんとする不正の目的をもって使用するものであるから、同法第4条第1項第19号に該当する。

(4)本件商標は、「MICRO」の文字を横書きしてなり、昭和48年11月12日に登録出願され、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和60年3月25日に設定登録された登録第1756821号商標(以下「引用商標」という。)と、その称呼を同じくする類似の商標であるから、本件商標を引用商標の指定商品である「マイクロスイッチ」と同一又は類似の商品に使用するときは、同法第4条第1項第11号に該当する。

(5)本件商標は、「微細技術」の意に通じる「Microtechnique」又は「Microtechnology」の略語と認められるので、指定商品中、微細技術である「民生用電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具」に使用するときは、同法第3条第1項第3号に該当し、それ以外の商品に使用するときには、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。

(6)本件商標は、上記に述べたように、その登録は一般に信義則及び公共の福祉に反するものであるから、同法第4条第1項第7号に該当する。

よって、本件商標の登録は取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第9号及び同第16号について

商標法第4条第1項第9号は、博覧会の賞の権威の保護及び商品の品質の誤認防止を目的とし、博覧会の賞と同一又は類似の標章を有する商標の登録を排除する規定であり、単に博覧会の名称と類似する本件商標には該当しないものである。

また、本件商標は、博覧会の名称に類似するとしても、その博覧会に関係した商品の品質を保証するような文字又は図形に該当するものではない。

(2)商標法第4条第1項第8号について

登録異議申立人(以下「申立人」という。)の提出に係る証拠によれば、「マイクロテック」「ミクロテック」「MICROTEK」「MICROTEC」「MICROTECH」を含む名称の日本マイクロテック株式会社、日本マイクロテックリサーチ株式会社、マイクロテック株式会社等が存在し、その法人の名称の略称といえる「マイクロテック」「ミクロテック」「MICROTEK」「MICROTEC」「MICROTECH」が使用されていることは認められる。

しかしながら、「マイクロテック」等が本件商標の登録出願時には前記法人の業務に係る商品の商標として取引者、需要者の間に広く認識されていたものとするに足りる証拠はなく、他に、それを客観的に裏付ける証左は見出せないから、本件商標は、前記法人の著名な略称よりなる商標に該当するものとは認められない。

(3)商標法第4条第1項第10号、同第15号及び同第19号について

前記のとおり、商標「マイクロテック」が本件商標の登録出願時には広く認識されていたものとは認められないから、本件商標と商標「マイクロテック」の類否について検討するまでもなく、本件商標は、これをその指定商品に使用した場合、前記法人又は前記法人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれがあるとすべき格別の事由も見出せない。

また、本件商標は、これをその指定商品に使用した場合、不正の目的をもって使用をするものとはいえない。

(4)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、前記に示すとおりの構成よりなるところ、その構成文字全体は、外観上まとまりよく一体的に表されていて、これより生ずると認められる「マイクロテック」「ミクロテック」の称呼は、格別冗長というべきものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものであることより、その構成中の「MICRO」の文字部分のみが独立した標識部分として認識され得ないというべきであるから、本件商標は、その構成文字全体をもって一体不可分の造語よりなるものと認識し把握されるとみるのが相当である。

そうとすれば、本件商標は、その構成文字に相応して、「マイクロテック」「ミクロテック」の称呼のみを生ずるものといわざるを得ない。

他方、引用商標は、その構成文字に相応して、「マイクロ」「ミクロ」の称呼を生ずるものと認められる。

そこで、本件商標より生ずる「マイクロテック」「ミクロテック」の称呼と引用商標より生ずる「マイクロ」「ミクロ」の称呼とを比較するに、両称呼は、その音構成及び音数に明らかな差異が認められるものであるから、両称呼は容易に区別し得るものである。

そして、本件商標は、その構成全体より特定の観念を生ずるものとはいえず、引用商標とは観念上比較すべくもないところであって、かつ、本件商標と引用商標とは、その構成文字を異にするものであり、外観上相紛れるおそれもない。

してみれば、本件商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念において類似するものとすることはできない。

(5)商標法第3条第1項第3号及び同第4条第1項第16号について

本件商標は、前記に示すとおり「MICRO TEC」の文字を書してなるところ、申立人の提出に係る証拠によっても、「MICRO TEC」の文字より直ちに商品の品質等を認識するものとはいい得ない。

そうとすれば、本件商標は、これがその指定商品のいずれの商品についても、その品質等を表示するものとして取引者・需要者の間に認識されているものとは認められない。

また、本件商標がその指定商品について使用された場合、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるものとすべき事実は認められない。

(6)商標法第4条第1項第7号について

本件商標は、その構成自体が矯激、卑猥、差別的な文字又は図形からなるものでなく、本件商標をその指定商品に使用することが社会公共の利益・一般道徳観念に反するものとすべき事実は認められず、また、他の法律によってその使用が禁止されているものとも認められない。

したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号、同法第4条第1項第7号、同第8号、同第9号、同第10号、同第11号、同第15号、同第16号及び同第19号に違反して登録されたものではない。

よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。

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