1 本願商標
本願商標は、「ケアリクライナー」の文字を標準文字で横書きしてなり、第12類及び第20類に属する願書記載のとおりの商品を指定して、平成10年11月30日に登録出願、その後、指定商品については、平成11年11月2日付け手続補正書において第12類「車いす,リクライニング介護車」と補正されたものである。
2 原査定の拒絶理由の要旨
原査定は、「本願商標は、『介護用リクライナー』程の意味合いを容易に認識させる、『ケアリクライナー』の片仮名文字を普通に用いられる方法で書してなるにすぎないものであり、『車いすを使用している方達のために脊椎に負担のかからない快適な生活のために資されるもの』というごく一般的な意味に止まるものであり、このような商標を本願指定商品中前記文字に照応する商品に使用しても、単に、指定商品の効能、品質としての意味合いを認識させるに止まり、何ら自他商品を区別する標識としての機能を果たすことができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、車いすを使用している方達のためのクッション,車いすを使用している方達のための介護用のクッション,車いすを使用している方達のためのクッション付き椅子,車いすを使用している方達のために脊椎に負担のかからない快適な生活のため用の介護用品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、「ケアリクライナー」の文字を横書きしてなるところ、その構成中「ケア」の文字は「世話、保護、介護」を意味する外来語であり、「リクライナー」の文字は「寄りかかっているもの、もたれ椅子」を意味する英語「recliner」の表音であって、「リクライニング金物(安楽椅子用金物で座と背もたれの角度を段階的あるいは自在に変化させる金物)」を指す語としても使用されている。
そして、本願指定商品を取り扱う業界において、「ケアリクライナー」の文字が、原審説示の意味合いの語として一般に理解され、あるいは取引上普通に使用されているとする事実は見出せない。
そうすると、本願商標をその指定商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、本願商標の構成中「ケア」の文字が「介護」の意味を有すること及び「リクライナー」の文字が「もたれ椅子」の意味を有することからすれば、暗示的に「介護用のもたれ椅子」の意味合いを理解する場合があっても、それ以上に当該商品の品質を直接的かつ具体的に表示するものとは認識し得ないものと判断するのが相当である。
してみれば、本願商標は、自他商品の識別機能を有しないものということはできず、また、その指定商品中のいずれの商品について使用しても商品の品質を誤認させるおそれもないものであるといわざるを得ない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとした原査定は妥当でなく、取り消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。