結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2002−9782(T2002−9782/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、「lily of the valley」の欧文字を標準文字で書してなり、願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成13年2月5日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品については、平成14年1月25日提出の手続補正書により、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,つけづめ,つけまつ毛,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,歯磨き,家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,つや出し剤,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,靴クリーム,靴墨,塗料用剥離剤」及び第5類「薬剤,歯科用材料,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,医療用腕環,人工受精用精液,乳児用粉乳,乳糖」に補正されたものである。
原査定は、「本願商標は、『lily of the valley』の文字を普通に用いられる方法で書してなるものであるが、これは『ユリ科スズラン属の多年草であるスズラン』を理解させる(『ドイツスズラン』の意。小学館 プログレッシブ英和中辞典参照)ところ、『香りの総合事典(株式会社朝倉書店発行)』によれば、『スズランは英語でリリー・オブ・ザ・バレーと呼ばれ、その香りはフレグランスの香りを構成する最も重要な花香の一つである。』とされ、また『廣川薬科学大辞典(株式会社廣川書店発行)』によれば、『鈴蘭(lily of the valley):君影草、生薬鈴蘭根はスズランの根である。全草に強心配糖体のほかサポニンなどを含有する。全草を煎剤又はチンキとし、強心、利尿の目的に供する。』とされている。ところで、インターネットのホームページを検索すると、この『スズラン」は、香水の香気成分として各社が使用していることが認められることや、前述したとおり、強心薬や利尿薬等の生薬または製薬の原料としても利用されていることよりすると、これを本願指定商品中の、例えば『スズランの香気成分を配合した香水』や、『スズランを主原料とする薬剤』といった上記に照応する事項を特徴とする商品に使用しても、単に商品の品質、原材料を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
本願商標は、上記のとおり「lily of the valley」の文字よりなるところ、これがユリ科の植物である「スズラン」を表す英語であるとしても、該「スズラン」の意味の英語として親しまれている語とはいい難く、むしろ、構成中の「lily」および「valley」の語が、それぞれ「ユリ(百合)」および「谷、谷間」の意味の英語として親しまれているところから、全体として「谷間の百合」の意味において理解されるものというのが相当である。
そうとすれば、本願商標は、原査定説示のようにその指定商品の品質、原材料を表示するものということができない。
また、当審において、職権をもって調査したが、本願の指定商品を取り扱う業界において、「lily of the valley」の文字が、商品の品質、原材料を表示するためのものとして、普通に使用されている事実を見出すことができなかった。
してみると、本願商標は、商品の品質、原材料を表すものとして認識され得るものではなく、これをその指定商品に使用しても、自他商品の識別標識としての機能を十分果たし得るものであり、かつ、何ら商品の品質について誤認を生じさせるおそれはないものというべきである。
したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当ではなく、取り消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
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