Trademark Appeal Case
デザイン商標の称呼類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2002−98(T2002−98/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、その構成を別掲に示すものとし、第9類「コンピュータネットワーク上の負荷分割を容易にするためのコンピュータ用プログラムを記憶させた記録媒体,その他の電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具」を指定商品として平成12年6月5日に登録出願されたものである。
2 原審の拒絶の理由の要旨
原審において登録第2698498号商標(以下「引用第1商標」という。)及び登録第4078187号商標(以下「引用第2商標」という。)を引用し、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当すると認定・判断して、本願を拒絶したものである。
引用第1商標は、「LSF」の欧文字を横書きした構成よりなり、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)電気材料」を指定商品とし、平成4年3月31日に登録出願がなされ、同6年10月31日に設定登録されたものであり、引用第2商標は、「LSF」の欧文字を横書きした構成よりなり、第9類「理化学機械器具,測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,眼鏡,加工ガラス(建築用のものを除く。),救命用具,電気通信機械器具,レコード,メトロノーム,電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク及び磁気テープ,その他の電子応用機械器具及びその部品,オゾン発生器,電解槽,ロケット,遊園地用機械器具,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気式ワックス磨き機,電気掃除機,電気ブザー,乗物の故障の警告用の三角標識,発光式又は機械式の道路標識,鉄道用信号機,火災報知機,盗難警報器,事故防護用手袋,消火器,消火栓,消火ホース用ノズル,消防艇,消防車,自動車用シガーライター,保安用ヘルメット,防火被服,防じんマスク,防毒マスク,溶接マスク,磁心,抵抗線,電極,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,ガソリンステーション用装置,自動販売機,駐車場用硬貨作動式ゲート,金銭登録機,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,電気計算機,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,計算尺,ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮き袋,エアタンク,水泳用浮き板,レギュレーター,潜水用機械器具,アーク溶接機,金属溶断機,電気溶接装置,犬笛,家庭用テレビゲームおもちゃ,検卵器,電動式扉自動開閉装置」を指定商品とし、平成8年5月10日に登録出願がなされ、同9年10月31日に設定登録されたものであって、共に現在も有効に存続中である。
3 当審の判断
本願商標は別掲のとおりの構成よりなるものである。
ところで、近時、商標の有する広告・宣伝機能に着目して商標の文字表現に様々なデザインを施し、或いは文字態様に、例えば、(a)文字の一部を重ね合わせたり、文字を繋げたりする。(b)文字を傾けたり、文字列を斜めに表示する。(c)文字の配列を変化させる。等々の変化を加えて図案化されたものが採択・使用されているのが実状であり、かかる実情に照らして本願商標をみた場合、本願商標は、その構成中の欧文字を重ね合わせたデザインからなる部分は、一つ一つの形象は欧文字の「L」「S」「F」の各字形の特徴を充分に留めており、また、その配列の全体からは、わが国において欧文字で表記された語を読むに際しては「左→右」に読むのが一般的な原則であることや、本願商標は、デザイン的にそれぞれの構成文字を右斜め上方向に傾斜させていること等を勘案すれば、「左下→右上」に読まれる場合も多々あるものとみるのが相当である。
そうとすれば、本願商標は、左下より右上に向かって配置された「L」「S」「F」の欧文字の順に相応して生ずる「エルエスエフ」の称呼をもって取引に資されることも決して少なくないといわざるを得ないから、「エルエスエフ」の称呼をも生ずるというべきである。
他方、引用第1商標及び引用第2商標(以下「引用各商標」という。)はその構成文字に相応して「エルエスエフ」の称呼が生ずることは明らかである。
してみれば、本願商標と引用各商標とは、互いの外観の違いを考慮してもなお、その称呼において類似する商標といわざるを得ず、また本願商標の指定商品は引用各商標の指定商品中に含まれるもので、同一又は類似するものである。
したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶した原審の判断は、妥当であって取り消すことはできない。
なお、請求人は、本願商標からは「LSF」とは認識されず「FSL」と認識されるものである旨主張している。
しかしながら、請求人の主張する「FSL」の語が特定の意味合いを表す単語や略語であるなどの親しまれた既成の語であるというような、本願商標を必ずその順にのみ認識されなければならない特別な事由は発見できず、本願商標のような、その構成上、特定の文字列を直ちに理解させるものとはいい難い商標の場合、取引の実際にあって本願商標に接する取引者・需要者は、商標使用者の意図とは必ずしも関係なく商品に付された商標を個々の解釈で理解し取引にあたる場合の多いことや、文字表現・態様に係る前記広告手法又はデザイン手法の実情に照らしてみれば、本願商標を「LSF」と認識されるとする前記認定・判断は相当であって、これを否定すべき証左はないものであるから、上記請求人の主張は採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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