Trademark Appeal Case
老茶の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−3745(T2000−3745/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「老茶」の漢字(標準文字による)を横書きしてなり、第30類「茶」を指定商品として、平成9年9月4日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶理由
原査定は、「本願商標は、『半発酵茶であるウーロン茶を10〜30年と石壷の中で熟成させ、タンニンやカフェインをおさえてアルカリ度を高めた茶』を指称する『老茶』の文字を書してなるものであるから、これをその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、上記商品を認識、理解するに止まり、単に商品の品質を表示するにすぎないものと判断する。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、「老茶」の文字を書してなるところ、本願商標前半の「老」の文字部分は、「年数を経て古びる」を意味し(「広辞苑第5版」岩波書店発行)、また、後半の「茶」の文字部分は、本願商標の指定商品であり、商品の普通名称と認められるものであるから、全体をして「年数を経た古いお茶」を認識するものというのが相当である。
そして、本願指定商品「茶」に関係する中国茶について、お茶に関する書籍には、黒茶(ヘイチャ)の表題の下に「普▲アール▼茶は、ワインのように年代の古いものが珍重されます。(『アール』の文字は『さんずい』に『耳』のつくりを合わせた漢字よりなる。)」の記載が認められる(「お茶の事典」成美堂出版発行 78頁)。その他にも、中国茶に関する書籍において、古いものであることを示す「老」の文字を冠したお茶として、「老(古いの意)青茶」及び「老青▲ダン▼(『ダン』の文字は、『石へん』に『博』の文字のつくりの部分を合わせた漢字よりなる。)」の記載が認められる(「中国茶読本−飲茶漫話−」社団法人静岡県茶業会議所発行 154頁)。
してみれば、本願商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、その商品が「年数を経た古いお茶」であると認識し、商品の品質を表示したものと理解するにとどまるものであるから、本願商標は、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものといわざるを得ない。
したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号に該当するものとして拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことができない。
なお、請求人は、本願商標が商標法第3条第2項の適用を受けられるものである旨主張し、証拠書類として、甲第8号証ないし甲第157号証を提出しているが、これらは、いずれも、請求人の作成に係る画一的な証明書に請求人とは取引先あるいは顧客の関係にある者が署名捺印したものであって、いかなる根拠により証明されたものであるか明らかでなく、これらの証拠のみからでは、本願商標が使用された結果、取引者、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができるものとなったとはいえないから、商標法第3条第2項の規定に該当するに至っているものとは、認められない。
よって、結論のとおり審決する。
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