Trademark Appeal Case
結合商標の記述性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年審判第6446号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「ハイパーインタラクティブ」の文字を上段に、「デジタルペット」の文字を下段中央に横書きしてなり、第28類「遊戯用器具,ビリヤード用具,囲碁用具,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,マージャン用具,おもちゃ,人形,運動用具,釣り具」を指定商品として平成9年2月3日に登録出願されたものである。
2 原査定における拒絶理由の要旨
原査定は、「この商標登録出願に係る商標は、『過度に、非常な』の意味を有する『ハイパー』の文字と『相互作用の、(コンピューターが)対話式であること』を意味する『インタラクティブ』の文字を結合した『ハイパーインタラクティブ』の文字を上段に、電子おもちゃの一種で、種々の生き物を育てることを内容とする携帯液晶型育成ゲームおもちゃを表示する語として普通に使用されている『デジタルペット』の文字を下段に書してなるものであり、全体として、すぐれた対話型の携帯液晶育成ゲームおもちゃの意を表したものと容易に認識させるから、これをその指定商品中、前記の商品に使用するときは単に商品の品質を表示するにすぎないものと認める。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、「ハイパーインタラクティブ」の文字と「デジタルペット」の文字よりなるところ、「ハイパー」の文字は、「『過度の』『超越した』の意。『スーパー』よりもさらに強い意味で用いる」(株式会社岩波書店「広辞苑第5版」)の意味を有する語としてよく知られている語である。
(1)「インタラクティブ」の文字について
「インタラクティブ」の文字は、「(通信や放送が)双方向方式であること,(コンピューターが)対話式であること」(株式会社三省堂「コンサイス外来語辞典」)を意味する語であり、以下の新聞記事にもみられるように、一般的に使用されている。
(ア)「放送事業者と認めた総務省に対して、文化庁は『著作権法上は典型的なインタラクティブ(双方向)配信であり、放送とはいえない』とし、放送局に認められた著作権法上の特権は利用できないという立場。」(2002.10.18日刊工業新聞7頁)
(イ)「二つ目は、東大大学院広域システム科学系の○○助教授らの『インタラクティブゲームにおける脳血流変化』。テレビゲームが人間に与える影響を計測するために・・・」(2002.07.08共同通信)
(ウ)「視聴者が興味を示すと思われるシーンや制作者側が仕掛けたいシーンで自動的に画面上にマークを出現させ、それを視聴者がクリックすることで、登場人物の心理描写の画面が現れたり、画面内の小物をつかむなどといったインタラクティブ性を持たせる。」(2002.03.26日刊工業新聞11頁)
(エ)「その特長の1つが『双方向性(インタラクティブ)機能』だ。(2002.01.15読売新聞(東京夕刊14頁))
してみれば、上段の「ハイパーインタラクティブ」の文字部分は、「超越した対話型」「過度の対話(双方向)式であること」程度の意味合い、若しくは、「対話(双方向)式であること」を誇称表示したものとして取引者、需要者に理解されるにすぎないものというのが相当である。
(2)「デジタルペット」の文字について
一方、下段の「デジタルペット」の文字中、「デジタル」が「ある量またはデータを、有効桁の数字列として表現すること。」(株式会社岩波書店「広辞苑第5版」)を意味する語であり、「デジタル時計」「デジタルカメラ」のように商品の普通名称の一部として用いられ、「ペット」は、「愛玩動物」を意味する語であることはよく知られているところである。そして、近年においては、内部にコンピュータを組み込み、音や人の指示に反応し、電子制御で作動する犬や鼠の形を模したペット型おもちゃや、液晶画面上で仮想上のペットを飼育する液晶画面ゲームおもちゃが販売されており、これらペット型おもちゃや、仮想上のペットのことを「デジタルペット」と称している実状がある。このことは、以下の新聞記事、インターネット情報からもうかがえる。
(オ)「ねずみ型『デジタルペット』を発売/コナミマーケティング」という表題下の「コナミマーケティングは、ねずみ型のデジタルペット『ロボチュウ』を22日発売する。手をたたくと、ボールのドリブルやダンスをし、2台で相撲やレースなどをさせることもできる。」(2001.11.21読売新聞(東京朝刊10頁))
(カ)「ゲームと歩数計を合体させたヘルシー志向の携帯ゲームは昨年からの人気商品だ。元祖ウオーキングゲームの『てくてくエンジェル』(ハドソン、2480円)はゲーム内のデジタルペットを歩くことで育成する。」(1999.01.06日刊スポーツ21頁)
(キ)「情報化社会の落とし子『デジタルペット』を含め、今どきのペット事情を探ってみた。」(1998.01.01朝日新聞(福岡版))
(ク)「そんな彼らの話し相手になったり、家族や友達とのコミュニケーションをとるきっかけに役立ち、大ブームになっているのが『デジタルペット』たちです。『デジタルペット』は学習能力を持ち、日々成長し、人とコミュニケーションをとることにより、一個人の『デジタルペット』となり得るのです。」(wysiwyg://149/http://www.aurora-oval.co.jp/culture/ce_02.html)
そうとすれば、本願商標に接する取引者、需要者は、「対話式機能を高めたデジタル式のペット型おもちゃ」若しくは「対話式機能を高めた液晶画面ゲームおもちゃの仮想上のペット」の意を容易に認識するというのが相当であり、これを上記「ペット型おもちゃ、液晶画面ゲームおもちゃ」に使用しても、上記意味合いを認識するに止まり、自他商品の識別標識として機能するところがないから、その商品の品質(おもちゃの種類)を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものといわざるを得ない。
また、上記商品以外の本願指定商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものと認められる。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同第4条第1項第16号に該当するとした原査定は妥当であって、取り消す限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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