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結論

敗訴(請求棄却)

第4条第1項第16号・第3条第1項第3号「記述的商標の識別力」の商標審決・判断理由(審判番号:平成8年審判第8293号|請求不成立)

審判番号
平成8年審判第8293号
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
記述的商標の識別力
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判平成8年審判第8293号・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「記述的商標の識別力」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ハイブリッドグラウト」の片仮名文字を横書きしてなり、第16類「印刷物」を指定商品として、平成5年10月18日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品については、平成7年11月22日付け手続補正書により、「雑誌、新聞、カタログ、パンフレット」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要点)

原査定は、「本願商標は、その補正後の指定商品中『カタログ、パンフレット』が『雑誌、新聞』のように不特定の内容の記事を編集し、巻号を追って定期的に発行される出版物とは異なり、特定の内容を著した出版物であるから、本願商標をこれらの商品に使用するときは『書籍』と同様にその商品の品質(内容)を表示するものといわなければならず、いまだ先の認定を覆すに足りない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3項及び同法第4条第1項第16号に該当する。」と認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記したとおり「ハイブリッドグラウト」の文字よりなるところ、これは「混合、混成」を意味する「ハイブリッド」と「セメント、しっくい(漆喰)」を意味する「グラウト」の外来語各2語を結合してなるものであること明らかである。

そして、「ハイブリッド」の語は、「本来の『雑種、混成』といった意味から、...ガソリンを使うエンジンとモーターの混成動力であるところから、こうした自動車をハイブリッドとよぶ。...」(現代用語の基礎知識 2001年)、あるいは「異なる物質を人為的に原子・分子のレベルで組成制御して、規則正しく配列させた人工材料(ハイブリッド化)」(イミダス 2001年)のように、近年、新しい技術、材料を表す場合に普通に用いられている語であって、この点については、請求人の提出に係るカタログの「ハイブリッドグラウトの特徴」の項に「ハイブリッドグラウトは...粒径の異なるシリカと充分の量のカルシウムとの反応によって形成された超微粒子ハイブリッドシリカゾルであって...」との記載があることからも十分に裏付けられるところである。

そうとすると、かかる2語を結合してなる本願商標からは、全体として「ある物質を混合(混成)させたグラウト(セメント、しっくい)」の意味を容易に認識、理解させるものといえるものである。

してみれば、本願商標をその指定商品中の「カタログ、パンフレット」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「ある物質を混合(混成)させたグラウト(セメント、しっくい)」の内容を著したカタログ、パンフレットと認識するに止まり、自他商品識別標識としての機能を果たし得ないものというべきであり、かつ、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。

そして、請求人は、本願商標はカタログ、パンフレットに長年の間使用された結果、一般需要者に請求人の所有に係る商標として広く認識されているものであると主張し、カタログ1ないしカタログ5を提出しているので、この点について以下検討する。

請求人の提出に係るカタログ1ないしカタログ5をみると、いずれも「ハイブリッドグラウト」の特徴、施工技術に関することを内容とするものである。

しかしながら、請求人は、本願商標の使用開始された時期、使用期間、使用地域、いかなる方法でどの程度宣伝広告したのか、そして、その商品の部数、配布先がどれくらいか等については何ら明らかにしていないから、これらの提出に係わるカタログのみからでは、商標法第3条第2項の規定に該当するに至っているものとは認められないものであって、請求人のこの点についての主張は採用できない。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものとして、その出願を拒絶した原査定は、妥当であり、取り消す限りでない。

よって、結論のとおり審決する

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