Trademark Appeal Case
著名商標と結合商標の類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年審判第21020号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「バブロマン」の文字(標準文字)を書してなり、第3類「 せっけん類,香料類,薫料,化粧品,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,歯磨き,家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,つや出し剤,靴クリーム,靴墨,塗料用剥離剤」および第5類「薬剤,歯科用材料,医療用油脂,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,耳帯,眼帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,医療用腕環,失禁用おしめ,はえ取り紙,防虫紙」を指定商品として、平成10年9月17日に登録出願されたものである。
2 原査定における拒絶理由の要点
(1)商標法第4条第1項11号について
(a)原査定において、本願の拒絶の理由に引用された登録第1807901号商標(以下 「引用商標」という。)は、「バブ」の片仮名文字を書してなり、昭和57年8月30日に登録出願され、同60年9月27日に第1類「薬剤、医療補助品」を指定商品として設定登録され、その後、平成7年10月30日に存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
(b)本願商標は「バブロマン」と、花王株式会社が「薬用入浴剤」に使用して著名な商標と認められる「バブ」の文字をその商標中に有してなるところ、「薬用入浴剤」と同一又は類似の商品を含む本願指定商品との関係においては、「バブ」の著名性、「ロマン」の文字が「恋愛物語」等の意味を有する既成語であって、一般に親しまれている語であること、「バブロマン」の文字を一連不可分の造語として取扱わなければならない特段の事情も見出せないこと等も相俟って、著名な商標である「バブ」の文字部分が需要者、取引者の注意を惹き、「バブ」の称呼をも生じ得るものと認められるから、本願商標と引用商標は「薬用入浴剤」と同一又は類似の商品に使用する場合、「バブ」の称呼を共通にする場合のある類似の商標であって、商品の出所について混同をきたすおそれがあるものと認める。
(2)商標法第4条第1項第15号について
この商標登録出願に係る商標は、東京都中央区所在の花王株式会社が商品「薬用入浴剤」に使用して著名な商標「バブ」の文字を有してなるものであるから、出願人が本願商標を「薬用入浴剤」と用途等を共通にする「バスオイル,バスソルト」を含む「化粧品」に使用するときは、あたかも前記商品と何らかの関係がある商品であるかの如く商品の出所について混同を生じさせるおそれがあるものと認める。
3 証拠調べ通知書
当審において、「バブ」の著名性に関し、新たな証拠を発見したので、請求人に対し、下記の文面による証拠調べ通知書を発し、改めて意見を求めたが、請求人からは、所定の期間を経過するも何らの応答もなかった。
記
「バブ」の著名性について、以下の事実が認められる。
(1)花王株式会社は、「DRUG magazine 12月号」(昭和58年12月1日、株式会社ドラックマガジン発行)、「壮快 新年特別号」(昭和59年1月1日、講談社発行)、「ショッピング 1月号及び同3月号」(昭和59年1月1日及び同3月1日、日経ホーム出版社発行)、「別冊テニスマガジン春季号」(昭和59年4月1日、株式会社ベースボール・マガジン社発行)、「クロワッサン」(昭和63年4月25日、株式会社マガジンハウス発行)、「ESSE 1988年5月号、同7月号、同1989年2月号及び同7月号」(昭和63年5月1日、同7月1日、平成1年2月1日及び同7月1日、株式会社フジテレビジョン発行)、「non・no」(昭和63年6月5日、株式会社集英社発行)、「LEE 1989年新年特別号、同1月号」(株式会社集英社発行)、「主婦の友2月号」(1989年2月1日、株式会社主婦の友社発行)、「主婦と生活 1989年6月号」(平成元年6月1日、主婦と生活社発行)、「新春すてきな奥さん’96 1月号増刊」(平成8年1月15日、主婦と生活社発行)、「レタスクラブ 1997年6月25日号、同12月10日号」(株式会社SSコミュニケーションズ発行)中に、薬用入浴剤「バブ」の広告を掲載している。また、同社は、2002年7月末日において、薬用入浴剤「バブ」を販売している事実が認められる(http://www.kao.co.jp/
products/consumer/index.html)。
(2)花王株式会社は、「バブ」ブランドに関して、1996年1月より1998年5月までの期間に、テレビ、雑誌において、総額5億円以上の広告業務を行なった事実が認められる。
(3)日本国際知的財産保護協会(AIPPI・JAPAN)が、1998年に発行した「FAMOUS TRADEMARKS IN JAPAN」中に、「bath preparations,medicated,bath preparations,not for medical purposes,cosmetic preparations for baths」を商品として、「KAO CORPORATION」(花王株式会社)の商標「バブ」が掲載されている。
(4)特許電子図書館の「日本国周知・著名商標検索」は、わが国の周知・著名商標の全てを蓄積しているわけではない(http://www1.ipdl.jpo.go.jp/TS0/notice.html)。
(5)商標調査会編「日本商標名鑑’97」が、わが国の周知・著名商標の全てを掲載しているとの証拠を発見することはできなかった。
4 当審の判断
本願商標と引用商標との類否について判断するに、本願商標は、「バブロマン」の片仮名文字を書してなるところ、「バブ」の片仮名文字よりなる商標は、前記3に記載した証拠により、花王株式会社が商品「薬用入浴剤」に使用した結果、本願商標の登録出願時及び登録査定時に、取引者、需要者間に広く認識されていたものと認められる。
そうとすれば、本願商標を、その指定商品に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、構成中の「バブ」の文字に強く注意を引きつけられ、花王株式会社の著名な商標を想起するとするのが相当である。
ゆえに、本願商標は、「バブ」の称呼をも生ずる造語と認められる。
他方、引用商標は、「バブ」の片仮名文字よりなるところ、「バブ」の称呼が生ずる造語と認められる。
そうとすれば、本願商標と引用商標とは、「バブ」の称呼を同じくする点で互いに相紛らわしく、両者はその出所について混同を生ずるおそれのある類似の商標というべきものである。
してみれば、本願商標と引用商標とは、観念においては比較できず、外観において差異が認められるとしても、称呼を共通にする類似の商標であって、かつ、指定商品においても同一又は類似のものである。
したがって、本願商標を商標法第4項第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、他の拒絶理由について論ずるまでもなく、妥当なものであるから、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。