Trademark Appeal Case
記述的商標の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2001−10656(T2001−10656/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、黒塗り横長方形中に、「Quick Dry Towel」の欧文字を白抜きした構成よりなり、第24類「超極細繊維を使用した高吸収性繊維からなるタオル」を指定商品として、平成12年5月17日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶理由の要点
原査定は、「本願商標は、全体として、『速乾性のタオル』であることを看取させるものであるから、これをその指定商品に使用しても、需要者は、該商品の品質、効能を誇称して表示したものとして認識するにすぎないものと認める。また、本願商標について、これと同一の構成、態様を以て本願指定商品に使用され、これが出願人の業務に係る商品であることを表示するものとして認識されるに至っているものとは認め難く、かつ、出願人もこれについて何らの証拠も提出していない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)本願商標は、前記のとおりの構成よりなるところ、その構成中の「Quick」の文字は「急速な」「素早い」等の、「Dry」の文字は「乾いた」「乾燥した」等の、及び「Towel」の文字は「タオル」の各意味合いを容易に理解させる英語であって、日本語化する程の語として、日常一般生活の場においてそれぞれ広く知られ、なじまれ使用されているものである。
そうすると、本願商標は、上記各語を任意に羅列し構成したものであるとしても、全体として、「速乾性のタオル」程度の意味合いを容易に理解し、認識させるものであるといえる。
してみれば、ありふれた黒塗り図形内に、上記意味合いを認識させるに止まる「Quick Dry Towel」の文字を白抜きしてなる本願商標は、これをその指定商品に使用しても、これに接する需要者、取引者は、該商品の品質、効能を端的に表示したものとして認識し、把握するにすぎず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものであるから、商標法第3条第1項第3号に該当する商標といわざるを得ない。
(2)請求人(出願人)は、自己が所有する登録第2706180号商標(商標:「クイック ドライ タオル」、指定商品:第17類「超極細繊維を使用した高吸水性繊維からなるタオル」)を引用し、該商標は商標法第3条第2項の適用を受けることによって登録されたものであって、これが使用による顕著性が認められているということは、「クイック ドライ タオル」という称呼を有する商標について使用による顕著性が認められたに等しく、たとえ、欧文字の「Quick Dry Towel」であっても、本件商標を付した商品に接した取引者、需要者は、本件出願人の業務に係る「超極細繊維を使用した高吸水性繊維からなるタオル」であると認識することは間違いないというべきであると主張し、本願商標の使用の事実を示す書面(甲第2号証)を提出している。
しかしながら、「クイック ドライ タオル」の片仮名からなる商標が同項の適用を受けたからといって、上記商標と構成態様を異にする本願商標も同項の適用を受け得るとはいえない。すなわち、同項の適用を受け、使用により識別力を有するに至った商標として登録が認められるのは、出願に係る商標と同一の商標がその指定商品と同一の商品について使用されている場合に限られると解されるところ、請求人が使用の事実を示すものとして提出した甲第2号証において示されている商標は、「クイック ドライ タオル」の片仮名文字と「Quick Dry Towel」の欧文字とが併記されたものであり、該欧文字のみよりなる本願商標とは、同一の構成態様からなるものではない。さらに、使用の事実を示す書面は、甲第2号証のみで、他に具体的な使用等に関する証拠資料の提出がないものである。
したがって、本願商標は、その指定商品について使用された結果、出願人の業務に係る商品であることを表示するものとして需要者に認識されるに至っているものであるとは認め難いから、請求人の主張を採用することができない。
(3)結局、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとの原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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