Trademark Appeal Case
称呼類似性と全体把握
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2002−90059(T2002−90059/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4517911号商標(以下「本件商標」という。)は、「Violet Buffalo Wallows」の文字と「バイオレット バッファロー ワローズ」の文字を二段に横書きしてなり、平成13年1月5日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成13年10月26日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、その指定商品中「被服」については、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の商品を表示するものとして外国において需要者の間に広く認識されている「Buffalo」の文字からなる登録第4522137号商標(平成11年10月21日登録出願、同13年11月16日設定登録、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの指定商品、以下、この登録商標を「引用商標」という。)と類似の商標であって、不正の利益を得る目的をもって使用するものであるから、商標法第4条第1項第19号の規定に違反して登録されたものであり、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、「Violet Buffalo Wallows」の欧文字と「バイオレット バッファロー ワローズ」の仮名文字よりなるところ、その構成中の「Violet」、「Buffalo」及び「Wallows」の欧文字、並びに、「バイオレット」、「バッファロー」及び「ワローズ」の片仮名文字は、それぞれ各文字が同じ書体でまとまりよく一体的に表されていて、「Buffalo」、「バッファロー」の文字部分が強調され強く印象付けられる構成よりなるものではない。また、これを観念上よりみても、「Violet(バイオレット)」は「すみれ、すみれ色」を、「Buffalo(バッファロー)」は「アメリカ野牛」を、「Wallows(ワローズ)」は「ころげ回る」をそれぞれ意味するものであって、これを指定商品中の「被服」との関連で捉えても「Buffalo」、「バッファロー」の文字部分のみが格別に印象付けられるものではない。したがって、本件商標は、欧文字部分、片仮名文字部分とも、全体をもって一体不可分のものと認識され把握されるとみるのが自然であり、各文字の全体に相応して「バイオレットバッファローワローズ」の称呼のみを生じ、特定の意味合いを看取し得ない一種の造語よりなるものと判断するのが相当である。
これに対し、引用商標は、「Buffalo」の文字よりなるものであり、該構成文字に相応して「バッファロー」の称呼、「アメリカ野牛」の観念を生ずるものである。
そうとすれば、本件商標は、引用商標と外観、観念においてはもとより、「バイオレットバッファローワローズ」と「バッファロー」の称呼間に構成音数、音構成に著しい差異を有するものであるから、称呼においても類似する商標ということはできない。
また、申立人の提出に係る甲第5号証及び同第6号証によれば、「Buffalo」の文字からなる商標の付されたジーンズ等がカナダ及びアメリカにおいて宣伝広告され、また、販売された事実を推認することができる。しかしながら、申立人の提出に係る証拠を総合しても、当該国でどの程度の販売シェアを占めていたのか、どの程度の売上があったのか、あるいは、いかなるメディアで、いかなる表示態様で宣伝広告したのかなど、販売、宣伝広告の実情が把握し得ないものである。
また、申立人はフィリピンにおける周知・著名に関する資料を提出するとも述べるが、同国における販売の実情を示す証拠はなく、他に引用商標が取引者、需要者の間に広く認識されていたと認めるに足りる証拠はないから、申立人の提出に係る証拠では、引用商標は、いずれの国においても取引者、需要者の間に広く認識されていたものとは判断することができない。
してみれば、本件商標は、引用商標と類似しないばかりでなく、引用商標の著名性が認められないことからすると、不正の目的をもって使用するものでないことも明らかである。
以上のとおりであり、本件商標は、商標法第4条第1項第19号の規定に違反して登録されたものではない。
したがって、本件商標は、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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