Trademark Appeal Case
称呼類似性:語頭音の差異
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2002−90445(T2002−90445/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4555501号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成13年2月20日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同14年3月29日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)引用商標
異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する2000年商標登録願第12110号商標(以下「引用商標」という。)は、「GALLAZ」の文字を標準文字により書してなり、第18類及び第25類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成12年2月15日に登録出願されたものである(なお、引用商標は、平成14年11月25日付をもって、登録すべき旨の審決がなされている。)。
(2)商標法第4条第1項第11号の該当性について
本件商標から生じる称呼は「グラズ」であり、引用商標から生じる称呼は「ガラズ」である。両称呼は、構成音が3音と同一であり、相違音は語頭の「グ」と「ガ」のみである。そして、これとても共に有声破裂音で同行音であり、いずれも濁音である点で語感を共通にするものである。更に、全体的にみても濁音が全体の3分の2を占め、語感・語調を共通にするものであるから、両者は、称呼において類似する商標である。
また、両商標は、ともに欧文字「G」「L」「A」及び「Z」から構成されており、その配置の順も近似しており、全体観察した場合に混同を生じるおそれがあるから、外観においても類似する商標であり、その指定商品も類似するものである。
したがって、本件商標の登録は、その指定商品中第25類全指定商品については、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、別掲のとおりの構成よりなるところ、その構成文字に相応して、「グラズ」の称呼を生ずるものと認められる。
他方、引用商標は、前記のとおりの構成よりなるところ、例えば、「gallant」の語は「ギャラント」と発音され、「gallery」の語は「ギャラリー」と発音されている用例に従えば、引用商標からは「ギャラズ」の称呼を生ずるものとみるのが相当であるが、申立人が主張している「ガラズ」の称呼を生ずることを必ずしも否定するものではない。
そこで、本件商標から生ずる「グラズ」の称呼と申立人が引用商標から生ずると主張している「ガラズ」の称呼とを比較するに、両称呼の差異は、同行音に属する「グ」と「ガ」の音の差異のみとはいえ、「グ」の音は、その母音である[u]の音が口の開きの小さな狭母音であるため、必ずしも明瞭に発音・聴取されるとはいえないのに対して、「ガ」の音は、その母音である[a]の音が口を広く開いて発する開放音であるため、はっきりと明瞭な音として発音・聴取されるものである。しかも、該音は、いずれも称呼における識別上重要な要素を占める語頭音における差異であり、加えて、全体としても3音という短い音構成からなるものであることをも併せ考慮すれば、これらの音の差異が両称呼に与える影響は決して小さいものとはいえず、両者は、これをそれぞれ一連に称呼するも、その語調・語感を異にし、互いに聞き誤るおそれはないものというべきである。
また、両商標は、4文字対6文字という構成文字数における差ばかりでなく、小文字対大文字の差をも有しているものであるから、外観においても明かな差異があり、いずれも特定の語義を有しない造語と認められるものであるから、観念においては比較すべくもない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第8条第1項の規定に違反してされたと認められない。
なお、申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当する旨主張しているが、引用商標は、本件商標の先願に係るものではあるが、本件商標登録出願に係る査定時には、登録されていなかったものであるから、その主張は上記法条の趣旨にあるものとみて判断した。
よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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