Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2002−90408(T2002−90408/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4551685号商標(以下「本件商標」という。)は、1999年6月7日フランス共和国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成11年12月7日に登録出願、「QWEB」の文字(「標準文字」による)を書してなり、第35類「電子計算機データベースへの情報の編集(データベースの構築を含む),電子計算機によるファイルの管理,事業情報の提供,事業の調査,事業の興信調査」、第38類「電子計算機によるメッセージ及び映像の送信,電子計算機端末装置による通信」、第42類「知的所有権に関する助言,データベースの管理に関する電子計算機ソフトウエアの設計,電子計算機データべースへのアクセスタイムの賃貸,データ処理のための電子計算機へのアクセスタイムの賃貸,通信ネットワークによる電子計算機用プログラムの提供,電子計算機データの回復,データベース管理のための電子計算機ソフトウエア及び電子計算機システムの賃貸,電子計算機端末による通信におけるサーバー記憶装置の記憶領域の賃貸」を指定役務として、同14年3月15日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、平成10年7月29日に登録出願、「KeyWave」の文字を横書きしてなり、第35類「電子計算機の操作に関する運行管理,ネットワークシステムを活用した受託による事業の管理」、第38類「移動体電話による通信,テレックスによる通信,電子計算機端末による通信,電報による通信,電話による通信,ファクシミリによる通信,無線呼出し,テレビジョン放送,有線テレビジョン放送,ラジオ放送,報道をする者に対するニュースの供給,ルータ・電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与,電子計算機端末による通信ネットワークへの接続の提供,映像・音声伝送通信,音声及びデータ送信サービスの提供,回線交換データ伝送,国際ボイスメール,コンピュータによるメッセージ及び映像の送信,専門回線によるテレックス・電子計算機端末・電話・ファクシミリによる通信,データ伝送,総合ディジタル通信,電子メール通信,特定の者に電気通信設備を専用させる電気通信,ビデオテックス通信,付加価値通信網による通信,情報通信に関する企画及び助言,電子計算機端末による通信ネットワークへの接続に関する助言」、第42類「機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらにより構成される設備の設計,デザインの考案,電子計算機・自動車・その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,医療情報の提供,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)の貸与,工業所有権・著作権・訴訟事件・登記又は供託・その他法律に関する情報の提供,インターネットにおけるホームページの作成及びこれに関する助言,受託による電子計算機を使用した計算処理,受託によるネットワークシステム環境の構築,電子計算機用システムの企画・設計・開発・テスト・運用・保守・支援」を指定役務として、同12年6月23に設定登録された登録第4393913号商標(以下「引用A商標」という。)及び平成4年9月29日に登録出願、「キューブ」の文字を横書きしてなり、第42類「宿泊施設の提供,会議室及び宴会場の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,美容,理容,サウナ・シャワー室・その他の入浴施設の提供,写真の撮影,結婚又は交際を希望する者への異性の紹介,婚礼(結婚披露を含む。)のための施設の提供,庭園又は花壇の手入れ,庭園樹の植樹,肥料の散布,雑草の防除,有害動物の防除(農業・園芸又は林業に関するものに限る。),建築物の設計,測量,地質の調査,デザインの考案,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,建築又は都市計画に関する研究,公害の防止に関する試験又は研究ならびに公害に関する環境の調査・研究,電気に関する試験又は研究,土木に関する試験,老人の養護,衣服の貸与,消火器の貸与,布団の貸与,ルームクーラーの貸与,求人情報の提供,葬儀の執行,通訳,翻訳,施設の警備,身辺の警備,個人の身元又は行動に関する調査,栄養の指導,編機の貸与,ミシンの貸与,植木の貸与,展示施設の貸与,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)の貸与」を指定役務として、同8年8月30に設定登録された登録第3191512号商標(以下「引用B商標」という。)と類似するものであり、かつ、両者の指定役務は抵触するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
また、登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、商標「QWEST」(又はQwest)(以下、商標「QWEST」という。)を、「音声・映像・メッセージ及びデータの電子送信,電気通信サービス」の分野で、米国その他の各国において長年使用し、本件商標の出願時において、取引者・需要者の間に広く認識されていた商標であるところ、本件商標と商標「QWEST」は類似する商標であり、かつ、本件商標をその指定役務に使用するときは、申立人の業務に係る役務とその出所について混同を生ずるおそれがあるから、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同第15号に該当する。
したがって、本件商標の登録は、取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、「QWEB」の標準文字を書してなるものであるから、これよりは「キューウェブ」の称呼を生ずるとみるのが相当である。
他方、引用A商標は「KeyWave」、引用B商標は「キューブ」の文字よりなるものであるから、構成文字に相応して引用A商標は「キーウェーブ」、引用B商標は「キューブ」のそれぞれの称呼を生ずると認められる。
そこで、本件商標より生ずる「キューウェブ」の称呼と、引用A商標より生ずる「キーウェーブ」の称呼とを比較するに、両者は聴者の印象に残る語頭音において「キュー」と「キー」の音の差異及び「ウェ」の音の後に長音を有するか否かの差異があるものであり、両者の音構成上これだけの差異があれば、互いに紛れて聴取されるおそれはないものと認められる。
次に、本件商標より生ずる「キューウェブ」の称呼と、引用B商標より生ずる「キューブ」の称呼とを比較するに、両者は、その中間における「ウェ」の音の有無という差異があるため明らかに語調が異なって聴取されるものであって、紛らわしい称呼とはいえない。
また、本件商標より生ずる「キューウェブ」の称呼と、商標「QWEST」より生ずる「キューウェスト」の称呼とを比較するに、両音は後半部における「ブ」と「スト」の音に明確な差異を有するものであるから、紛れて聴取されることはないものと認められる。
さらに、本件商標は特定の観念を生じ得ない造語と判断されるものであるから、両者は観念上比較し得ないものであり、それぞれの構成からみて外観において相紛れるおそれはないものというべきである。
してみれば、本件商標と引用A・B商標及び商標「QWEST」は、その称呼、観念及び外観のいずれからしても非類似の商標といわざるを得ない。
そして、商標「QWEST」が、本件商標の登録出願時に申立人の業務に係る役務の商標として、取引者・需要者の間に広く認識されていたとしても、本件商標「QWEB」は、商標「QWEST」とその称呼・観念及び外観上のいずれにおいても紛らわしいところが全くないといえるものであって、別異の商標というべきである。
そうすると、商標権者が本件商標をその指定役務について使用した場合、その役務が申立人又は同人と関係のある者の業務に係る役務であるかのように、その出所について混同を生ずるおそれのないものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号のいずれにも違反して登録されたものではない。
よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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